おまけ 高校1年生の自分から
この物語はフィクションです。
「それじゃあ、一年の時に担任の先生がみんなから預かった手紙みんなに渡していくね。」
そういえば何か書いてたな。全く覚えてなった。何書いてたっけ。
「ねぇねぇ、――――何て書いてた?」
井口さんが話しかけてきた。気になるらしい。
「ごめんまだ見てない。しかも何て書いてたか全く覚えてない。」
少し目を逸らしながらそう言った。実際に何を書いてたか覚えていないが、きっとしょうもないことだろう。こういうものを書かされる時何を書けばいいのかついつい色々と考えてしまって、結局どうでもいいことを書くことを知っている。
「今見らんの?」
井口さんは気になっているようだった。そんなに気になるだろうか。
「家に帰って見てみるね。」
「ふぅん。」
つまんな か おもんな というセリフが聞こえてきたが聞かなかったことにしておこう。
そういえば見てなかったな。ふと学校で渡された白い封筒のことを思い出した。あの時井口さんも開けないのかって言ってたな。虚無感は残っているが気分は少しマシになったし見てみるか。ホワイトデーに何やってんだろ。サブバックからあの日貰った白い封筒を取り出し普段寝ている座敷に戻り封筒を手で開けた。結構きれいに開けることができた。いつもならびりびりになってるのに。中にあったのは、高校に受かった後の学校説明会で課題として書かされた作文と高校1年生の終わりに3年生の自分に向けた答辞だった。そういえばこんなの書いてたな。作文は黒歴史が過ぎる。そのせいで、タイトルの方が見えないように畳まれて入れられてる。答辞はあまり覚えてないし読んでみるか。
答辞
まだ寒い風が吹き、新芽が芽吹きそうな時期と恐らくなっております。皆々様はいかがお過ごしでしょうか。
今、これを読んでいるということは破棄しなかったということですね。この1年間色々なことがあった様な気が致します。最初の頃は自分なりに人と打ち解けようと努力していたでしょう。しかし、人としてどうかと思われる父親に「お前は何や。何で生きとんのや。お前に友達なんかおるんか。」と言われてからほとんどのことがどうでも良く感じてましたよね。過去あった出来事を変えられないけれど、その経験をどのように考えるかは自分自身であることを忘れないで下さい。
生きてて良かったと思える人生を送って下さい
今笑うことができますか。
人間に対する考えは変わりましたか。
今のあなたは誰ですか。
あぁ、この頃かあいつに「お前は何や!牛か!虫か!」って言われたの。そうやったんやな。自分が何か聞かれても答えられる自信はないけど、頑張って生きてるから安心して。さっき絶望したばっかだけど。とりま生きてる。てか、「今、これを読んでいるということは破棄しなかったということですね。」ってやかましいは。




