表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私、魔王になりました(;´・ω・)  作者: 華丸chan
第三章
173/183

173、装備作り。難しいですね…。



花音たちが武道場の外に出ると、ニグル作の少し重い木刀を使ってギルルドとキンが手合わせを行っていた。



「ん?カノン殿?」

「隙ありっす!」


「このバカ弟子!隙ではなく、余裕なだけじゃ!」



キンの攻撃をギルルドは受け流して、体勢の崩れたキンに一撃を入れようとするが、キンは勘なのか、そのまま崩れた体勢から前回りで回避する。



「師匠もまだまだっすね♪」

「戯け!」


ギルルドそう言って、回避して余裕を見せたキンに追撃で一撃をキンの頭に入れる。


「痛いっす!」

「余裕の見せ過ぎじゃ!このバカ弟子!」


「くっ~…カノンちゃんが来たっすから、良いとこ見せようとしたんっすけど、失敗したっすね…。」


「カノン殿が来たから少し休憩じゃな。」


「ふぅ~…今日の師匠は体のキレと集中力がいつもと違ってるっす、付き合うのも一苦労っすよ。」


「そう言われると、ちと余裕がなかったのかもしれんの。

あの戦いを観た後じゃから、興奮しておったのかもしれん。」


「気持ちは分かるっす。自分もそうっすからね♪」


「そうじゃろうな、カノン殿が来てから、キンの攻撃は以前と比べると鋭くなって来ておる…。」


「わっふー♪師匠がそんなことを言うなんって、炎でも…っと止めとくっす。

この前これ言って、炎が降って来たっすからね。」


「何を訳の分からんことを、とは言え…特に今日は、力と勢いだけで、動きがいつもより悪くなっておるがな!」


「そうっすね…アレの後っすから、力を持て余してるって感じっすね。」


「それを制御するのも修行じゃな。」


「そうっすね……あっ、カノンちゃんはお話し合い終わったんっすか?時間的にそんなに経ってないと思うすけど?」


「お邪魔したみたいで、すいません。」


「いや、構わん。……構いません。」


「言い直しったっすね。師匠からすれば、カノンちゃんは師匠っすからね。」


「お前はその弟子の弟子で、孫弟子なんじゃがな?」


「うっ、これは…喋り方は治らないっすよ。

畏まると、カノンちゃんと距離が出来るみたいで嫌っす。」


「いや、嫌っすではないのじゃが…カノン殿、申し訳ない。」


「いいですよ、キンたんはそのままで、変に畏まられると、私の方が寂しく感じます。」


「そうっすよね♪」

「こら!」

「あははは。」



「あのギルルドがこのようになるとは…ナ。」

「お師さんですからね…。」



「それでカノン殿の方の話は終わったのですか?」


「まだですよ。今はラクネアさんに説明をお願いしてます。

それが終わったら戻ります。」


「ラクネア殿か…あの御仁には勝てぬな…。」


「無理っすね。師匠にゴルク爺、自分にナンとスダレを合わせても、ラクネアさんには勝てないっすね。

ガルドラさんならいい勝負は出来ると思うっすけど…。」


「そこにシナロナ様とハルサメ様が加われば勝てるのでは?」


「わてがかナ?」

「シナ婆さんとハル婆さんを加えれば勝てるとは思うっすけど…。」


「わてとシナちゃんが加わっても怪しいナ。アラクネとはそういう領域の魔物だナ。

ガルドラさんも同じ領域だがナ、ガルドラさんは……待ってくれると思うがナ、

ラクネアはあの姿で、容赦がなさそうだからナ、戦う前に捕縛でもされて、戦闘前に戦闘が終わってしまいそうだナ。」


「ああ、タイプの違いですね。」

「タイプ…っすか?」


「あ~…性格の違いと言えばいいですか?

ガルドラさんはお子さんが居ますから、何処か優しくて落ち着いてる感じがしますけど、ラクネアさんは情報収集、エレンシアさんの護衛、戦闘がお仕事ですから、弱い所を攻めて来て容赦がない感じですね。」


