対ゴブリンキング
途中、何体かゴブリンを倒した。
そして遂に、森の最深部へと到着した。
そこには、今までよりも明らかに大きいゴブリンがいた。
「あれは、ゴブリンキングですね。ゴブリンの上位種です」
「わかりました。じゃあ、戦ってきますね」
「はい。気をつけて下さい」
「はい」
(さっきのゴブリンとは比べものにならないくらい強いんだろうな)
(でも、大丈夫だ。俺は女神の加護を受けているから、負けることは無いはずだ)
そう自分に言い聞かせながら、ゴブリンキングに向かって歩いていく。
ゴブリンキングは、俺に気付いたようで、「グオォー」と叫びながら向かって来た。
俺は剣を構える。
そして、迎え撃つために走り出した。
ゴブリンキングは、巨大な棍棒を持っている。
俺は、その武器を警戒する。
しかし、それは間違いだった。
ゴブリンキングが持っている棍棒が輝き始めたのだ。
そして、その光は徐々に大きくなり、やがて大きな炎となった。
そして、その炎が放たれた。
「うわぁーー!!」
咄嵯に横に飛ぶことで回避することができた。
「あっつー!!なんだあの攻撃!?」
あまりの熱さに驚いたが、それどころではない。
すぐに立ち上がり、ゴブリンキングに向かって走る。
そして、剣を振り下ろす。
「はぁっ!」
「グガァッ」
だが、ゴブリンキングは棍棒で防いだ。
俺は、何度も剣を叩きつけるが、全て防がれてしまう。
「くそっ!これならどうだ!」
今度は連続で斬りかかる。
すると、ついにダメージを与えたようだ。
「ギャアアー」
ゴブリンキングは悲鳴を上げた。
だが、まだ倒れていない。
そして、また炎の玉を作り出そうとしている。
「させるか!」
俺は、魔法を使わせまいと剣を振り続ける。
「ギャアッ」
遂には、膝をつく。
俺はチャンスだと思い、全力で駆け出す。
「これで終わりだぁー!!」
俺は、勢いよく飛びかかる。
しかし、その時だった。
「ギャウゥー!!」
「グガッ」
突然、横から何かが飛び出してきた。
俺の脇腹に直撃し、そのまま吹き飛ばされる。
「ぐはっ!!」
壁に激突し、そのまま地面に落ちる。
痛すぎて、すぐには動けない。
「うぅ……」
俺が立ち上がれないでいる間に、ゴブリンキングは炎の玉を完成させてしまった。
「まずい!逃げないと」
急いで立ち上がって、走り出そうとした時だった。
「グガガガー」
ゴブリンキングは、炎の玉を投げて来た。
避けられないと思ったので、咄嵯に影の壁を作る。
「うぉりゃああ!」
なんとかギリギリのところで壁を出すことに成功した。
しかし、衝撃までは吸収できなかった。
影の壁ごと、俺は吹き飛ばされる。
「グフッ」
再び、地面を転がる。
「ゲホッ……ゲホ」
なんとか立ち上がるが、もう限界だ。
これ以上は、体が動かない。
「ここまで、なのか?」
俺の目の前には、今にも炎の玉を投げつけようとしているゴブリンキングがいる。
「ちくしょう……」
(俺は死ぬのか?)
そう思った瞬間だった。
「諦めるのは早いですよ」
誰かの声が聞こえた気がした。
「え?」
驚いて顔を上げるとフローラが立っていた。
その瞬間氷の塊が飛んできて、ゴブリンキングを吹き飛ばした。
「大丈夫ですか?」
俺は、呆然としながら答える。
「はい、何とか」
「良かったです」
「ありがとうございます。助かりました」
「いえ、無事で何よりです」
フローラは笑顔で言う。
すると体の傷が全て回復し力が湧き出てくる。
「バフをかけてみますね」
フローラはそう言って魔法を使う。
【全能力向上】
「これは?」
「私のスキルです」
「なるほど」
(これが、女神の力か)
(この力があれば、勝てるかもしれない)
俺は、剣を構えて言う。
「じゃあ、行きますよ!」
「はい!」
俺は、ゴブリンキングに向かって駆け出した。
「はぁっ!」
「グガァー」
ゴブリンキングは、炎の玉を放つ。
俺は、それをかわして斬りかかる。
「グギィ」
ゴブリンキングは、腕を使って防ごうとする。
「無駄だ!」
俺は、剣を振り下ろした。
すると、ゴブリンキングの腕を切り落とすことができた。
ゴブリンキングは、慌てて後ろに下がる。
「逃がすかぁー!」
俺は、ゴブリンキングを追いかける。
ゴブリンキングは、炎の玉を連続で放つ。
俺は、走りながら影の壁を作って防御する。
そして、一気に距離を詰める。
「これで終わりだー!!」
渾身の一撃が炸裂した。
「グギャアアー」
ゴブリンキングは、叫び声を上げて倒れた。
「勝った……」
「おめでとうございます」
「ありがとうございました」
俺は、フローラに感謝の言葉を伝えた。
「あなたは強いですね」
「そんなことありませんよ」
「いいえ、ゴブリンキングを倒すなんて普通はできません」
「そうなんですか?でも、倒せたので良しとしましょう」
「ふふっ」
フローラは、笑っている。
「それでは、街に戻りましょうか」
「はい」
俺達は、街に戻ることにした。