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私、魔王になりました(;´・ω・)  作者: 華丸chan
第二章
38/183

38、シナロナの罠。いや、そんな恐そうな話じゃないです、引っかけですよ。引っかかりましたけど(´・ω・`)



「嬢ちゃん話があるニャ。」



シナ婆さんは今までのブスッとした感じの顔ではなく、何処か思い詰めたような、真剣な顔で花音に話しかけて来た。



「はい、なんでしょうか?」


「先ず、明日の昼までこの家には誰も近づかニャいように言ってあるニャ、だから今はわーと嬢ちゃんしかいニャいニャ。」


「…はい。」


「率直に聞くニャ、嬢ちゃんは何者ニャ?」


「何者…ですか?会議の時も言いましたけど…人族です…。」


「それは見たら…その恰好じゃ見ただけじゃ分からないニャ。

とりあえず、普通の人族ではニャいとわーは思うニャ。」


「普通の人族ってどんなのですか?」


「普通の人族はニャ…腕が6本、足が6本あるニャ。」



「…え⁉え?マジで?本当に!え?冗談ですよね?…冗談と言ってください!」



「冗談ニャ。」



「はぁ~良かった…そんな腕は6本、足が6本あったら化け物ですよ。」


「確信したニャ、嬢ちゃんは人族を見たことがないニャね。人族ニャのに人族を知らニャいニャんておかしいニャ。」


「う…そうですね、私はまだこの大陸の人族を見たことがありませんから、腕が6本、足が6本という可能性もあると思ってしまいました。」



無理かな?無理だろうな~、私が聞いても苦しい言い訳だね…。



「はぁ~話す気はニャいのニャ?100歩、いや1万歩譲ってそれで納得しとくニャ。」

「ありがとうございます。」




「本題ニャ。」


「え?さっきのは本題じゃないんですか?」


「違うニャ、さっきのはわーの個人的興味ニャ。」


「個人的ですか…。で?シナ婆さんの本題はなんですか?」


「先程の会議で言ってた忌避感を抑えるって言ってたのは……

……本当に可能ニャのかニャ?」


「可能か不可能で言えば可能です。

ただ会議でも言いましたが何処まで抑えられるかは不明です。

やってみてもダメだったと言うことも考えられます。」



「で、でき…できるの…かニャ、ありがとう、ありがとうニャ。」



シナ婆さんは涙を流しながら花音にお礼を何度も言う。



「え?シナ…婆さん、泣かないで、泣かないでください。私まで…ぐす…ぅぐ…。」


「すま…ないニャ、この歳でそんな夢みたいニャ可能性が出て来るニャんて思ってニャかったニャ。」


「ぐす…夢ですか…?」


「夢ニャ、わーが旅に出た理由はこの村の子供たちに普通の獣人と同じように子を産み、育てることが出来るようにできニャいかを探す旅だったニャ…。

探せど、探せど、その可能性はなかったニャ。もう諦めてたニャ…諦めてこの村に戻って来たニャ。」


「諦めて…。」



「そうニャ、わーはもう諦めたニャ、そんなことはできニャい、可能性はニャい…とニャ。」


「嬢ちゃんがこの村に来てくれたお蔭ニャ、ありがとニャ、ありがとう…。」


「それでも可能性があるだけで、どうなるかはまだ…。」


「それでもいいニャ、全く可能性がニャいよりも何倍も何百倍もいいニャ。

…これは答えなくてもいいニャ、どうやって抑えるつもりニャのかニャ?」



「……。」



「いや、答えなくてもいいニャ。」


「…創造錬金で能力を付与しようと思ってます。」


「創造錬金かニャ⁉でもあれは……

…わーも創造錬金の可能性を考えたニャ、旅に出て創造錬金を使える者を探したニャ。

でもあれは、魔力が少ニャくて、わーの考えてたほどの…いや、全く使いものにニャらない能力しか付与できニャかったニャ…。」


「付与に関してはニグルさんからも聞きました。

…これは秘密でお願いしたいんですけど…って言っても4人知ってますけど、

このことを知ってるのはキンさん、ニグルさん、ギルルドさんとスダレさんです。

スダレさんは凄い錬金術が使える程度しか知りません、キンさんとニグルさん、ギルルドさんには錬金術の上位能力としか教えてません。」



「分かったニャ、秘密にするニャ。」


「私の魔力はドラゴンの魔王に匹敵します。」


「ニャ⁉あのドラゴンの魔王かニャ!」


「はい。」


「本当に嬢ちゃん…いやカノン様は何者なのかニャ?」


「ごめんなさい、様は止めてください。」


「分かったニャ、カノンさん、カノン殿……カノンちゃん…カノっち、カノちゃん…。カノちゃんにするニャ。」


「カノちゃんですか…それでいいです。」



かのちゃんか…お婆ちゃんがそう私のことを呼んでたなぁ…。





ナビちゃん、魔力はどれぐらい回復してる?


