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私、魔王になりました(;´・ω・)  作者: 華丸chan
第二章
19/183

19、魔王のお漏○○。いや、ちが、違いますよ、ちょっと考えただけで、してませんよ、してませんから!なんでこんなタイトルにするんですか!



2人揃ってしょぼんとしていたら。



「失礼する、カノンちゃんは居るか?」



キルトが入り口から声をかける。



「え?花音ちゃん、ちゃん…」



花音は女性にちゃん付で呼ばれることに慣れてはいるが、男性にちゃん付されることには慣れていなかった…。



「どうした?居ないのか?」


「居るよ、入ってきていいよ。」


「失礼する。」



ルーが代わりに返事をして、キルトが中に入ってくる。



「カノンちゃんは…どうしたのだ?なにやら転げ回っているが。」


「あ~多分キルトがカノンちゃんをカノンちゃんって呼んでるから…かな?」


「カノンちゃんをカノンちゃんと?意味が分からん。」


「だよね、カノンちゃんどうしたの?」


「女の人からちゃん付で呼ばれることは慣れてるんですが、男の人からちゃん付で呼ばれると、恥ずかしいというのか、なんかこうムズ痒いというか…」


「あぁ~。」


「成程、では何と呼べは良い?」


「いえ、慣れてないだけですから、ちゃんでも、さんでも、殿でも好きに呼んでもらっていいです。」


「ふむ、ではカノン殿と呼ぼう。」


「ありがとうございます。」


「で、キルトは何の用で来たの?」


「ん?あぁ、では改めて…私はキルトと言います、この度、村長からの伝言を伝えに来ました。」


「私は花音です、よろしくお願いします。」


「カノン殿、村長からの伝言です。

日が沈む頃代表会議を行いたい、それまでゆっくり休まれて準備をして欲しい。

とのことです。」


「はい、でも準備って何を準備したらいいんですか?」


「準備はね…キルト伝言が終わったなら出て行ってね、ここからは女性同士のお話ですよ。」


「ん?分かった、失礼します。」



キルトは花音に一礼して出ていく。



「な、なんですか?女性同士って、準備の話なんですよね?」


「そんなに大した話じゃないのよ、女性同士って言ったのは男が居たらカノンちゃんが恥ずかしいかな?と思っただけだから。」


「私が恥ずかしい話をされるんですか⁉」


「ははは、本当に大した話じゃないのよ。

会議って長くなることもあるから、食事とトイレを済ませてから来てね。

という…たぶんシナ婆ちゃん辺りの心遣いだよ、お腹が空いてグゥゥ~って鳴ったら恥ずかしいでしょ?会議の途中でトイレに行きますって言い難いし…ね?」


「あぁ、なるほどですね。」



空腹は杖を持ってたらいいとして…この杖は[空腹じゃない]って思わせるだけらしいから、もし…じゃないって思わされたら、最悪漏……、いやー!絶対にそれはい・や・だ!



