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星と夢と  作者: 作者不詳


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14/19

【第14話】日常的非日常

この物語はフィクションです。登場する人物、地名、団体名などは実在のものと関係ありません。

 1月18日土曜日、普段乗るバスと違うため普段より早い時間に起きた。外は暗かったが、バス停に着くころにはオレンジ色の空が見え始めた。

 バスに乗っている間、高校一年生の時に学年主任の発案により、共テの練習として休みの日に共テが行われる時間に高校に行き自習をすることになった日に見た景色のことを思い出していた。西はまだ青かったが、太陽の出ている空がオレンジ色に彩られていた。目視できるくらいの太陽の光が見え始めていた。バスから外を見ると田んぼに(きり)がかかっていた。そんな景色を見て、なんかエモいなって感じたことをふと思い出した。

 乗っていたバスの終点に着いた。そこからしばらく歩いて大学の敷地(しきち)に入る。敷地の入り口では待機している高校の先生が生徒に激励(げきれい)していたり、駅から引率していたり、学習塾のチラシを回路と一緒に配っている人がいたりと様々だった。少し長い坂を上り試験会場へと向かう。受験票を持ち試験会場の部屋に入った。共テ開始より1時間早く来たが4割ほどの席が埋まっていた。制服が多く見られる中、私服の人もいた。受験票を見ながら自席を探し、席に着いた。筆記用具と朝食を配置し、トイレへと足を運んだ。お手洗いを済ませた後、手を洗うわけだが驚くことに石鹸が配置されていなかった。衝撃(しょうげき)を受けたが、窃盗(せっとう)防止だと考えたら(いた)し方ないのかもしれないと思った。しかし、雑菌が手についているのではないかという不安が襲い掛かってくる。結局、自席に戻って除菌ジェルとアルコールティッシュを使用することにした。自席に戻る時、離席しようとしている井口(いぐち)さんに話かけられた。話を聞くと共テ開始2時間前からいたらしい。

 つつがなく1日目の共テが終わった。会場から去る時に話し声は聞こえなかったが、外に出ると友人と会えたからか話し声が聞こえてきた。制服の中に一人だけ私服で受験するのは嫌だとか帰った後に勉強するとか話の内容は様々だった。そんななか、自分は後輩に共テのアドバイスをするならハンドソープを持っていくように言うとか漫画とかで見る隣の席の人と仲良くなるイベントって起きないんだなとかそういうことを考えながらバス停に向かっていた。

 2日目の朝も大学の入り口には色んな人が立っていたが、自分以外の人には声援を送っているのに私にはなくてちょっとしゅんとした。

 共テの時、試験が終わりに近づくほど集中力が切れやすいため甘いものを持っていくといいと言われていた。先生のおすすめは錠剤(じょうざい)型のラムネだった。確かにおいしいが、酸味を感じて集中できないかもしれないので愛用しているチョコレートを持っていった。

 特にこれといった事象もなく2日目の共テが終わった。2日間、試験会場で行われた会話はテストの答え合わせと次のテスト対策ぐらいだろう。建物から出ると外はすっかり暗くなっていた。坂道は混んでいた。共テが終わった安心感からか大きな声で話している人が多く、試験結果がどうなっていたかの心配をしている人や今後の遊びの計画を立てている人、大学受験までの勉強の構想を立てている人がいることが分かった。大学入り口付近にいた人が何かを配っていた。出てきた人に配っているようで、私にも渡してくれた。見てみると、木目(もくめ)の模様でお守りの形をしている合格祈願と書かれた紙が入った透明なビニール袋だった。渡すタイミング絶対ミスってるよね?


 1月20日月曜日、学校に登校し問題用紙に記入していた回答を基に共テの自己採点をした。その結果を基に受験する大学を確定させる。自己採点の時にすすり泣きが聞こえると先生が言っていたが一切聞こえなかった。今までの過程の結果に納得しているのだろう。しかし、毎度のことながら自分の採点速度の遅さには驚かされる。周りの人達は自己採点を終わらせ、点数を転記したものを提出した上で帰宅したり友人を待っていたりしていた。人より遅れて採点と提出を終わらせ、帰宅の準備をした。採点中も帰宅の準備中も自己採点の結果に対して、まぁそうだろうなと自信を納得させようとしていた。

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