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YouTube × Error  作者: のらくろ
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ダンジョンとダンジョンマスター


「着いたな」


「はい」


 俺達はダンジョンの入り口の前に立っていた。

 入り口は洞窟になっていて、中からは異様な気配を感じる。


「行こうか」


「はい」


 ダンジョンの中は薄暗くて不気味だった。


「暗いな」


「はい、明かりをつけましょう」


 フローラは、杖を取り出して呪文を唱えた。


『ライト』


 光の玉が現れて辺りを照らし出した。


「ありがとう」


「いえ、これぐらい朝飯前ですよ」


 そう言って胸を張っていた。


「ははは、頼りにしてるよ」


「はい、任せて下さい」


暫く進むと分かれ道に出た。


「どっちに進む?」


「右にしましょう」


 俺達は右側の道に進んだ。

 進んでいくと大きな部屋に着いた。

 そこにはゴブリンやオークなどの魔物達が沢山居た。


「こいつらを倒せばいいのか?」


「そうみたいですね」


 俺は、剣を構えた。


「行くぞ」


「はい」


「はあっ!!」


 俺は、目の前にいたゴブリンを一刀両断にした。


「ふぅ……次だ」


 次の標的を探す。


「きゃあああ!!!」


 フローラの声が聞こえた。

 俺は急いで声のする方に向かう。


「くそっ!間に合え」


 俺は全力で走った。

 なんとかギリギリで間に合ったようだ。


「怪我は無い?」


「はい、大丈夫です」


 フローラは、安心したような表情をしていた。


「ここは俺に任せてくれ」


「わかりました。気を付けて」


「ああ」


 フローラは後ろに下がった。


「さあ、来いよ」


 俺は剣を構えながら言った。


「グギャアァッ」


 オークが棍棒を振り上げて向かってきた。

 俺は、横に避けた。

 そして、横から一閃。


「ぐぎゃあ」


 オークは、その場に倒れた。


「次はお前だ」


 俺は、残ったゴブリン達に向かっていった。


「はっ!」


「ギィッ」


「まだまだっ!!」


「ガウッ」


「はぁーっ!!」


「グアアッ……」


 最後の一匹を倒した。

 すると、後ろの方から声が聞こえてきた。


「お見事です」


 フローラが拍手をしながら近づいて来た。


「フローラも無事で良かったよ」


「私なら心配ありませんよ」


「さあ、進もうか」


「はいっ」


 俺達は、先へと進んだ。


「あれは……」


「宝箱ですね」


「開けてみるか」


「はい」


 俺は、宝箱の蓋を開けた。

 中には、指輪が入っていた。


「綺麗な指輪だな」


 俺は、その指輪を取って指に嵌めた。


「おっ、ぴったりだな」


「そうですね」


「よし、行こうか」


 俺達は更に奥へと向かった。


「ん?行き止まりかな」


「そうですね」


 そこは壁があるだけで何も無かった。


「どうするか……」


 俺は、壁に手を当てて魔力を流し込んだ。


「なるほど、隠し通路みたいなものなのか」


 俺は、壁の隅っこの方に手をかざして、もう一度魔力を流し込む。

 すると、壁の一部が光り輝いて扉が現れた。


「流石ですね」


 フローラは感心していた。


「さて、どんな仕掛けになっているんだろうな」


 俺は、ゆっくりと扉を開いた。

 中に入ると、そこには巨大な機械があった。


「これは、凄いな」


「はい」


「ちょっと、調べるか」


 俺は、その機械を調べ始めた。


「う~む、よくわからんな」


「そうですか」


「そうだな、何か操作出来るボタンとか無いかな?」


「そうですね」


「ここら辺を探ってみよう」


「はい」


 俺達は、辺りを探し回った。


「あっ、ありました」


「本当か!?」


「これで間違いないと思います」


 フローラは、一つのボタンを押した。

 すると、天井からモニターが降りてきて映像が流れ出した。


『やあ、君達が侵入者かい?』


 モニターには、白衣を着た男性が映っていた。


「誰なんだ、あんた」


 俺は聞いた。


『私はこのダンジョンの管理者だよ』


「そうか、それじゃあ、早速だが通してくれないか?」


 俺は頼む。


『それは無理な相談だね。私の大事な作品達が壊されちゃ困るんだよねぇ。だから、ここから先には行かせられないよ』


「そこを何とか出来ないのか?」


 俺は食い下がる。


『悪いけど、無理だね。どうしても通りたいのならそうだな…』


 男は少し考える素振りを見せた後、答えた。


『協力してくれるなら通してもいいかな』


「何に協力すればいいんだ?」


 俺は聞く。


『簡単さ、ここにいるモンスターと戦ってくれればいいのさ。もちろん、勝てばだけどね。負けた場合は大人しく引き返す事、分かったかい?』


「ああ、わかった」


「分かりました」


 俺達は了承した。


『それでは、始めようか。出ておいで我が子達よ!!』


 男が叫ぶと、カプセルの中から異形の怪物が出てきた。


「グギャアァッ!!」


「ギィイイッ」


「ウガァアッ」


「グルルルル」


 出てきたのは、オーガウォーリア2体とガーゴイル2体だった。

 俺は、剣を構える。


「フローラ、バフをもらえるか?」


「はいっ!【全能力向上】」


 (数が多い…一気に片付ける!)


 俺は【カースド・ブラッド】の与えたダメージの10%を回復させる効果を自分に付与させて

 敵陣に突っ込み【ブラッディ・レイン】で範囲ダメージを与える


 「「グガァァ!」」


 「つっっ」


 俺は痛みに耐えながら、さらに【ブラッディ・レイン】を放つ。

【ブラッディ・レイン】は敵に確実にダメージを与えていく。

 しかし、数が多くなかなか減らない。

 それにガーゴイルには闇属性の攻撃が通りにくいように見える。


「くそっ、このままだと……」


「私も手伝いますっ!」


 フローラが俺を援護する。


【ライトニングボルト】を放ちガーゴイルに当てる。

 ガーゴイルは黒焦げになり落ちていった。


「よし、これならいけるぞ」


【ライトニングボルト】で敵をどんどん倒していく。

 そして、ついに最後の1匹となった。


「これで終わりだぁー!!」


「グァアアア!!!」


 ガーゴイルは断末魔をあげて息絶えた。


「ふぅ~終わったか」


「お疲れ様です」


「ありがとう」


「いえ、当然の事ですよ」


 俺達はダンジョンの管理者に向き直る。


「さて、約束通り通らせてもらうぞ」


『まあまあ待ちなさい。まだ終わっていないよ』


「何を言ってる?お前の"子供達"は全て倒しただろう?」


『確かにそうだが、私は戦っていないよ』


「どういうことだ?」


『言ったろう、私はダンジョンマスターだって。だから、この部屋は私の領域であり、私自身でもある。つまり、君達の相手は私がするってことだよ』


 そう言うと、男の周りと部屋に魔法陣が現れた。


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