全然違うんですけど⁈※キャサリン視点
「何でぇ~⁈全然小説と違うんですけどぉー!あぁぁ、デューク様ったらあんなに幸せそうな顔しちゃって、あっ、悪役令嬢の手繋いだ!!もぉぉぉ、こんなのどうしたらいいのよぉ⁈」
パニクって、悪役令嬢から逃げちゃったんだけど、なんか勢いついちゃって、うぉぉと全速力で走ってたら、なんと戻って来ちゃいました…へへへ
…違う違う!話し変わっちゃってるよ。
「もー、全く上手くいかないなぁ。そもそもこの小説悪役令嬢ものだし、ヒロインの好感度上げイベントとか、さらっとしか書いてなかったから覚えて無いんだよなぁ。唯一覚えてたの、誰のかもわからない出会いイベの最初のセリフだけだし、もう使っちゃったしねぇ。」
前世で乙女ゲームをやった事なかったけど、そこから派生した小説が大好きだった。暇さえあれば小説読みまくってた。いや違うか…睡眠時間削りまくってたわ。働く時間よりラノベ読み漁ってる時間の方が多かったわ(笑)。更に私は半端なく小説を読むのが早い。いわゆる抜粋流し読み?だ。完結まで一気に読まないと寝られない派ですから。
そんな訳で、大量に色々な話しの知識だけはある。
友達によく叱られたなぁ~「細部まで気にして、考えて、時間沢山使って書いてる作者様に申し訳なさすぎる!」って。
クッ、ごめんなさい…素晴らしい小説は無限なのに、時間は有限なのが辛っっ
「絶望したよね。お気に入りは特に攻略対象者が皆んなルックス、性格共にツボったイケメンで、ストーリーは悪役令嬢のざまぁもんだったからだし…。」
お気に入りの話しの一つに自分が転生したって気がついたのは、平民の時に近所に住んでいた大商会の息子で、ヒロインの幼馴染で攻略対象のロベルト・サーキュリーに出会ったから。黒髪琥珀色の瞳なのに天使だった。出会った時は…
「それにしても、おかしいんだよなぁ…
悪役令嬢の転生ものだったはずなのに、この1年こっそり観察?のぞき見?してたけど全く転生者って感じしないし…。それなのにどの攻略対象も婚約者といい感じ…。なんでだ?詰んでない?」