「分かりました、でも日が沈む頃って、ちゃんと見た訳じゃないから分かりませんが、この村、森の中でお日様は見えなかったと思うんですけど…。」


「そこは慣れだからね、時間が近くなったら誰かが教えてくれるよ、私かスダレ、ナン、キ」


「カノンちゃん起きたっすかー!」


「…キンとかがね。」



キンはキルトと違い入り口の前で確認せずにそのまま突撃して来た。



「……おはようございます、キンさん。」


「おはようキン、元気ね♡でもシナ婆ちゃんが居たら怒られるから、入り口で確認してから入ってきてね。」


「おはようっす、そこは大丈夫っす♪来る前にシナ婆さんと会ったっすから。」


「確信犯なのね…。」


「カノンちゃん村を案内するっすよ?さあ行くっす。」


「ちょっとキン、さっきカノンちゃんに薬を塗ったばかりなんだから、酷い顔で外に出せないよ。」


「酷い顔っすか?昨日と同じ可愛い顔っすよ?何処が酷いっすか?」


「あれ?あんなに腫れてたのにもう治ってる⁉」


「問題ないっすよね?」


「あれ?でも、そんなに効果がある薬じゃない…はずよね?」


「ルーさん、それ多分私の杖の効果もあると思います。」


「杖の…?」


「はい、この杖は回復力向上が付与されてますから。」


「へぇ~凄い杖なのね、薬を塗ってからそんなに時間は経ってないのに。」



ルーはまじまじと花音の顔を見つめる。



「ん♪問題ないみたいね、外に出る?」


「そうですね…。」


「案内するっすよ、師匠にも紹介するっす。」


「…村を案内してもらいます。」


「そっか…いってらっしゃい、気を付けてね。」


「はい、行ってきます。」


「行くっすよ♪」



このとき花音はキンの勢いに忘れていた…村人たちが花音を大泣きと呼んでいることを。



「さて、何処に行くっすか?特にないなら先にメシにするっすよ。」



花音はメシと聞いてお腹がキュルルル~と鳴った。



「はは、カノンちゃんのお腹も賛成みたいっすね♪じゃあ行くっす。」


「あ、でも私お金持ってません。」


「おかね?お金っすか?持ってないっすね。」


「はい、持ってないです。」


「いや、自分もお金もってないっすよ?」


「えっ⁉じゃあ、どうやって食事を買うんですか?」


「ん?あぁ~納得っす、この村でお金というのを持ってる人はいないっす、村人の間だけなら物々交換かツケっすね。」


「物々交換かツケ…ですか?ツケってなんですか?」


「ツケはツケっす、あとで交換する物を持ってくるっすから先にメシ食べさせて欲しいっす、という意味っす。」


「でもそれ、大丈夫なんですか?」


「問題ないっす、この村は人数少ないっすから踏み倒そうと思っても…できないっす。」


「…踏み倒そうとしたんですか?」


「はいっす、子供の頃っすけどね…師匠やギルさんやら追い回されたっすよ。

二度としないっす、それに今は先に数回分の物を渡してツケにならないようにしてるっす。」


「私、交換できる物なんてそんなにないですよ?」


「自分が奢るっすよ?」


「いや、でも、それは…。」


「それが嫌なら、タイラントボアの肉で問題ないっす、あれは強い上に足が速いっすから滅多に手に入らないっす、勿体ないっすけど…。」


「じゃあ、レモネの実はどうですか?」


「レモネの実は20個ぐらいで1食分ぐらいっすかね?」


「私、持ってますからレモネと交換します。」


「持ってるっすか?ならそっちの方がいいっすよ。」



しばらく進むと、前方にもくもくと煙が立ち上っているのが見えてくる。



「ここっすよ。ギルさ~んメシ食いに来たっすよ、今日はカノンちゃんも一緒っす。」



花音は辺りを見渡す、天井と柱が中央と四隅の計5柱の簡単な作りに、地面に座れば丁度いい感じの高さの切り株のような机、竃と鍋、鉄板の上には肉と野菜が…。



バーベキュー?


「おうキンか、で?カノンちゃんてぇのは?」



犬人のガタイの良いおっさんが返事をする。

そしておっさんの視線がキンの後ろに居る花音に向けられる。



「おう、カノンちゃんてぇのは大泣きの嬢ちゃんのことだったか。」



大泣きと聞いた瞬間に花音は忘れてたーと呟いた。



「違うっす、カノンちゃんっす!」


「すまん、すまん、カノンちゃんな、カノンちゃん。」


「花音です、大泣きとちゃんは…やめてください。」


「えっ⁉ちゃんはダメっすか?」


「い、いやキンさんは別に良いんです、ただ、男の人からちゃんって呼ばれるのが慣れてないんで止めて欲しいだけです。」


「よかったっす、カノンちゃんはカノンちゃんっすからね。」


「キンのは意味が分からんが、分かった、カノンの嬢ちゃんな。」


「はぃ、もうそれでいいです。」


「で、飯だったか?キンはいつも通り前の分から引いたんでいいんだな?」


「そうっす。」


「で、嬢ちゃんはどうする?」


「私はレモネで支払います。20個ですよね?」


「どれ、見せてみな。」



花音はレモネを空間から取り出して、ギルさんと呼ばれる犬人族の前に置く。



「ほう、時空魔法が使えるのか、凄いな。」


「ギルさん見る目があるっす♪カノンちゃんは凄いんっす!」


「キンがべた惚れだな。どれ…ん~これなら今回はおまけで12個でいいぞ。」


「よかったっすね、ギルさんは欲張りっすから、おまけなんて自分1回もないっすよ。」


「おまえな、あれでも結構まけてんだぞ…まあいい、直ぐ持ってきてやるから、適当なとこに座てな。」


「何処がいいっすか?」



キンに問われて、花音は周囲を見回したが…どれも同じにしか見えない。



「何処が良いと聞かれても…何処でもいいですよ。」


「じゃあ、ここにするっすかね、何処も同じっすから。」


「同じなんですか⁉なら聞かないでくださいよ…。」



花音とキンは適当な場所に座って食事が来るのを待つ。




この作品、最初は1500文字ぐらい?を目安に書いてたのですが、今では3000文字ぐらいを目安に書いてます…書いてるのに…物語が進みませんね

(´・ω・`)

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