(現在84%です。)


そっか、どれぐらいで100%になりそう?


(そうですね1時間はかからないと思います。)


ありがとう。100%になったら教えてもらえるかな?


(分かりました。)


お願いね♪よし!シナ婆さんの為に全力全開で行きますか!





「ということでですね。」


「ニャ?何がということニャ?」


「シナ婆さんにちょっと手伝ってもらいたいことがあるんですけど…。」


「わーで出来ることなら手伝うニャよ?」


「お願いします。魔力が回復したら2つの物を創造錬金で作ろうと思うんですけど、1つ目はおそらく魔力が完全に無くなるまで魔力を使うことになると思うんで、出来た物を私の指に嵌めて欲しいんです。」


「指にかニャ?」


「はい、人差し指にお願いします。こんな小さい輪っかの物を作りますんで。」


「分かったニャ。」


「まだ魔力が回復するまで1時間ぐらいありますから、それまでは休んでてください。回復したら呼びますね。」


「分かったニャ、何か飲むものでも貰ってくるニャ。」



そう告げてシナ婆さんは外へ出て行く。




さてっと、魔力回復に特化した指輪を作ろうとは思ってたけど、シナ婆さんたちの願いの1歩目だからね組み合わせを考えなきゃ。


縁起が良さそうなのは…黄色かな?黄色に近いのは~っと…金…か…金は私の趣味じゃないんだけど、仕方がないか…。


次は紫っぽい雲母と緑の翡翠、薔薇色のロードナイトぐらいかな?金剛石は研磨しないとダメだね。


最初はミスリルとロードナイトで作ろうと思ってたんだけどな~、夢…か…。




(花音様。)


ん?もう回復したの?


(それはまだです。)


じゃあ何かあったの?


(これから花音様が創造される物で能力が高くなりそうな物には装備者設定をお願いします。)


ん?どういうことかな?


(簡単に言いますと、花音様専用装備ということでお願いします。)


占用…専用か、いい響ですよ!でもなんで?


(花音様が創造されるのは異常な物が殆どです。)


異常じゃないやい!


(これから花音様が創造される中には、聖剣に匹敵、あるいはそれを超える物ができるかもしれません、それは花音様を殺すことができる可能性のある物が創造されるということになります。)


それは危険だね。


(はい、なのでもし花音様がうっかりそれを何処かに落としたり、無くされたり、盗まれたりした場合の対策として装備者設定をお願いしました。)


誰でもそれが使えないようにってことか~、分かったよ、カノン専用ドラゴンとか創造すればいいんだね♪


(違います!)


え?違うの?


(専用は合ってますが、ドラゴンは止めてください。)


えぇぇーダメなの?本物のドラゴンじゃないよメカドラゴンだよ?


(メカの意味が分かりませんが、止めてください。)


ナビちゃんがそこまで言うなら止めとくよ。


(お願いします。)




ドラゴン…ドラゴン、龍か…うんデザインは龍にしよう。

あとは金と…翡翠の緑にするかな?自然って感じで回復って感じがする…よね?


これを適当な大きさに…って切る物持ってないや。

力でどうにかなるかな?



花音は力を込めてみると…メキッ、メキメキっと音がして翡翠が砕ける。



これ人間じゃないや人族辞めてないですか?金剛石も行けそうな気がする…って止めとこう、出来たら出来たで、ショックです。



「カノちゃん、飲み物を持って来たニャ。」



おぅ、カノちゃんでOK出したけど、ちょっと恥ずかしいね。



「ありがとうございます。あれ?水じゃないんですね。」


「ふふん♪魔力が早く回復する薬湯ニャ。」



シナ婆さん元から可愛かったけど、さらに可愛くなってませんか?



「ありがとうございます。」



花音はシナ婆さんが用意してくれた薬湯を飲んでしばらくしてナビちゃんからの回復コールを受ける。


正直に言いますと、指輪作ってお昼の戦闘までいけるかな?と思ってたのですが…

シナ婆さんの話が何故か降りて来ました…いつものように思う様には進んでくれないお話です。

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