♥ 不動産屋で住居探し 1
──*──*──*── 不動産屋
不動産社員
「 ──えぇと、以上が私が御客様へ御提供の出来る物件の全てで御座います 」
マオ
「 えぇ~~~…………何かさぁ、どの物件も異様に家賃が高くないかな?
この町って、そんなに土地の物価が高いの?
セロ、どう思う? 」
セロフィート
「 『 どう 』と聞かれても…。
何の物件も防犯設備が確りしてますし、家賃が多少高いぐらい── 」
マオ
「 何処が “ 多少 ” だよ!
多少って額じゃないから言ってんだけどぉ?
金銭感覚が狂ってるセロに聞いたオレが悪かった! 」
セロフィート
「 失礼ですね。
ワタシの金銭感覚は狂ってません。
──粐莓さん、防犯設備が悪い物件の資料はあります? 」
マオ
「 そうだよ!
防犯設備に金を掛けてるから家賃が高いんだもんな!
防犯設備が、ガバガバで無いも同然の物件なら、安い家賃で済むよな!
流石、オレのセロ!! 」
セロフィート
「 だと良いですね。
粐莓さん、この資料は全て下げてください 」
不動産社員:粐莓
「 畏まりました!
直ぐに防犯設備が緩い──いえ、皆無な物件を探して来ますので御待ちくださいませ! 」
” 親切不動産 ” って名前の不動産屋で働いている社員──粐莓さんが、テーブルの上に置いてある資料を両手一杯に抱えて下がっていった。
折角調べて持って来てくれた資料だったけど、パラパラと見ただけで即退場とは申し訳無い気がする。
防犯設備が確りしている高級マンションってヤツは、メチャクチャ家賃が高くて目ん玉が飛び出るかと思ったよ。
1ヵ月で100万超えとか高過ぎるだろ~~~。
せめて10万以内に押さえたいんだけどなぁ……。
オレの左横に座っているセロは、出されている紅茶を飲みながら暢気にファッション雑誌なる物を捲って見ている。
他の御客がチラチラとセロを見ているんだけど、セロは気にしてないみたいだ。
注目される事に慣れているからだろうな~~~~。
セロにはその気は無いだろうけど、まるで不動産屋の客寄せパンダみたいだ。
そうそう、抑何でセロとオレが、不動産屋で物件探しをしているのかというと──、何時もの事だ。
セロが定期的に起こす傍迷惑な発作の所為だよ!
どんな発作かと言うと──、【 事件がやたらと起こる有名な犯罪都市で暮らしてみたいです 】って言う発作だ。
色んな事件が起きまくる都市で暮らしながら、完全犯罪でも起こして楽しもうって魂胆なのか?
セロらしい遊び方かも知れないけどさぁ──、犯罪が多く起こりはするらしいけど、検挙率とか逮捕率とかもいやに高いらしいんだよ、この町って。
凄腕の探偵や刑事が何十人も暮らしてんのかな?
先ずは住居を決めないといけないから、不動産屋で物件探しをしてる訳だけど……、前途多難だなぁ。
セロが何を思って──、何を考えて──、この “ 犯罪都市 ” って囁かれている “ 米●町 ” って町を選んだのか、オレにはサッパリ分からない。
犯罪都市で色んな犯罪起こしまくりんぐ祭り──にならなきゃ良いけどなぁ~~~~。
それにしてもだ、オレのセロはどんな衣服も見事に着こなすし、何を着ても似合ってるし、様になるよなぁ~~♥️
くぅ──惚れ直しちゃうな!(////)
セロとオレが着ている衣服や履いている靴は、この世界では人気らしいファッションブランド雑誌とやらに掲載されている衣服類をセロが〈 テフ
洋服店で買いそろえれば、ウン十
それをタダ同然で身に付けている訳だよ。
オレはセロみたいにパリッとスーツを着ても似合わないから、ラフっぽくて動きや易そうな衣服をチョイスした。
それでも10万はしそうだけどな~~。
格好だけ見たら、如
まぁ、実際にお金なんか働かなくても湯水が湧くみたいにど
マオ
「 セロ、家賃が安い物件が見付かると良
セロフィート
「 そうですね。
廃屋を改装出来れば、手っ取り早くて楽
マオ
「 いや──、セロなら幾
それなのに律儀に不動産屋で物件を探すなんてさぁ、どうしちゃったんだよ?
完全犯罪はセロの十
セロフィート
「 随分な事を言ってくれますね、マオ。
今夜は寝かせません。
覚悟してください 」
マオ
「 なっ──何
今夜、オレに何
セロフィート
「 ふふふ。
それは今夜のお楽しみです♪ 」
マオ
「 …………あんま外
周りの人が涎を垂らすからさぁ 」
セロフィート
「 はいはい。
マオの妬きもちさん~~~~♪ 」
マオ
「 今は吟遊詩人じゃないんだから歌うなよ!(////)
──今日
見付からなかったら今夜は何
セロフィート
「 何
マオ
「 ………………う、うん……まぁ……そうなるよな?
…………早くラブホテルで寝泊まりする生活から抜け出たいよ… 」
セロフィート
「 ふふふ(////)
回るベッドを見て無邪気に喜んでいたマオは何
マオ
「 い、言うなよ!(////)
誰だってベッドが回ったら驚くだろーーーが!! 」
セロフィート
「 はいはい。
そう言う事にしときましょう 」
マオ
「 むぅ!
セロだって驚いてただろ!
それに、ジャグジーってのにも感心してたじゃんか! 」
セロフィート
「 ジャグジーは面白いですし。
マオが浴槽の中で溺れかける姿は本
マオ
「 ──っ(////)
あ、あれは──ジャグジーの強さを間違えただけで──!!
忘れろぉ!(////)」
セロフィート
「 嫌
忘れられません♥ 」
マオ
「 ~~~~~~セロ! 」
セロフィート
「 あぁ、ほら、マオ。
粐
マオ
「 何
セロフィート
「 防犯設備
マオ
「 犯罪都市だからかな? 」
セロフィート
「 さて──、ワタシからは何
資料探しで席を外
テーブルの上には防犯設備
この中からセロとオレに合った優良物件を見付けられれば良
◎ 訂正しました。
捜す ─→ 探す