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これは..私の過去か..。
嫌なものを見させられていた。私がこうなった原因だ。
「ルーカス!マーク!おはよー!」
「あぁ、おはようございます。」
この帝国の騎士団員であるアリアが話しかけてくる。赤い髪にポニーテールで、その笑顔が眩しい。
「おはよう。昨日の訓練どうだった?」
「もうすごく辛かったよー。リーナと一緒にちょっと泣いちゃった。でも、頑張って最後まで団長についていったから。」
「そうかそうかアリアは偉いなぁ。あぁもう朝から抱きしめちゃう。」
頭撫でなで。
「朝からイチャつくのは控えていただいていいですか?」
「あぁすまん」 「ごめんてー」
なんなんだこいつらは鬱陶しい。抱きついたまま言われてもな。朝から騒がしいわ。
アリアとイチャつくこの男はルーカス。
私と同じく最年少で宮廷魔道士に就任した同期だ。金髪で魔道士の癖に剣を使うへんなヤツ。
勇敢で、どんな時も前線に出て行く姿はまるであの勇者さまだと言われているが、女の前じゃこれだ。
「おいルーカスさっさと行きますよ。頼まれた書類が山積みですからね」
「わかったよ。じゃあアリアまたね〜。今度は食事一緒に行こ〜」
「全く、あなたというものは女癖が悪いですね。いまの彼女が3股の3人目ですか。結局誰を一番愛しているのですか?」
「股というな股と。誰が一番とかじゃないぞ。俺は全員を平等に愛しているのだ。なんでマークにはこの感情がわからないかなぁ?」
「うるさいですよ。全くあなたは仕事ができるからといってで、」
「へいへい、じゃ行きますか。」
昼過ぎ
「おいマーク。団長からの命令だ。東のターリ村の周囲の森の調査だとよ。」
ルーカスが書類の束を渡してくる。
ターリ村か。確かあの地域は魔物のレベルも低い。
特に遺跡もないし、私たちが直接調べる程でもない筈だが..
「調査期間は1ヶ月。ちょいと強い魔力反応が出たらしい。原則2人1組で調査にあたるとこだが、今は人手が惜しい時期だからな。お前1人だ。」
「分かりました。明後日には出れるように準備しておきます。」
「おいおい。そんな暗い顔するなって。確かにあそこはなーんもなかった気がするし、つまらんとこだが、休暇と思えば楽しいもんだろ。」
「ふん、まぁ貴方よりは腕が立つのは確かですからねぇ。ところで貴方はその間なにをしているのです?」
「中型遺跡の調査だ。なんでも第三皇子の従者が里帰りの途中で魔獣に襲われたらしく、命かながら逃げた先で偶々発見したらしい。したら、皇子が直接調査に乗り出すって言い出したらしく。はぁ〜。正直言って皇子と一緒に行きたく無いんだけど。」
「おい、その発言を私以外に聞かれたら厳罰だぞ。」
「わりぃわりぃ」
確かに第三皇子は性格があまりよろしくないと暗に噂されている。目につけられるととても厄介であろう。
「まぁ、遺跡調査だからな。大勢で調査に入ると思うから皇子様に目をつけられることはないと思うがな。
カッカッカ」
「というか何故貴方が呼ばれて私が呼ばれないのです⁈この私の方が全てに置いて貴方を上回っているというのに。」
「まぁ、そういうとこが...。いや、まぁ今回は有能なマークの力を借りる程でも無いって事だろ。俺らみたいなのでも十分って事だ。」
「あら、そうですか。では行ってらっしゃい。私は準備で忙しいので。あなたのような雑魚に構っている時間はありません。」
「相変わらず冷たいな。まぁいいや俺もこれから打ち合わせなのでここでオサラバ。じゃ。カッカッカッカ」
ルーカス笑いながら何処かへ走り去っていった。
全く毎回なんだあの気持ち悪い笑い方は。普通にやらせないのか?
まぁいい
さっさと荷物をまとめますか。