47、放置。いや、罰です!
本日2話目です。
気を失っているキルトを見なかったことにして…。
「カノンちゃん、キルト兄さまは大丈夫ですかにゃ?」
「…ここには誰も居ませんでした。」
「そんなこと言わずにお願いしますにゃ。」
「しょうがない…大丈夫だよ気を失っているだけだから、キンさん。」
「どうしたっすか?」
「キルトさんを縛ってください、現行犯です。
スズたちの小屋に…いや、ちょうど鉄格子があるから簡易牢屋を造ってキルトさんに反省してもらいましょう。」
「それいいっすね♪目覚めたときのキルの顔が楽しみっす♡」
「カノンちゃん、キン、それは可愛そうだよ…。」
「いくらナンさんの言葉でもダメです!これは任務失敗です!私の家じゃなければ死んでた可能性もあるんですよ!」
「それは…そうなんだけど、カノンちゃんの家じゃなきゃここまでは…。」
「そうっすよナン。カノンちゃんの家に忍び込んだんっすからお仕置きっす。」
「あ~これはダメだね、止められないや。」
「そうじゃな…キンの言葉は兎も角、カノンの言葉は正しいのじゃ。」
「そうニャね、キルトも腕を上げて油断してたニャ、カノちゃんの異常性を見て理解してるはずニャのにこの様ニャ。お仕置きが必要ニャ!」
「シナ御婆様まで…無理にゃ、にゃーではもう止められないにゃ…。」
こうしてキルトはカノンによって作られた簡易牢屋に縛られて閉じ込められた。
「タマは心配し過ぎっすよ、1日寝たら起きるっす。」
「そうなんですかにゃ?キン姉さまがそう言われるなら…。」
「牢屋だよ、一瞬で出来たよ凄いね♪カノンちゃん…これどうやって外に出るの?」
「あっ、出入り口作るの忘れてました。
まあいいです、キルトさん反省したら、この牢屋は撤去するつもりでしたから。」
「そうなんっすか?残念っす、色々遊べると思ったんっすけど…。」
「必要ならまた造りますよ。」
「そうっすね♪」
「これを簡単にまた造るとは…凄いを通り越して、恐ろしいのじゃ。」
「そうだね~。でもカノンちゃんだから、心配ないよ♪」
「カノちゃんだから心配ニャのニャ…うっかり何かしそうだニャ。」
「「……。」」
「そんなことはしません!私はうっかりじゃないですよ!」
「「「……。」」」
「まあいいニャ、家も小屋も出来たし、皆戻って来たニャ、わーも帰ることにするニャ。」
「シナ婆さん、ありがとうございました、助かりました。」
「いいニャ、カノンちゃんへの例の件の先行投資みたいなもんニャ。」
「あぁ…き」
「カノちゃん、ダメニャ!しーニャ。」
シナ婆さんは人差し指を口の前に立ててしーっとポーズをとる。
あっタマちゃんがいるからか…この世界でもあのポーズなんだ。
「何の話ですかにゃ?」
「あ~え~っと…お風呂を造るんだけどね、シナ婆さんも入りたいって言ってたから、その件の…って言ったらダメだったん…でしたっけ?」
「そこまで言ったら手遅れニャ、カノちゃんのお風呂が完成したら1番に入らせてもらう約束ニャ♪」
「ちょ、シナ婆さん…。」
「にゃーもお風呂に入りたいですにゃ。ダメですかにゃ?」
「はぁ~シナ婆さんやってくれましたね…まぁいいです。大人数が入れるぐらいの大きなお風呂を造りますから、タマちゃんも一緒で問題ないですよ…まだ全然手を付けてないですけどね…。」
「わ~い♪」
「やったーっす♪」
「お風呂だって♪楽しみだね♡」
「そうじゃな、カノンよ…。」
「なんですか?」
「師匠も呼んでもいいか?」
「別に良いですけど、まだお風呂出来てませんし、今のところ女性だけでお願しますね。」
「それじゃあ、師匠や村長は無理だね。」
「そうですね、様子を見ながら考えるということで、先送りにしましょう。」
「分かったニャ、わーは帰るニャ。」
「ありがとうございました。」
シナ婆さんは帰って行った。
「シナ婆さんも帰りましたし、私はこれから家具を作るつもりなんですけど、皆さんはどうされるんですか?」
「私は何か手伝うよ、シナ婆さんみたいに言うと、修行の件の先行投資だね♪」
「自分も手伝うっすよ。家が近いっすし、師匠はおやっさんのところに行ってるっすから。」
「私は…見てるのじゃ。」
「見てるですか?」
「そうなのじゃ。カノンがうっかり何かをしでかしてしまわないように…監視じゃな。」
