表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/11

♥ 不動産屋で住居探し 1


──*──*──*── 不動産屋


不動産社員

「 ──えぇと、以上がわたくしが御客様へ御提供の出来る物件のすべてで御座います 」


マオ

「 えぇ~~~…………なんかさぁ、どの物件も異様に家賃が高くないかな?

  この町って、そんなに土地の物価が高いの?

  セロ、どう思う? 」


セロフィート

「 『 どう 』と聞かれても…。

  の物件も防犯設備セキュリティしっかりしてますし、家賃が多少高いぐらい── 」


マオ

が “ 多少 ” だよ!

  多少って額じゃないから言ってんだけどぉ?

  金銭感覚が狂ってるセロに聞いたオレが悪かった! 」


セロフィート

「 失礼ですね。

  ワタシの金銭感覚は狂ってません。

  ──まいさん、防犯設備セキュリティが悪い物件の資料はあります? 」


マオ

「 そうだよ!

  防犯設備セキュリティに金を掛けてるから家賃が高いんだもんな!

  防犯設備セキュリティが、ガバガバで無いも同然の物件なら、安い家賃で済むよな!

  流石、オレのセロ!! 」


セロフィート

「 だといですね。

  まいさん、この資料はすべげてください 」


不動産社員:粐莓

かしこまりました!

  ぐに防犯設備セキュリティゆるい──いえ、皆無な物件を探してますので御待ちくださいませ! 」


 ” 親切不動産 ” って名前の不動産屋で働いている社員──まいさんが、テーブルの上に置いてある資料を両手一杯にかかえてがっていった。

 折角調べて持っててくれた資料だったけど、パラパラと見ただけで即退場とは申し訳無い気がする。

 防犯設備セキュリティしっかりしている高級マンションってヤツは、メチャクチャ家賃が高くて目ん玉が飛び出るかと思ったよ。

 1ヵ月で100万えとか高過ぎるだろ~~~。

 せめて10万以内に押さえたいんだけどなぁ……。


 オレの左横に座っているセロは、出されている紅茶を飲みながら暢気にファッション雑誌なる物をめくって見ている。 

 ほかの御客がチラチラとセロを見ているんだけど、セロは気にしてないみたいだ。

 注目される事に慣れているからだろうな~~~~。

 セロにはは無いだろうけど、まるで不動産屋の客寄せパンダみたいだ。


 そうそう、そもそもなんでセロとオレが、不動産屋で物件探しをしているのかというと──、もの事だ。

 セロが定期的に起こす傍迷惑な発作の所為だよ!

 どんな発作かと言うと──、【 事件がやたらと起こる有名な犯罪都市で暮らしてみたいです 】って言う発作だ。

 色んな事件が起きまくる都市で暮らしながら、完全犯罪でも起こして楽しもうって魂胆なのか?

 セロらしい遊び方かも知れないけどさぁ──、犯罪が多く起こりはするらしいけど、検挙率とか逮捕率とかも高いらしいんだよ、この町って。

 凄腕の探偵や刑事がなんじゅうにんも暮らしてんのかな?  


 先ずは住居を決めないといけないから、不動産屋で物件探しをしてる訳だけど……、前途多難だなぁ。

 セロがなにを思って──、なにを考えて──、この “ 犯罪都市 ” って囁かれている “ 米●町 ” って町を選んだのか、オレにはサッパリ分からない。

 犯罪都市で色んな犯罪起こしまくりんぐ祭り──にならなきゃいけどなぁ~~~~。


 それにしてもだ、オレのセロは衣服も見事に着こなすし、なにを着ても似合ってるし、さまになるよなぁ~~♥️

 くぅ──惚れなおしちゃうな!(////)

 セロとオレが着ている衣服や履いている靴は、この世界では人気らしいファッションブランド雑誌とやらに掲載されている衣服類をセロが〈 (げんしつ)(みなもと) 〉で構成した物だ。

 洋服店で買いそろえれば、ウンじゅう万はくだらないしなだ。

 それをタダ同然で身に付けている訳だよ。

 オレはセロみたいにパリッとスーツを着ても似合わないから、ラフっぽくて動きや易そうな衣服をチョイスした。

 それでも10万はしそうだけどな~~。


 格好だけ見たら、にも「 お金を持ってますよ~~ 」感が半端ないんだよなぁ。

 まぁ、実際にお金なんか働かなくても湯水が湧くみたいになるんだよな。


マオ

「 セロ、家賃が安い物件が見付かるといよな 」


セロフィート

「 そうですね。

  廃屋を改装出来れば、手っ取り早くてラクですけど、土地には持ち主がるようですし、昔のように好き勝手出来ないのは不便です 」


マオ

「 いや──、セロならいくらでも好き勝手に出来るだろ?

  それなのに律儀に不動産屋で物件を探すなんてさぁ、どうしちゃったんだよ?

  完全犯罪はセロのだろ? 」


セロフィート

「 随分な事を言ってくれますね、マオ。

  今夜は寝かせません。

  覚悟してください 」


マオ

「 なっ──なんの覚悟だよ!

  今夜、オレになにする気だよっ!!(////)」


セロフィート

「 ふふふ。

  それは今夜のお楽しみです♪ 」


マオ

「 …………あんまそとで笑うなよ!

  周りの人が涎を垂らすからさぁ 」


セロフィート

「 はいはい。

  マオの妬きもちさん~~~~♪ 」


マオ

「 今は吟遊詩人じゃないんだから歌うなよ!(////)

  ──今日きょうじゅうに優良物件が見付かればいんだけどな。

  見付からなかったら今夜はに泊まるんだ? 」


セロフィート

どおりラブホテルでいでしょう? 」


マオ

「 ………………う、うん……まぁ……そうなるよな?

  …………早くラブホテルで寝泊まりする生活から抜け出たいよ… 」


セロフィート

「 ふふふ(////)

  回るベッドを見て無邪気に喜んでいたマオはに行ってしまいました? 」


マオ

「 い、言うなよ!(////)

  誰だってベッドが回ったら驚くだろーーーが!! 」


セロフィート

「 はいはい。

  そう言う事にしときましょう 」


マオ

「 むぅ!

  セロだって驚いてただろ!

  それに、ジャグジーってのにも感心してたじゃんか! 」


セロフィート

「 ジャグジーは面白いですし。

  マオが浴槽の中で溺れかける姿はほんとうに──(////)」


マオ

「 ──っ(////)

  あ、あれは──ジャグジーの強さを間違えただけで──!!

  忘れろぉ!(////)」


セロフィート

いやで~~~~す♪

  忘れられません♥ 」


マオ

「 ~~~~~~セロ! 」


セロフィート

「 あぁ、ほら、マオ。

  まいさんが資料を持っててくれましたよ 」


マオ

なんかさぁ、さっきよりも資料が少なそうだな 」


セロフィート

防犯設備セキュリティの無い物件は少ないのかも知れませんね 」


マオ

「 犯罪都市だからかな? 」


セロフィート

「 さて──、ワタシからはなんとも 」


 資料探しで席をはずしていたまいさんが、頼んだ物件の資料を持って戻ってた。

 テーブルの上には防犯設備セキュリティガバガバの問題物件が纏められているファイルが3つ置かれた。

 この中からセロとオレに合った優良物件を見付けられればいんだけどな。

◎ 訂正しました。

  捜す ─→ 探す

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