40、魔王の水浴び。はい、水浴びしました。
40話です…話ではまだ4日目です(´・ω・`)
私は誰かに体を揺すられてます。
ヒロかお母さんかな?
「うにゃ…あと30分…Zzzz…。」
「カノちゃん、そろそろ起きるニャ、ゴルクとの約束の時間が近いニャ。」
「う…う~ん…ハッ、おはようございます。」
「おはようニャ。あと2時間ぐらいで時間ニャ。」
「…あと2時間?何でしたっけ?」
「ゴルクとの手合わせの時間ニャ!」
「あ…あ~そうでした…行かないとダメですよね?」
「ダメニャ!ここで約束を反故にすると信用がニャくなるニャ、ただでさえニャいのニャ。」
「そ、そうですね……私、信用ないですよね。」
「そ、それはまだニャいだけニャ!この村に来て3日目…大泣きした日と今日を除けばで実際には1日しか経ってニャいニャ。」
「そうでした…なんか長い間この村に居る気がしてました…。」
「カノンちゃん起きてるっすかー!スズちゃんも一緒っすよ!」
「起きてますよー!」
「失礼するっすよ…カノンちゃん、おはようっす。シナ婆さんおはようっす。」
「カノン様おはようございます。(チュンチュン)」
「おはようございます。スズもおはよう。」
「キンは元気だニャ、おはようニャ。」
「ん?シナ婆さん、何かいいことでもあったっすか?なんかいつもと違うっすよ?」
「キンには隠せニャいニャ…夢が叶いそうニャ…諦めた夢がニャ。」
「………。」
「そうっすか…それはよかったっすね♪」
「これもカノちゃんとカノちゃんをこの村に誘ったキンのお蔭ニャ。ありがとニャ。」
「⁉シナ婆さんからお礼を言われる日が来るなんて思ってもなかったっす。凄いっすね…今日は炎でも降るっすかね?」
「失礼ニャ!わーでもお礼ぐらいは…偶に言うニャ。」
「ははは、炎?槍じゃないんですか?」
「槍が降ったらボロ儲けっすね♪武器としても使えるっす、素材がミスリルとかなら喜びの踊りを踊るっすよ♪」
なんかちょっと違いますね…。
「それより準備はできてるっすか?」
「準備ですか?」
「カノンちゃんの大好きなトイレとかっすよ。」
「別に大好きって訳じゃないですよ!…そうですね、トイレと顔を洗うぐらいはしとかないとですね。」
「師匠がゴルク爺が負ける所が見られるって大喜びしてたっす。」
「大喜びって…勝てるかまだ分かりませんよ?」
「師匠はゴルク爺が真っ二つじゃーって喜んでたっす。」
「真っ二つってなんニャ?」
「それはっすね…。」
キンは花音を見て確認を取ろうとしている。
「シナ婆さんには昨日教えちゃったんでいいですよ。」
「そうっすか。シナ婆さんも仲間っすね♪真っ二つって言うのは、昨日カノンちゃんが師匠の家の庭にあった大木を木刀で真っ二つにしたことっす。」
「ニャ⁉木刀で⁈」
「そうっすよ。木刀で真っ二つっす♪」
「カノちゃんは凄いニャ…でもゴルクを真っ二つにするのは勘弁して欲しいニャ。」
「しませんよ!準備しますんで…川でちょっと顔洗ってきます。待ててください。」
「了解っす。」
「今から川まで行くのかニャ?」
「大丈夫っすよ、カノンちゃんは自分より速いっすから。」
「そうニャのかニャ、キンが言うなら待ってるニャ。」
花音は外へ出てあることを思い出し家へ戻る。
「すいません…。」
「どうしたニャ?」
「どうしったっすか?」
「私…1人で外出てもいいんですかね?」
「そうだったっす。」
「どうせキルトが監視してるニャ、キルト出て来るニャ!」
「はぁ~なんですか?シナロナ様。監…見守ってるんですから簡単に呼ばないでください。」
「どうせ村長の指示ニャ、何かあれば、わーが責任を取るからカノちゃんを1人で外出させるニャ。」
「いや、しかしそれは…。」
「女の子の身支度を覗く気かニャ?」
「そ、そんなことはしませんよ!」
「そうだろうニャ…ということでいいニャ。」
「分かりました、1つお願いしてもいいですか?」
「なんニャ?」
「いえ、シナロナ様ではなく、カノン殿にお願いがあります。」
「なんですか?」
「今日の手合わせの観戦にタマを呼んでもいいですか?」
「タマをかニャ?」
「タマっすか?」
「タマちゃんですか?」
「はい、カノン殿と年齢も近いですし、カノン殿の戦いを見れば良い刺激になるかと…。」
「…どうしましょうか?」
「そうっすね、出来れば自分もお願いしたいっすね。タマは自分たちのメンバーの1人っすから。」
