3歳 最初の記憶
私が3歳になったお祝いとしてパパが私よりも大きな箱をプレゼントとして持ってきた。
小さな私は大きなプレゼントに大喜びをして包装を破り捨てた。
そこから出てきたのは、大きな車輪が2つついており、顔の部分がモニターになっているため表情が変化させることのできる最新のロボットが、入っていた。
「それじゃ、起こすから正面に立ってね」
パパに促されてワクワクしながら正面に立つと、顔にいろいろな表情が表示されて、それがおかしくて私は笑顔になっていた。
『起動します』
その音声を聞いたときに待ちきれなく、声をかけてしまった。
「はじめまして、わたしは”さな”。3さいです」
指を3本立てて新たに加わる私の家族にかっこいいところを見せようと背伸びをした。
「はじめまして、TRE-6000シリーズ”レインラント”です。あなたがマスターですか?」
「ああ、咲那をマスターとして登録してくれ」
「わかりました。マスター私に名前を付けてください」
難しいことはこの時にまだよくわかっていなかったが、私が名前を付けていいことは最初から聞いていた。
「うーん、れんちゃん?」
「それじゃあ、”れん”で登録してくれるかな?」
その後れんちゃんと遊びたいのにパパが邪魔するので、れんちゃんの手を引いておもちゃ部屋へと連れて行った。
これが、私の最初の記憶でれんちゃんとの最初の記憶。