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私、魔王になりました(;´・ω・)  作者: 華丸chan
第三章
182/183

181、装備説明終わり!



説明の続きをします。


「パンツは説明したように網目にしてますから先の尖った針のようなもので隙間を刺されない限りは大丈夫だと思います。細くて怖かったので、こちらは鎖帷子の3倍の強度にしてます。次に―――」

「ちょ、ちょっと待ってください!これ、この鎖帷子の3倍の強度なんですか⁉」


「そうですよ?ああ、着替えてもらう前に説明しとけばよかったですね。布も使ってますから、そちらは普通の布強度ですが、例えば、剣で足を斬られても、布は破れますが、ミスリルの方で防げると思います。

しかもなんと!」

「「………。」」

「燃えても布が燃えるだけで、ミスリルは残りますから、網タイツみたいになります!

どうです?凄いでしょ♪」


「あの~、主さん。網タイツって何ですか?」

「やっぱり知りませんよね…脱いでください。」


「へ?」


「ですから、脱いでください。エレンシアさんが着たまま燃やす訳にもいかないでしょ?」


「ああ、大丈夫です。布が燃える程度の火力なら大丈夫です。が…燃やすのは私かラク姉ちゃんでします。」

「そうですね、です。主だと、布と一緒にミスリルも燃えてなくなりそうですです。」

「酷いですよ!でも反論できませんね…。」



ということで、エレンシアが自らパンツの一部を燃やす。

そして残ったのは…。

網目と蝶を中心に花の模様が所々散りばめられた網タイツの様なものであった。



「これが主の言ってた網タイツですです?」

「そうなんですけど…なんか色気がないですね。」

「私ですから、色気を求められても…。」

「あ、いえ、違いますよ!エレンシアさんは十分色っぽいですよ!

私が言いたかったのは色とか網の太さです!」


「そうなんですです?この意匠とかなかなか細かくて凄いと思うですですよ?」

「うん。この花の意匠なんて細かいと思う。でも、これをミスリルでやってのける主さんも凄すぎだよ。」


「その辺はまあ、女性ですから、ただ網目にするよりは良いかな?って思ったんですけど…やっぱり私の記憶にある網タイツより網が太いからかな?何か違うって気がする……兎耳着けてみます?」


「…私に獣人のまねごとをしろと?」


「あ、いえ、でもそうなっちゃうんですね…可愛くないですか?ケモミミって?」

「可愛いかどうかで言えば…可愛い………のでしょうか?この村の住人は見ないようにしてましたが、ルーニア大陸の獣人族は見たことありますし、人族の所為で住処をなくした者が配下に数名居ますけど…。

言い難いですが、私達魔族からすれば、やはり…格下という感じがありますから、主さんのように獣人の恰好を真似るのには抵抗があります。」


「そうですか…可愛いと思うんですけど、こればかりは人それぞれですからね…すいません。」

「いえ、謝らないでください。」


「気を取り直して、装備の説明の続きをしますね。」

「…はい。」


「籠手と胸当てと脛当てですが、ハルサメさんの目も騙せたから大丈夫だと思います。」

「殺戮を騙したですです?」

「あの人を騙したんですか?」


「はい♪実は二重構造になってまして、表から三分の二は普通のミスリルの強度ですが、そこから先の残り三分の一は強度を上げてますから余程の攻撃でなければ壊れませんよ♪」


