貴方、
カラスが鳴いた。
昨日も今日もきっと明日も鳴くだろう
カラスは、昼にだって夕方にだって朝だって 「カァーカァー」と鳴く
鳴くだけでカラスだとわかってもらえるのが私にとっては、羨ましい。
「貴方、今日もカラスが鳴きましたよ
良いですねカラスは、鳴きたいときに鳴けて。」
「そういえば今日は、私たちが結婚して40年たちましたよ。あの頃私達は、若かったですね。」
そういって私は、主人に話しかける。
「私嬉しかったんですよあの時
貴方が言ってくれた言葉、子供が産めない私に言ってくれた言葉、貴方覚えてます?覚えてないでしょうね。貴方って
いつもそうだから。」
「あの頃は、女が子供を産むのが当たり前でそれなのに産めない私は、
世間様から冷たい目で見られて、
辛くて辛くてそれでも貴方言ったでしょう」
「「君が子供を産めないことそんなことボクにとってどうでもいいんだ。
でも君は、そんな自分の事を悔やむんだろうね。それなら悔やめばいいそれでもボクは、君の手を絶対にはなしたりしないからね。君が誰かから傷つけられるならぼくは、何をしてでも君を守るよ。」って貴方が言ったんですよ
信じられませんよね。今の貴方がそんなこと言うなんて。」
「貴方は、私の事を絶対に悪くなんか言わなかった貴方だけですよ私の事を大切にしてくれたのは、人として扱ってくれたのは、ただそれだけで良かったんです。」
「私幸せでしたよ。貴方と出会えて、
出会えただけでも良かったからだから
貴方が他の所で女の人と遊んでても
その女の人と子供を作ってその子供を私が育てることになっても貴方の子供だから私は、我が子のように愛すことだってできた、その子も今は、立派な大人になりましたよ。」
「やっぱり貴方に似たんでしょうね。
優しいところも頭が良いところも全部、全部貴方に似たんでしょうねとっても優しいんですよ。毎日電話をくれて、それに来月結婚するんですよお嫁さんも美人な人でね。きっとすぐ孫にも恵まれますよ。こんな幸せな暮らしができるのは、貴方と出会えたからでしょうね
ありがとう。貴方、」
私が主人と話をしていると聞き覚えのなる声が私を呼んだ
「母さん!こんな所にいた、探したんだよ。」
「あぁ、ごめんなさいね、お父さんと話してたのよ。」
「本当飽きないよなぁ。そんな石の塊の前で話したって父さんには、聞こえないよ。」
息子は、私にそう言って話しかける
「そんなことないわ。きっと、きっと聞こえてる。父さんは、優しいから貴方と一緒でとても優しいから。」
「父さんは、優しすぎるんだよ。」
「ふふっそうかもね。」
「はぁ、あ!ヘルパーさんが来た!
母さんヘルパーさんが迎え来てくれたよ」
「あらもうそんな時間なのね」
「じゃあ母さん元気でね。しばらくは、会いに行けないけど今度こそ、施設でうまくやってくれよ。」
「えぇじゃあねお嫁さんによろしくね」
そう言って息子は、私に手を振った。
貴方、私は、幸せよ。
久しぶりすぎる投稿です。
おばぁちゃんのお話が書きたくなって
書きました。
人それぞれ捉え方が違うと思いますが
また読みたいと思っていただけたら幸いです。




