18歳 私の一番のお友達
「れんちゃん定期メンテナンス頑張ってね」
「自己診断では特に問題がないのですぐに戻ってきますよ」
ここ最近バイトや彼氏と一緒にいることが多く、挨拶以外の会話すら久しぶりなのに小さい時と変わらず接してくるれんちゃんを少し不満に思いながらもこの後のれんちゃんがどんな反応をするか楽しみで仕方なかった。
れんちゃんに自我らしきものが確認できたのが4年前の定期メンテナンスで、そこから人に近いボディーを与えるためにバイトを重ねてきた。
そのせいでれんちゃんとの会話がなくなり自我が薄くなっていたのには驚いてしまったけど。
3年間の高校生のバイトだけでは『ナウディ』と呼ばれる最新の義体を購入することはできずパワードスーツの資格を取得している彼氏が手伝ってくれた。
それでも目標金額に到達できなかったため、親からも借りることで何とか今日、いつもなら定期メンテナンスの日にれんちゃんに新たな体をプレゼントすることができた。
「れんちゃんまだかな」
技師の話では感覚の移行のため3時間が必要とのことそのあと、私が一番美人だと思う形に整えた顔でどのように喜んでくれるか想像を膨らませながら待合室で子供のように待ち焦がれていた。
これが、私が最初にれんちゃんにプレゼントした記憶。