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9/11

⭕ 尻牛蒡事件 DE 交渉


──*──*──*── 1階・食堂


マオ

「 ん~~~~♪

  白身魚のホワイトシチュー、い~~~~♥️ 」


マオキノ

「 気に入ってもらえて嬉しいですエリ♪ 」 


セノコン

「 おかわりなら一杯ありますエリ♪ 」


マオ

「 うん、がとな~~♪ 」


セロフィート

「 ふふふ。

  マオは食いしん坊さんです 」


マオ

「 うっさい!(////)

  それより──、【 ケツ牛蒡ゴボウ事件 】の事だけど! 」


セロフィート

「 はい?

  ケツゴボウ…とはなんです? 」


マオ

「 …………そっか。

  セロはニュースとかネットとか見ないんだったな?

  全裸に剥いて被り物で顔を隠して、しり牛蒡ゴボウを刺し込んでる事件の事だよ。

  犯人が不明だし、犯行動機も不明の珍事件だから、オカルトマニアのあいだでは【 ケツ牛蒡ゴボウ事件 】って呼ばれてるんだよ 」


セロフィート

「 ははぁ。

  そうでしたか 」


 セロはいまいちピンとてないのか、首を傾げている。


マオ

「 で──、その【 ケツ牛蒡ゴボウ事件 】なんだけど、1週間に30件 ~ 40件も起こすのめないか?

  いくらなんでも回数が多過ぎると思うんだ。

  せめて10件に減らすとかさ? 」


セロフィート

「 はい?

  です?

  減らす必要はないです。

  今までどおりの回数で事件は起こします 」


マオ

「 セロ!

  いくが犯罪都市だからって、なにも対抗する事ないだろ?

  たしかに米●町の犯罪多発率は異常を極めてるけどさ、張り合う必要ないじゃん? 」


セロフィート

「 別に張り合ってません 」


マオ

「 それに……いくら悪い事をしていたからって、女性まで全裸に剥いて穴に長野菜を刺し込むのは……。

  ニュースやネットで話題になるだけじゃなくて、物議を醸し出してるみたいだし、イカれた賛同者達が【 ケツ牛蒡ゴボウ事件 】を崇拝し始めてるみたいなんだ。

  【 ケツ牛蒡ゴボウ事件 】が切っ掛けで、また新しい事件が起こりでもしたら── 」


セロフィート

「 知った事ですか。

  騒ぎになるなら、なればいです。

  事件が増えたとしてもワタシは知りません。

  好きにさせればいでしょう 」


マオ

「 セロ! 」


セロフィート

「 話はそれだけです? 」


マオ

だある!

  未成年だよ、未成年の被害者!!

  未成年の被害者達には動物の被り物を被せてるだろ? 」


セロフィート

「 それがなんです? 」


マオ

「 まぁ、未成年だから被り物であらかじめ顔を隠してあげるのは良心的でいとは思うんだけどさ──、なんで学校の校庭のド真ん中に全裸で放置してるんだ?

  アレに対しては、大人の【 ケツ牛蒡ゴボウ事件 】よりもニュースやネットで荒れに荒れてるんだ。

  一寸ちょっと容赦が無さ過ぎるんじゃないかな? 」


セロフィート

「 親が悪どい事をしている真っ黒ですよ。

  ついでに子供も調べてみたら、真っ黒だった──というだけです。

  親が真っ黒でも子供が真っ白な場合はなにもしてません 」


マオ

「 子供も真っ黒だったのかよ……。

  だ、だけど……校庭のド真ん中で晒し者にするのは、やり過ぎなんじゃないのか? 」


セロフィート

「 はぁ?

  子供をいさめ、ばっする大人がない環境がくないです。

  ワタシは善意で “ 相応な制裁 ” を加えただけです。

  感謝はされても文句を言われる筋合いはないです 」


マオ

「 セロ…… 」


セロフィート

「 そうそう、彼等の悪行のかず(かず)を映像化した動画なるものを、彼等の部屋にあるパソコン…とやらから配信させてあります。

  揉み消せないよう削除が出来ないようにして拡散もしてます。

  加害者達の顔,声は隠してません。

  彼等が人生を歩む事になるのか──、今後が楽しみですね? 」


マオ

「 セぇロぉ~~~~。

  ネット、使えてたのかよ… 」


セロフィート

「 ワタシは使えませんよ。

  〈 うつわ()にん(ニン)ぎょう() 〉にすべてさせてます 」


マオ

「 そうかよ……。

  セロが人間に容赦がないのは今に始まった事じゃないけどさ──、犯罪者だからむずかしいかも知れないけど──、もう少し女性に対して配慮してあげてもいんじゃないかな? 」


セロフィート

「 マオ、女性に配慮してしまえば、はや男女平等にはなりません。

  それは男性に配慮をしても同じ事です。

  男女平等にするには、ひとしく平等にしなければいけません 」


マオ

「 “ ひとしく平等 ” なんて無理だろ~~?

  寝言じゃんか 」


セロフィート

「 そのとおりです、マオ。

  長野菜を捻り込む穴の数が違う事が、ひとしく平等には出来ない事実をものがたっています。

  平等には出来なくても近付ける事は出来ます。

  今後、男性は去勢を兼ねて陰部を切り取ります。

  女性はにゅうぼうぎ落とします 」


マオ

「 は??

  なん……なんだって?!

  切り取る?

  ぎ落とす??

  な、なんで?? 」


セロフィート

「 ワタシは優しいですから。

  善意の親切心です。

  これで犯罪を起こす人間が減ればいですね 」


マオ

「 いやいやいやいやいや!!

  優しさ?

  切り取ったり、削ぎ落としたりするのが “ 優しさ ” ってなんだよ!?

  全然、優しくないだろ!!

  そんな事したら、余計に炎上しちゃうんじゃないか?? 」


セロフィート

「 炎上…です?

  すればいです。

  話題になっても、被害者は生きてます。

  真犯人も見付かりませんし、事件は迷宮入りします。

  誤認逮捕で知らない人間が逮捕されたら、それはそれで面白いでしょうね 」


マオ

「 ご、誤認逮捕を面白がったら駄目だろ??

  ──っていうか、【 ケツ牛蒡ゴボウ事件 】で誤認逮捕は誰もされたくないだろ?

  それは兎も角──、ほんに次からは男は陰部を切り取って、女はにゅうぼうぎ落とす気かよ? 」


セロフィート

「 ワタシは本気です。

  マオの提案を聞き入れてもいですよ 」


マオ

「 えっ? 」


セロフィート

「 1週間に20件です。

  それ以上は減らしましせん。

  いですね、マオ 」


マオ

「 10件── 」


セロフィート

「 20件です 」


マオ

「 ………………分かったよ… 」


 駄目だぁ~~~~!!

 やっぱり、オレはセロの笑顔にはかなわないんだぁ~~~~!!

 涎…出てないかな??


 1週間に20件か……。

 セロを相手にした交渉したけど、オレ──ちゃんと頑張れたよな?

 更に犯罪度が増しちゃったような気がするけど……、オレにはも出来ないな。

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