イカ追いクエスト11「さりとてやらずにいられない」 - 2
【前回までのあらすじ】
夕日を背にクロスカウンターで倒れ込む2人。
中々やるじゃなイカと互いに称え合う。
こうしてついに疲れきったAZに平和が訪れた。
かつての僕は席を立った。
いよいよだ。
緊張してきた。
僕の中に沸き立つこの感情は何だろう。
焦り、不安、うしろめたさ、ネガティブな感覚ばかりだ。
資料室のドアが開き、閉まる。
彼は1人だ。
この異界を前に思うのは、彼を追うことに今日までをささげてきた気がする。
この時のために僕は研究をしてきたのだと。
そうなるために。
僕は久しぶりの干渉術を起動させた。
対象を設定。
何も考えないようにすぐに術を発動した。
何も知らない彼は突然のことで驚き、そして苦しみ出した。
見ていられない。
でも目を離すと術の対象が定まらず効果がでない。
気分が悪くなってきた。
吐き気がする。
目に涙が滲んできた。
当然だ。
僕は、人を殺したんだから。
この場合、自分を殺してるから自殺になるのかな。
それとも自殺ほう助?
いや、ただの殺人か。
転生したんだからもう別人だ。
田中が入ってきて彼を発見する。
そのあとの展開は以前見た通りに進んだ。
ただ、最後までは見れなかった。
召喚術の起動がバレってしまった。
急いで術を停止する。
もちろん単体操作用の装置は抜き取った。
そんな簡単に着脱できるなんて随分都合よくできてるな、って考えちゃう。
まるで僕がこれを行うために全てが整えられたかのようだ。
僕が召喚術で何をしたのかは見られていなかった。
けど施設への不法侵入および機材の無断使用で言い逃れはできない。
何より、危険性のある魔法を個人利用した。
罰則は重い。
僕は、牢獄で過ごすことになった。
次回最終話、イカ追いクエスト12
「まるで世界は夢のよう」




