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私、魔王になりました(;´・ω・)  作者: 華丸chan
第三章
169/183

167、白。白クマさん♪

先週はすいませんでした。気付いたら週が変わってました…何故?



ギルルドたちが去って、姿が見えなくなったところでグリズが花音に再び話しかける。



「それでカノン。話とは何だ?先日の件ならまだ返事は来てないぞ?」


「それは今はいいんです。」

「それなら―――。」

「グリズ。」

「あん?ああ、カノン。こいつらは同朋のグリンズと、面倒見てるグラズリだ。」


「よろしく。グリンズだ。」

「よ、よろしくお願いします。」


「グリンズさんとグラズリさんですね、カノンです。よろしくお願いします。」


「グリズ同様、カノンと呼ばせてもらうが良いか?」


「良いですよ。どちらかといえば、そっちの方が私としては楽なんですけどね…。」


そいう言った花音は周囲に目を巡らせると、村長やシナ婆さんといった数人が目を逸らす。



「それで、グリズさん達は何故この村に?」


「偵察だな。…偵察だよな?」

「それでいいと思うが?」


「偵察ですか?」


「偵察なんだがな…俺たちには気付かれずに偵察なんて器用なことは出来ないからな、正面からこの村を見に来た。

そこに知ってる顔があればいきなり戦闘ってことにはならないだろうってことで、俺が引っ張り出された。」

「そして僕もです…。」


「簡単に言うと、こいつの言葉の確認だな。しかし、カノンは強いな。」


「そうだな、本気のカノンといい勝負ができそうな奴は1人ぐらいだな。」


「え?本気…ですか?嫌だな~、相手には失礼かもしれませんけど、手合わせで本気なんて出しませんよ。

(本気だとうっかりお亡くなりになっちゃうかもしれないからね)…。

って、あれ?どうしました?」


「…あれで本気じゃないのか?」


「本気じゃないですよ?」


「…そうか。」

「……。(あれで本気じゃない⁉)」


「ま、まあいい。それで引き合わせの件じゃないなら、カノンは何が聞きたかったんだ?」


「あ、熊人族が戦支度をしてるって聞いたんで、その確認です。」


「戦支度?俺は知らんが?」

「同じく聞いてないな。」

「グリズさんが知らないことを僕が知ってる訳がありませんよ。」

「だよな?」


「あれ?ラクネアさ~ん。」


「何ですです?」


「すいません。エレンシアさんの側に居たいんでしょうけど―――。」

「いいですです。装備と服以外に外傷はなかったですです。その内目が覚めるです。

…目が覚めた後が大変そうでですです。

それでどうしたですです?」


「ラクネアさんが熊人族が戦支度してるって言ってたじゃないですか、その件です。」


「あれですです?そこの熊人族は知らないです?惚けてるです?」


「惚けてないぞ?本当に初耳だったんだが?」


「熊人族も一枚岩じゃないってことです?」


「それはどういう意味だ?」


「戦支度してるのは白ですです。」

「あいつ等か!」


「状況が良く分からないんですけど?」


「ああ…俺達熊人族は3つの集落に分かれてるんだ。俺達みたいな茶色っぽいのと黒と白の3つの集落だな。」


「それで、白クマさんの方が戦支度をしてるってことですか?」


「白クマって…まあその情報が本当なら、そうなんだろうな…。

カノンの問いの回答が戦支度ってことなら、俺らにも何か話があっても良いはずなんだが…。」


「村長は何も言ってなかったぞ?族長の指示ではないんじゃないか?」


「あれ?村長と族長って違うんですか?」


「違うぞ?って知らなかったのか?」


「知りませんでしたよ?何で知ってるって思ったんですか?」


「いや、カノンは村長の名前を知ってただろ?それにカノンが会いたい相手は族長に話を通さないといけないって伝えたはずだが?