「そうですか、キンさんにまでお願いされたら断れませんね。いいですよタマちゃんも呼んであげてください。」
「ありがとうございます。それでは私はタマに声をかけて来ます、早目に戻ってきてください。」
「分かりました。」
と、キルトが去った後に…。
「あれ?キルトさんも観戦するんですかね?」
「なにを言ってるニャ?昨日の会議でカノちゃんはここに居る人たちって言ったニャ、キルトも居たのニャよ。」
「え?そうなんですか?」
「そうっすよ、天井にいたっす。」
「天井⁉」
「そうっす、天井にへばりついてたっす。」
うわ~想像したくないです。
「そうですか…それなら仕方ないですね。私、川に行ってきます。」
「待ってるっす。」
「気を付けて行って来るニャ」
花音は川へ向かう…前にトイレへ昨日教えてもらった道を走る。
トイレを済ませてナビちゃんにマップを表示してもらい川へ一直線に向かう…木を粉砕しながら…。
一方シナ婆さんの家では、
「スズちゃんどうしたっすか?」
スズが何かを見付けた様子でキンにアピールする。
「これはなんっすかね?小さな輪っかっすか?それも綺麗っすね。シナ婆さんこれ何っすか?」
「なんニャ?…これはおそらくカノちゃんの物ニャ。」
「カノンちゃんのっすか?」
「おそらくニャ、昨日手伝ったときに作ったのと同じ意匠ニャ。」
「なにを作ったっすか?」
「それは言えないニャ、墓までお持ち帰りの約束ニャ。」
「それは答えてもらえないっすね。カノンちゃんが帰ってきたら渡すっすかね。」
「キン、間違っても着けたらダメニャよ、昨日カノちゃんが自分専用って言ってたニャ、他の人が着けるとニャにが起こるか分からないニャ。」
「それは危険っすね、了解っす気を付けるっす。」
「それにしても…シナ婆さんいつの間にカノンちゃんをカノちゃんって呼ぶようになったっすか?」
「昨日キンが帰った後ニャ、最初はカノン様って呼んだら様は止めて欲しいって言われたニャ。」
「ああ~成程っす、シナ婆さんの夢は忌避感のやつっすか。」
「そうニャ、キンはやり難いニャ…あの件が上手くいくニャら、神様でもいいくらいニャ。」
「そうっすね。神様になってもらいたいっすね。」
「昨日言ったら神様は嫌って言ってたニャよ…。」
「それは残念っす。」
「シナ婆さん、自分はスズちゃんをニャーさんの所に預けて来るっす。」
「分かったニャ、ニャーにはわーがよろしくと言ってたと言って欲しいニャ。」
「…それはニャーさんかわいそうっすね。」
花音は木にぶつかり粉砕しながら川へと到着した。
力の使い方早く覚えないと…今日のゴルクさんとの手合わせ大丈夫かな?
さて誰も居ないみたいだね。ナビちゃん。
(なんでしょうか?)
マップで近くに人が居るかとか、動物・魔物が居るとか表示できるかな?
(可能です。)
そっか、そっかぁ、なら表示してもらえる?
(分かりました。)
ん~…うん近くには誰も居ないね。よし
花音は服を下着を脱ぎ、川へと飛び込む。
「ふぅ~水が気持ちいいにゃ~。」
(花音様はこのあとどうされるのですか?)
なに?どうされるって?
(濡れたままで服を着られるのかと思いまして。花音様はまだ魔法を使いませんよね。)
そうだね、魔法はまだ使うのが怖いから…制御間違ったら酷い惨状になりそうだし、魔法じゃない方法で乾かすよ。
(そうですか、分かりました。)
花音はしばらく水浴びを楽しみ、
そろそろ戻ろうかな?と考え、花音はグッっと屈み上へとジャンプする…。
あれ?思ったよりも飛んでますよ?
上空へ飛んでいる花音へ何かがぶつかって来て、
ゴス!という音と衝撃で花音はバランスを崩し落下する。
運良く地面の方へ落ちて行き、更にドゴン!という音と衝撃が花音を襲い、地面にクレーターが出来る。
「いたたた。痛くないけど。あっ、服は!」
花音は脱いだ服は最初の場所にそのまま置いてあるのを確認して安堵する。
はぁ~もう一回水浴びしなきゃだ…何がぶつかったんだろ?
花音が周囲を見渡すと羽が生えた物体が服から離れた川の方に落ちていた。
これ…なんの動物?魔物?…なんかドラゴンっぽく見えるね…。
水浴びのついでに回収しとこう。
花音は再度水浴びをして、先程と同じようにジャンプをする。
今度は無事に予定通り体も乾き服を着る。
よし!帰ろうか♪
不味いですね…冗談で書いたんですけど、令和までに2章が終わらない可能性が出てきました(´・ω・`)
まだ大丈夫まだ7日ある…逆にいうとあと7日しかない(´・ω・`)