「………え~っと、その強度ってどのくらいなんですです?」


「すいません、胸当て外してもらっても良いですか?」

「はい。」



嫌な予感を感じつつ、エレンシアは身に着けた胸当てを外して花音に渡し、それを花音はマネキンに着けて…



「ラクネアさん、アレをお願いします。ちはやってやつ。」

「主の命ですから撃てと言われれば撃つですです。が、アレは奥の手ですです。そうポンポン撃てるものではないですですよ?」

「あっ、すいません。」

「まあ、あと一撃は撃てるですですけど。」

「撃てるんじゃないですか!って、あと一撃ですか…無理はダメですね。

私がやってみましょうか…。」


「「えっ⁉」」


「エレンシアさんも私がやるよりもラクネアさんの方が実感できて、分かり易いと思ったんですけど…仕方ありません。

いきます。」


そう告げて、花音はマネキンが身に着けている胸当て目掛けて、雷の束を放つ。


「あっ…。」

「融解してるですです⁉」

「ラク姉ちゃんのより範囲は狭いけど威力があったね…。」


「ダメですね。修復、修復っと。では、やり直します。」

「ちょ、主⁉さっきのもう一度やるですです⁉」

「いえ、次は殴ろうかと思ってます。慣れないことはするもんじゃないですね。」


「慣れてなくてあの威力ですです?うちの立場ないですです。」

「主さんだからね…ラク姉ちゃんも私の気持ちわかってくれる?」

「ですです。うちは昔エルちゃんに言われたことがサッパリ分からなかったですが…今は身に染みてるですです。」

「でしょ?立場は逆だけど、そういうことだったんだよ。あの時の私はまだ若かったから、ラク姉ちゃんの強さとそれを褒めるみんなに嫉妬や妬みがあったんだよ。」

「嫉妬や妬みですです?エルちゃんが昔、「私の立場がない!」って泣いてたですが…。」


「泣いてない!泣いてないもん!」


「まあ、そこはどちらでも良いですです。」

「良くないよ!」


「立場がないということには賛同するですです。

が、うちはちはやを真似されただけじゃなくて、うちのちはやより威力があるとか、どんだけですです?と思ってるですです。

主が規格外なのは分かってたですですが、ここまでだと嫉妬とか妬みは多少はあるですが、それを通り越してさすが主だと思ってるですです。」


「ああ…あれだとそこまでいちゃうのか…。」



エレンシアとラクネアが話をしている間に花音は修復した胸当て目掛けてを殴る。

花音が殴った個所が砕け散って、花音が拳を引くとボロボロ落ちた後にヒビの入った部分が残る。



「あー‼ヒビが入ってる!強度弱かったかな?良かった~、ここで気付けた。

すいません。ちょっと強度上げ―――」

「十分です!」

「十分ですです!」


「え?そうですか?ヒビ入ってますけど…。」


「主のさっきの攻撃は手合わせの時の壁の強度確認と同じ威力ですです?」

「そうですね、あの時よりは弱くしたつもりですけど…。」


「なら十分ですです!それ以上の強度は必要ないですです!」

「うんうん。そうです、そうです。」


「そうですか?でもヒビが…。」


「主さん。」

「はい。」

「さっきの攻撃と同じ威力を繰り出せる人なんて、数人くらいですよ。」


「数人でも居るじゃないですか…やっぱり―――」

「い、いえ、すいません。伝え方がが悪かったです!あの威力の攻撃が出来るのなんて私が知ってる範囲でドラゴンの魔王を筆頭にラク姉ちゃんとかぐらいです!そのレベルになると戦うことすらしませんから!」


「ですです。あの主の攻撃はちはやと同じくらいですです。あれでヒビだけなら、もうドラゴンの魔王ぐらいしかこの防具の前では脅威じゃないですです。」


「へ?………ああ、なら、この強度のままで良いですかね?」

「はい。このままでお願いします!」

「もう少し強度下げても大丈夫なくらいですです…。」


「でも、ふみゅふ、ドラゴンの魔王と戦うことになったら困りませんか?」

「主は恐ろしいこと言うですです、ドラゴンの魔王と戦うことなんてないですです!」

「うんうん。」

「そうですか?」

「そうですです!」

「うんうん。」


「それならこのままの強度で修復しておきましょうか…胸当て以外、籠手も脛当ても同じぐらいですから気を付けてくださいね。」

「これがあれと同じ…。」


エレンシアは今、自分が身に着けている籠手を見ながらそう呟く。


「主はエルちゃんを移動防衛要塞にでもするつもりなんですです?」

「え?そんなつもりはないですけど…エレンシアさんにもしものことがあったら困るじゃないですか。」


「主…そこまでエルちゃんのことを。」

「主さん…。」


「折角お米が手に入るルートが出来たんですから、エレンシアさんにもしものことがあったら困りますからね♪」


「そっちですか⁉」

「エルちゃんとお米…お米の勝利ですです。」


「冗談ですよ、半分は♪」

「でも半分はお米ですです⁉」


「あはははは♪ラク姉ちゃんのそんな顔、久しぶりに見たかも♪」

「急にどうしたですです?」


「ラク姉ちゃんとこうしていられるのも楽しいけど、主さんの行動や言葉で驚いたり落ち込んだりするラク姉ちゃんの顔は初めて見たかも?ってこと♪」


「あ~、まあ、うちはエルちゃんの護衛兼側近ですですから…あまりそういう顔を周囲に見せる訳にも…。

それ以前にうちの予想を超えるものが少ないですですからね。

それに、さっきの言葉はうちのセリフでもあるですです!」


「へ?」


「エルちゃんの今の間抜け面を見るのは久ぶりですですよ♪」

「ちょ、ちょっと酷いよー!」

「ふふふ♪エルちゃんは魔王として気を張ってたですからね、です。主のお陰で良い息抜きが出来たんじゃないですです?」

「かも…かもしれない。」


「そうなんですか?それなら良かったです♪気を張り過ぎると何処かで切れちゃいますからね。

あれです。弦と一緒ですよ。」


「ですね…。」

「ああ、その例えはよく分かるですです。」


「おぉぉ、弦で通じるということは、楽器があるんですね?」

「楽器?楽器って何ですか?弓の弦のことじゃなかったんですか?」

「うちもそっちを思い浮かべたですです。」


「そうですか…楽器はないと…。音を奏でる物は無いんですか?」

「音?あるですですよ?」

「筒とかドラとかが一般で、鉱物の厚さで音を変えるってのもありますけど…。」

「木琴みたいなんのかな?まあいいです。楽器も下着も作ったときにお見せします。

さて、装備と服についての説明は以上ですけど、質問は何かありますか?」


「質問…今のところは凄すぎて、何を質問して良いのかすら思い付きませんね。」

「ですです。」

「そうですか…後は実際に使ってもらってる中で何かあれば言ってください。

調整もしますし、もう少し強度を―――」

「じゅ、十分です!」


「そうですか?」


「はい!ところで…主さんはお風呂というのにそろそろ行かなくて良いんですか?」

「あっ!少し説明に時間をかけてしまいましたね。それじゃあ、私はお風呂に行きます。

お風呂が空いたらお知らせしますね♪」



そう言って花音は慌ててお風呂場の方へと向かう。

先に入ってても良いとは伝えてはいたが、何故か待っているような気がする花音であった。





「私はこの装備に慣れたいんだけど…付き合ってくれる?」

「勿論ですです。でも…。」

「でも?」

「主の作った装備に慣れるのも怖く感じるですです。」

「………確かに。」





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