それについて何も尋ねられなかったから、知ってるんだと…。」


「あ~確かに、確かに言ってましたね。私は村長と族長は同じだと思ってたんですけど、違ったんですね。」


「ああ、さっき言った3つの集落の頭が村長で、その3つを束ねてるのが族長だ。」


「他の獣人さん達も同じなんですか?」


「そこまでは知らんが、集落が1つしかないのはここだけだぞ?」


「そうなんですね…。」

後で確認しとかなきゃだ…。




「白の連中なら考えられるな。」


「白クマさんたちはそんな人たちなんですか?」


「いや、そういう訳ではないんだがな、熊人は肉体的に恵まれてるから…その、なんだ…。」


「どうかしましたか?」


「ハハハハハ♪熊人族はこの森で1番強かったんだ。」


「強かった。ですか?」


「ああ、カノンが現れるまではな♪それでグリズは強いって言い難くてあんな風に言い淀んでる。」


「あれ?でもグリズさんはゴルクさんとは引き分けだったんですよね?」


「それは…あれだ。何時の頃からかは俺たちも知らないが、ダンジョンに行く奴らの見極めが俺達熊人族の仕事の1つになってる。

見極めで本気を出す奴が居るか?」


「ゴルクさん達の時は本気ではなかったと…。」


「まあ…な。あのギルルドとかいう犬人は例外だがな…。」


「ギルルドさんが、ですか?」


「ギルルドが、というよりも武器の方、だがな。」


「ああ…っと話を戻しましょう。それでなんで白クマさんが戦支度をしてるんですか?」


「何となく理由は分かるんだが…ダンジョンに向かう奴らの見極めが仕事だが、毎日見極めの対象になる奴なんかは来ないから、ただ毎日通過する奴らを眺めてるだけって感じだ。

それじゃあ鬱憤も溜まる。だが、力の発散は同じ熊人族でなければ務まらん。」


「まあな。だが、ここでグリズが負けた。絶対に勝てないと言った者が現れた。

そうなるとどうなると思う?」


「どうなる?ん?特に何も…どうにもなりません…よね?」


「いや、自分たち以外の種族、しかも人族が自分たちよりも強いかも知れないってことになれば…。」


「喜んで戦いを仕掛けたがるだろうな…。」


「何て迷惑な。」


「気持ちは俺も分るんだがな…あの戦いを観た後では戦う気すら起こらんな。」


「そうだろ?これがカノンだ。

そうだ♪!カノンはさっき訓練するって言ってたよな?」


「はい。言いましたけど?」


「こいつも混ぜてもらえないか?」

「えっ⁉」


「え~っと、グラズリさんでしたよね?」


「そうですけど…グリズさん?」


「俺が鍛えるより強くなれるぞ!たぶん♪」

「最後の言葉が不安なんですけど…。」

「心配するな。俺も参加したい。であるならば、グリズも当然参加させる。」

「えっ⁉」

「2人も参加されるなら…はい。分かりました、参加します。」


「その前に3人はあちらの人達を見て何も感じませんか?」


「ん?いや?特には―――。」

「同じく―――。」

「僕も特には。」


「「いや、待て!」」


グリズとグリンズが声を合わせて言葉を発する。


「なんだ?あんなのがこの村に居たのか?」

「俺達では勝てんぞ!」


「え?え~っと誰を見て言ってるんですか?」



カノンの問いは2人には聴こえてないのか、「狐人だから―――。」「魔法が―――。」っと2人で話し込んでいる。



ハルサメさんのことかな?


「それで、この村の村人を見ても忌避感はありませんか?」


「ん?忌避感?初めて会ったときもそんなこと聞いてたな…いや?特にそんな感じはないが?」

「俺も同じくだな。」

「僕もです。」


「それなら大丈夫ですね。一応許可は必要になるかもしれませんが、参加してもらって問題ありませんよ。」


「おお♪それは良かった。そんじゃあ、俺達は帰る。」

「はい。」



花音は帰ろうとする3人を見送る―――。



「――――――って話終わってませんよ!」


「そうだったか?」

「終わった…よな?」

「僕に聞かないでください。」


「何か残ってたか?」


「白クマさん達の件です!」


「あっ、ああ、ああ~白の件があったな…忘れてた。訓練参加が認められたから、それで終わりだと思ってたな…すまん。」


「僕は早く逃げ、帰りたかったんですけどね…。」


「それでどうする?」


「どうするって、グリズさんが間に入ってください。」


「俺がか?言いたくはないが、俺じゃあ白に勝てないぞ?」


「そんなことはないが、グリズでも2人ほど勝てない相手が居るのは確かだな。

当然俺も勝てないがな!」


「そこでドヤ―って顔されても困るんですけど…。

この村まで武装した白クマさんたちに来られても困るんで、近いうちに私の方から伺いますからって、そう伝えてください。

それでも来る場合は、武装した敵、として対処します。」


「そ、そうか…責任重大だな。分かった。なんとかしてみる。」


「お願いします。」



花音はそう言って、今度こそ3人を見送る…。




次かその次がオルトさんの話に入る予定です…。

さて、東京オリンピックの件で騒いでますね。

気になったのは、森会長の会見…と言っても、ネットで少し読んだだけですが、

その中にIOCバッハ会長、私に、武藤事務総長が一緒に会議が――という文章がありました。

あれ?東京都知事は何処へ?東京オリンピックですよね?

日本オリンピックじゃないはず…マラソンの時同様ハブ?

素人にはよく分からない話です。

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