表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/11

⭕ 怪異と霊体の違い


──*──*──*── 裏野ハイツ


──*──*──*── 102号室


──*──*──*── 2階・寝室


 オレはソファーに座りながら、コンビニ(コンビニエンスストア)で買ったスイーツを食べている。

 う~~~ん、コンビニ(コンビニエンスストア)スイーツ、い~~~~♥️


マオ

「 セロ、それで怪異と()()の違いって? 」


セロフィート

「 はいはい。

  怪異とは──、〈 久遠(宇宙を運営している)実成(偉大なる主宰者) 〉以外の不可思議な存在を指します。

  島国ではおもに “ 妖怪 ” と呼ばれている存在です。

  ()()とは──、あくりょうおんりょうりょうたぐいを言います 」


マオ

「 妖怪って──、あんこくじつだいかいの島にたような妖怪の事か? 」


セロフィート

「 違います。

  アレは “ 妖怪 ” と名付けられているだけで、この島国に存在している妖怪とは異なります。

  この島国に存在している大抵の妖怪は、人間の肉眼では見られない存在です。

  中には自在に実体化する事の出来る妖怪もます。

  悪戯や悪巧みをし、人間を困らせる事が好きな者が多いです 」


マオ

「 実体化が出来たり、姿を消したり出来るんだ?

  なんか妖精や精霊みたいだな~~ 」


セロフィート

「 ふふふ。

  妖精,精霊が聞いたら怒ります。

  ()()もと(もと)は残留思念体です 」


マオ

「 残留思念体?

  えぇと──肉体から離れたたましいは輪廻の流れの中へ還るんだよな?

  残留思念体とたましいとは違うのか? 」


セロフィート

「 簡単に言えばたましいが捨てた未練……のようなものです 」


マオ

「 未練?? 」


セロフィート

「 輪廻の流れの中へ還るたましいが極稀に捨てる未練──残留思念体は、ただにあるだけでなにも出来ない存在です。

  残留思念体には人間をる力も無ければ、悪さをする力も無いです。

  そんな害の無い残留思念体が悪用され、残留思霊体に変わる場合があります。

  残留思霊体はよどみにれるとあくりょうおんりょうりょうたぐいと変わり果て、人間に危害を加えるようになります。

  怪奇現象のたぐいは妖怪が起こし、心霊現象のたぐいはあくりょうおんりょうりょうたぐいが起こします 」


マオ

「 へ、へぇ……。

  そんな違いがあったんだな… 」


セロフィート

「 “ 犯罪都市 ” と呼ばれる程、異様に犯罪率の高い米●町で起こる事件や事故は人災事故が殆どでしょうけど、中には妖怪が起こした怪奇現象や()()が起こした心霊現象も混ざっている可能性はあります 」


マオ

「 それは……なんと言うか…………怖いな? 」


セロフィート

「 マオとワタシには関係無い事です。

  なんも言いますけれど、無視すればいだけです 」


マオ

「 ………………なるべく関わらないように気を付けるけど…………自信ないな…。

  ──で、事件やら事故やら物騒な犯罪が日常茶飯事に起こる米●町でなにをしたいんだ?

  まさか──、あらゆる事件や事故を隠れ蓑にして完全犯罪を起こして遊ぼうなんて考えてないよな?? 」


セロフィート

「 悪どく稼いでいる人間が多いみたいですし、事件に見せ掛けてガッポリしましょう♪ 」


マオ

「 遊ぶ為のターゲットは既に決めてる訳だな?

  ニュースになるような事件は起こさないでくれよ?

  殺しとか駄目だからな? 」


セロフィート

「 はいはい。

  そうですね──、全裸に剥いて大仏の被り物でも被せます? 」


マオ

「 …………とんだ珍事件だな。

  じゃあさ、警察に逮捕してもらえるように悪どい事してた証拠も一緒に置いといてやろうよ。

  全裸ついでにケツの穴になん突っ込んどいて(ブッ刺しといて)やろう? 」


セロフィート

「 マオ、“ いけない子 ” になりましたね。

  一体誰に影響されました? 」


マオ

「 …………誰だろうな?

  オレの身近にるんじゃないかな? 」


セロフィート

「 はぁ?

  マオ──、ワタシがるのに浮気してます? 」


マオ

「 してないよ!!

  なんで “ 浮気 ” が出てるんだよ! 」


セロフィート

「 マオ、きみはワタシだけのマオでしょう 」


マオ

「 そうだよ!

  セロだけのマオだよ!

  浮気なんかしてないからな!!

  変な誤解するなよ~~~ 」


セロフィート

「 はいはい 」


マオ

「 ………………。

  話は変わるけどさ──、まいさんが言ってたと思うけど──、202号室って20年間も借り手の付かないヤバい部屋…だったんだよな?

  怪奇現象を引き起こす原因になってるかも知れない部屋なんだろ?

  そんな物騒な部屋を寝室にして平気なのかな?

  怪奇現象とか起きたりしないのか?

  オレ、いやなんだけど!! 」


セロフィート

「 その事ならなん心配りません 」


マオ

「 そうなのか?

  疑う訳じゃないけど──、なんでだ? 」


セロフィート

「 ワタシは〈 久遠(宇宙を運営している)実成(偉大なる主宰者) 〉に作られたセロフィートです。

  ワタシの体内(うつわ)には原動力となる世界を構成している〈 (原質)(みなもと) 〉が絶え間無く蓄積され続けています。

  ワタシは謂わば、〈 (原質)(みなもと) 〉のかたまりのような物です。

  ()()()()も〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換されるのを恐れ、本能で逃げ出します。

  ですから、この部屋に巣食っていた怪異は既にべつの部屋へ逃げてます。

  ワタシには逆立ちしても勝てない事を本能で理解してますし、ワタシがる限りは戻ってません。

  怪奇現象も心霊現象も起きませんし、安全に暮らせます。

  ほかの部屋で起こる怪奇現象,心霊現象に関しては知りません 」


マオ

「 そ、そっか……。

  裏野ハイツの102号室と202号室だけは、セロのお蔭で安全地帯な訳だな? 」


セロフィート

「 そうなります。

  ()()()()もワタシを避けますから、マオも安全です。

  安心しました? 」


マオ

「 そうなんだ…。

  ほかの部屋では怪奇現象や心霊現象が起きるままなんだな…… 」


セロフィート

「 今迄どおりまです。

  潜伏させているキノコン達が怪奇現象や心霊現象の報告もしてくれます。

  ワタシの代わりに、セノコンとマオキノが住人達の対応します 」


マオ

「 完全に丸投げするんだな~~ 」


セロフィート

「 怪奇現象も心霊現象も大いに利用出来ます。

  セノコンとマオキノが住人達に受け入れられる為に利用しなくては損でしょう? 」


マオ

「 ははは…………そだな…… 」


 怪奇も心霊もセロは手の上で転がせるんだな。

 それが出来る唯一無二の存在……。

 ()()()()も全力で避けたがる存在か──。

 なにはともあれ、怪奇現象や心霊現象に関わらずに済むのはがたいよな!!

 セロ、さま(さま)だよ!


 問題なのが、人間が引き起こす物理的な事件や事故だな。

 裏野ハイツへ引っ越しが済んだ日だってのに、既に2件の事故しくは事件を見掛けたのは異常だと思う。

 まいさんは、「 1日に起きる事件や事故は多くて8件はある 」って言ってだけど、ほんは8件どころじゃなくて起きてるんじゃないかな?

 ………………出歩くのが億劫になりそうな町だよな、米●町って所は────。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