「うっかりじゃないですって!まあ、キルトさんがあの状態ですから誰かが一緒の方がいいかもしれませんね。」
「タマはどうするっすか?別に手伝わなくてもいいっすよ。」
「キン姉さま…にゃーは仲間外れですかにゃ?」
「違うっすよ、無理に手伝う必要はないって言っただけっすよ。」
「それなら、にゃーもお手伝いしますにゃ、シナ御婆様と同じでお風呂の先行投資にゃ♪」
「お風呂は大人気ですね、分かります、分かりますよ!お風呂は必要です!」
「カノンちゃんが燃えてるね。」
「別に萌えてませんよ?」
「そう?…で、何をしたらいいのかな?指示してくれていいよ。」
「そうっすよ。」
「そうですにゃ。」
「そうですか?それじゃあお言葉に甘えて…キンさんはすいませんがニャーさんの所でスズたちの餌で偶に出してた葉のことを聞いてもらって…手に入るなら購入してもらえますか?ボア肉渡しておきますんで。」
「了解っす、行って来るっす。」
キンは花音からボア肉を受け取り即行動に移り、駆け出す。
「行動が早いですね…。」
「あはは、私は何をしたらいいかな?」
「ナンさんとタマちゃんは石、もしくは岩を大量に集めて欲しいんですけど…運べないかもしれませんから、一箇所に集めてもらえれば私が回収します。」
「カノンちゃんが回収するんですかにゃ?どうやってですかにゃ。」
「タマは知らなかったかな?カノンちゃんは空間収納が使えるから、そう言ってるんだよ。」
「それはまた…凄いですにゃ。拝んだ方がいいですかにゃ?」
「シナ婆さんもですけど、猫人は私を神様か何かにしたいんですか?」
「何か凄いものは拝んだ方がいいですにゃ。」
「なんですかそれは?猫人の習性か何かですか?」
「そうなのかな?」
「どうなのですかにゃ?」
「どうじゃろうな?今までそんな物も存在もこの村にはなかったのじゃ。」
「そうですか…それならこの話はポイしましょう、作業に入りますんでナンさん、タマちゃんお願いしますね。」
「了解だよ♪」
「分かりましたにゃ。」
そう言ってナンたちは石、岩を拾いに向かう。
さて、私は家具作りを、何が必要かな~。テレビは作れたとしても意味ないし…。
クローゼットとベット、ダイニングテーブルと椅子…あれ?そんなに必要な物がない?
客間にも同じのを…あとは一応、勉強机のようなのと…無いね、必要なものがない。
チェスト作っても入れる物が今のところないから、必要になってからでいいし…あれ?本当にないね…まあいいっか。
花音は空間収納から木を取り出し創造錬金でクローゼット×3ベット×3、テーブルと椅子×6に仕事机を作り出し、空間収納へ直して行く。
「はぁ~見てるだけなのじゃが…凄すぎて疲れるのじゃ。」
「スダレさん?…ついでに風呂もある程度まで作ってしまいましょうか。」
花音はスダレを連れてお風呂建設予定の場所まで行く。
「スダレさんの魔術でこの辺りに大きな穴と言いますか、窪みを作れますか?」
「無理なのじゃ…私の魔術は風術と水術、炎術なのじゃ、カノンの求めに適した術はないのじゃ、すまん。」
「いえ、いえいえ、良いですよ別に、出来たら楽でいいな~っと思っただけですから、私が。」
と言いながら花音はお風呂予定地に拳を叩きつける、ドガンという音と窪んだ地面…。
「このぐらい?もう少し大きい方が…。」
「ちょ、ちょっと待つのじゃ、何なのじゃその力は…。」
「え?あぁ~そうですね。説明し難いのでひみちゅです…噛みました…。
秘密です。」
「そ、そうか…。」
花音はん~っと唸りながら窪みを測っている。
「10人ぐらいで入浴しても余裕がある方がいいな~、ならもう少し大きい方がいっか。」
再度花音は地面を殴る。
「これぐらの広さでいいかな?…うん♪これぐらいの広さなら十分だね。」
次は脱衣所を家に近い方で造って、家からの通路とお風呂の建物を建てないとね…お風呂を造ってから決めた方がいいかな?
お風呂の排水も考えないといけないし…そのまま排水って訳にもいかないよね、浄化方法も考えないと。
今日は石を回収したらまた明日にしよう。
次でどうにかしたいですね(´・ω・`)
場合によっては連続投稿します、と言いつつ令和までに終わるのか?
現時点で何も出来てません(´・ω・`)




