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底辺VTuber、ゲームを探していると?

▶午後23時30分


「……と、いうことで今日の配信はこれで終わります!みんなおやすみ。おつリナ〜!」


カチカチッ


静かになった部屋の中、マウスのクリック音が響いた。


「よし、これで配信は切れたはず……っと。」


 私は高校生1年生の篠宮(しのみや) 莉奈(りな)

陽辻(ひつじ)リナとしてバーチャルNoTuber─通称VTuber(ブイチューバー)をやっている。


 VTuberとは自分の顔は出さずに2Dや3Dを使ってNoTuberという配信アプリなどでライブ配信などを行うNoTuberのことだ。顔に自信がない人でも理想通りのアイドルになれたり、ヒーローにだってなれる夢のある職業。


 もうVTuberデビューしてから8ヶ月経ったのにまだ登録者は21人。生配信をしても同接は1人来てくれたら良いほう。いわゆる底辺VTuberというヤツだ。

 VTuberやってて人生の何の役に立つの?とかよく聞かれるが、推してる大手企業所属のVTuberへの愛が限界突破してどんどん憧れに変わり自分もVTuberになっただけのオタクだ。別に私は人生の役に立てようと思いながらVTuberをやっているわけではないのだ。

 しかし、何故こんなにも人気が出ないのに陽辻リナとして今もVTuberを続けているのか?それは本当に些細なことで、デビューから3ヶ月ほど経ったある日shortsに出した動画がバズった喜びがどうしても忘れられず辞められなくなってしまったのだ。

しかも今もその動画はまだ色んな人に見られていて、


『この人、()()変えたら伸びそうなのに勿体ないな』

『トークはそこまで悪くないけど、ビジュがなぁ〜……』

『動きカックカクでワロタwww』


……って感じのコメントが最近はよく送られてくる。

そう、私が今使っているアバターはデビュー当時は金欠高校生だったため自分でイラストを描いて動くようにしたものだ。

 羊年生まれだからという安直な理由で羊をモチーフにしたビジュアル。そしてお世辞にも上手とは言えない画力で描かれたビジュアルとカクカクした動き。この時点でVTuberとしては大問題だと思う。だがやはり頑張って自分が生み出した作品なので愛着が湧いてしまい手放せなくなってしまったのだ。

 最近はどんどんVTuberが多くデビューしていて、他のVTuberたちを見ると綺麗でかわいい子たちが多くて羨んでしまう。いっそのことお金を貯めて1からやり直す──転生をしようかな、とも考えている。


「……よし!マイナスなことばっかり考えてないで明日の配信準備でもするぞ〜!」


 次の配信は何をしようかな……と考えながら目の前のPCでオンラインゲームショップで無料ゲームを漁っていると"NEW LIFE"というゲームが目に入った。配信で出来るゲームかな?と思いゲーム詳細をクリックしてみると簡単なゲーム説明が出てきた。


『NEW LIFEとは?名前・外見・地位・特技・ステータス・最初から持てる道具3つを最初に決め、異世界に転生して第2の人生を楽しむゲームです!死んだらゲームオーバーとなりゲーム終了です。※このゲームはSTARTボタンを押してからのコンテニューや巻き戻し機能がついておりません。一度きりのプレイをお楽しみください。』


「……面白そうだけど、このゲームは配信向けじゃないなぁ……」


キャラメイクから始まるゲームは多いが、ステータスまで考えるゲームとなると長時間配信になってしまう可能性が高い。しかもコンテニューや巻き戻しが出来ない上に一度きりしか出来ないとなると、すぐゲームオーバーになってしまったときグダってしまう可能性がある。


「転生かぁ……私も転生したら可能性、あるのかな……」


静かな部屋の中で冗談交じりにポソッと呟いたその瞬間、目の前のモニターが強く光った


「わっ!眩しっ……え、なにこれ!?」

『理想の自分になってみよう♪』


 目の前のモニターには軽快な音楽とセリフと共に、"NEW LIFE"というゲームタイトルと端っこに可愛い幼い女の子キャラが映し出されていた。


「NEW LIFE……?あぁ、さっきのゲームを間違えて押してダウンロードしちゃったのか……」

『理想の自分になってみよう♪STARTボタンを押してね♪』


先ほどのゲーム詳細に書いてあった

『コンテニューや巻き戻しなしの一度きりのプレイ』

その一言が頭をよぎる。

まぁ面白いゲームだったら配信で話すネタになるし、やってみようかな。……断じて端っこに居たロリが私の推しのVTuberに似ていたからではない。


 心の中で自分に言い聞かせるような言い訳をしつつ、私はSTARTボタンをクリックしたその瞬間、目の前のモニターから手が出てきた。

 こんなこと現実にありえるの!?と驚いて脳が混乱してしまい動くことも声を出すことも出来ずにいると、モニターから出てきた手が私の方にゆっくり伸びてきて急にガッ!と掴んできた。


「……ッ!やめて!!離して!!」


やっと声が出たと思った時にはもう遅かった。

──なんと私はモニターの中に引きずり込まれてしまったのだ。

✧後書き✧


はじめまして、天羽あもです!


初めて小説を書くので拙い部分があるかと思いますが、温かい目で見守って頂けたら幸いです。


『面白いな』『続き見たいな』と思った際にはぜひ感想や評価をいただけると大変嬉しいです。

ちなみに評価は【☆☆☆☆☆】→【★★★★★】にすると出来るらしいです!


目指せハッピーエンド!目指せ綺麗な結末!

よろしくお願いします!☺️

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