「カノちゃんのいうことは、何となく分るんだがナ。それはカノちゃんだから言えることだナ。

わてらからすれば、その辺は有って、無いようなものナよ。

実力が違い過ぎるナよ。」


「それなら自分たちの目標はハル婆さんとエレンシアさんっすね。」


「わてらかナ?」


「それで間違いないですけど…キンたんからしたらどう思いますか?」


「自分っすか?ん………。昨日までなら無理っす。でも、今日、あの戦いを観た後では辿り着くことは出来る…かもしれないっすね…。」


「それなら良かったです♪」


「自分もっすけど、目指すものが見えてるっすからね。とはいっても、こ~~~んなに小さく見えてるだけっすけどね。」


「あははは♪それでも見えてるんならそれでいいですよ♪」


「ハルサメたちを目標にせねばならんとは…。」

「何か文句があるのかナ?」


「い、いや、カノン殿がそういうのなら儂に否はない。」

「ギルルドは……いや、何でもないナ。」

「何じゃ?そこで止められると、逆に気になるのじゃが…。」



「カノンちゃんも手合わせするっすか?」


「すいません。先にエレンシアさんの服を作ろうかと思ってっます。」


「あ~、あの爆発でボロボロになってったっすからね。」


「その後、確認の手伝いをお願いします。」


「確認っすか?了解っす。見てても良いっすか?」



「いいですよ。」っとキンに答えて、花音はエレンシアの服と軽鎧を作り出す。

出来上がった服をマネキンに被せると、少ししてマネキンにピッタリなサイズへと変化する。



「これを攻撃してみてください。」


「了解っす。『炎圏』」



キンから放たれた炎が服とマネキンを燃やす。



「え?………も、もも、燃えてるっすよ!ごめんっす!」


「落ち着いてください。これで良いんですよ。」

「良いんっすか?」

「良いんです。次は普通に切ってみてください。」

「りょ、了解っす。」



何処か不安のあるキンは花音に言われた通りに剣で次に用意されたマネキンと服を斬る。

スパッと服とマネキンが肩から胴にかけて二つに分かれてしまう。



「い、良いんっすよね?」


「はい。次はこっちをお願いします。」


「了解っす。」



キンは言われるまま、花音が用意した次のマネキンと服を同じように斬る。

次のマネキンはキンの斬撃が途中で止まり、服は破れていない。



「どうですか?ハルサメさん。」


「ん~……ちょっとやり過ぎだナ。元からミスリルを繊維にまですること自体無理ナよ。」


「そうですか…服にはミスリルは使わないで、鎖帷子みたいなものにしましょうか?」

「そっちの方が良いと思うナ。」


「それなら、自動調整だけを付与して、あとは素材の味を生かす感じで…。」

「何っすか?料理でもするんっすか?」


「いえ、ラクネアさんが私が作ると、常識外になると、エレンシアさんの為にそれは勘弁してと言われましたから、私作。ハルサメさん監修で、服と装備を作ろうと思いまして―――。」

「ああ、カノンちゃんが作るのは普通じゃないっすからね。」


「酷いです!けど…痛いの嫌ですし、怪我も、まして死にたくないですし、死んで欲しくないですから、どうしてもそうなっちゃうんですよね…。」


「カノちゃんの気持ちも分るがナ、ラクネアの言葉も一理あるナよ?」

「そうなんですよね…。」



「服と鎖帷子は決まったとして、装備はどうするナ?」


「エレンシアさんはスレンダーですからね。変に変えずに、最初にエレンシアさんが装備してた感じで行こうと思ってます。」


「それが良いナ。わて達の村の装備はニグルたちが制作してるがナ。キンを見れば分かるが、合ってないナ。」


「そうっすか?似合って無いっすかね?」

「そっちじゃないナよ。胸の方―――あっ。」

「ぐぬぬぬぬ…キンたん胸大きいですからね!何ですかあれは!

収穫です!熟れた果実は収穫しなければ…。」



花音から魔王の覇気や憤怒とは別の何かが漏れ出す。



「自分は悪くないっすよ!ハル婆さんが責任を取るっすよ!」

「シナちゃんに注意されたがナ。こんなになるのかナ!ギルルド!弟子ならどうにかするナよ!」

「儂は関係ない!」



「はぁ~お師さん。エレンシアさんの為に早く作り上げないといけないのではありませんか?」

「……………ふぃ~、そうですね。そっちは後です。」



「た、助かったっすヨギリん。」

「あれを収めるのかナ。一番弟子というのも伊達じゃないナ。」

「後回しにしてもらっただけですよ。その後はどうなるか分かりません。」

「それで十分っすよ。」




「と、いうことで、胸当てと籠手、脛当てに靴になるんですけど、腰の部分も何か用意してあげたいんですよ。

何か案はありませんか?」


「自分はこれっすからね…腰回りは邪魔になるっすからないっす。」


「わてら狐人も基本着けないナ。」


「猿人はこんな感じですけど…防具じゃありません。」

そう言ってヨギリはスカートのようなものをひらひらさせる。



「そういえば、キンたん達と同じで、パンツ着てるのに何でスカートまで着けてるんですか?」

「パンツとスカートというのは分かりませんが、この…スカートというのは、武器を隠すのに都合が良いんです。」


「ああ、投げナイフとかですね。」


「そうです。グリズさんの時は殺すなということでしたから、ナイフ程度では死なないと思いますが、一応拳にしておきました。」


「むむむむ、エレンシアさんにスカート…あの手の人はスカートよりパンツの方が…いや?ストッキングと言う方向性も…。」



むむむ…と唸りながら出来上がったのはストッキングではなく―――。

「…これ、ステテコですね。」



そう、ミスリル繊維で出来上がったのはストッキングのように薄く出来ずに、ステテコのようになってしまったのであった。





ステテコと言われて分かりますか?

じゃりン子チエという作品をご存知の方は知ってるかもしれませんね。

チエちゃんのお父さんが履いてたやつ…だと思って調べてみましたが、ヒットしませんでした。おかしいな?お好み焼きのおっちゃんの方か?花井先生?おばあかおじい辺りかな?すいません。記憶が曖昧です。

全然関係ない可能性も浮上してきました。すいません。

パンツ、ズボンの下に履くことがあるやつです。


さて…今回の話のパンツ、ボトムとかズボン、スラックスと色々表現の仕方があります。

前もこれで悩んだ記憶はあるのですが、どれを使ったのか…憶えてません。

前回と違うかもしれませんので、謝ります。すいませんでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