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私、魔王になりました(;´・ω・)  作者: 華丸chan
第三章
165/183

164、手合わせ開始。やっと開始です。



向かい合う2人…。



「開始の合図はどうするんですか?」

「あっ…。」

「あっ?」


「あのですね…普通は立会人が開始の合図をするのですが、今回居ませんから…。」


「ああ、それなら……この石が地面に落ちたら開始ってことで良いですか?」


「はい。それでお願いします。」

「それじゃあ―――。」



花音はコインを弾くように石を弾くと―――弾いた瞬間、石が砕ける。



「…………。」

「……ごめんなさい。次は放り投げます。」

「……はい。お願いします。」


「それでは気を取り直して…ポイっと。」



花音から放り投げられた石はある程度の高さまで飛んで、重力に魅かれるように落下し、地面に落ちる。

堕ちた瞬間にエレンシアが動く。



「消えた⁉」

こういう場合は後ろだよね。



そう思い、花音は振り返るが――。



(花音様右です!)

あ、後ろじゃなくて右か。


『尖刃烈風』



エレンシアの言葉に風の刃が花音に向かって襲い掛かるが、

その風の刃を花音は木刀での鎌鼬で迎撃し、両者の攻撃はお互いにぶつかって相殺される。



「くっ、あっさりと。それでも!」



魔法があっさり防がれたが、エレンシアにはそれは予想済みであり、魔法を放った後、花音との距離を詰めて斬りかかる。




詠唱がなかったのには少し驚いたけど、私もラクネアさんもそうだったからね、詠唱なんてただの飾りですよ!っとこっちの方がキツイね。

攻撃速度が速い。反応は出来るけど、速さだけならゴルクさんよりも速い。

この戦い方はヨギリんの参考になるかな?



花音からすれば、エレンシアの無詠唱には驚くが、良く考えれば自分自身が詠唱も魔法名も言ったことがなかったので、そこまで驚くほどのことではなかったが……観戦している狐人は別である。




「詠唱破棄だと⁉」

「それであの威力⁉」

「信じられん。」

「私にも可能なんでしょうか?」

「分からん。」


観戦中の狐人は騒然となる。





「シグレ、よく見ておくナ。詠唱なんてなくてもこの威力ナよ。逆に詠唱の所為でこちらの攻撃は後手になるナ。」


「……そうどすなぁ。魔術と魔法の違い…といことでは逃げられまへんなぁ。」


「当たり前ナ!わても詠唱なんてしないからナ。」


「そうどしたなぁ。これは根本からやり直しになりそうどすな。」


「詠唱無しで、今の威力を出すところからだナ。

まあ、カノちゃんは術名すら言わないんだがナ…。」


「あんお嬢ちゃんは規格外どすからなぁ。」

「カノちゃんだからナ…。」





「カノンちゃんのあれと互角だったっす…。」


「だね。ワイバーンやマァトゥンキングも一撃だった攻撃と同じって…。」


「詠唱無しであの威力なのじゃ、これは下で観戦しているみんなは大騒ぎじゃろうな。」


「スダレは驚いてないの?」


「私も十分驚いてはおるのじゃ。が、カノンが手合わせを見せたいと思った相手なのじゃ、その程度で驚いていたら、この先疲れそうで心配なのじゃ。」


「それあるかもね~。カノンちゃんがみんなにって言ったんだからね。」


「…そうじゃな。それよりもその後の攻撃はどうなのじゃ?接近戦は専門外なのじゃが、離れて見ていても私ではその攻撃の殆どが見えておらんのじゃが?」


「自分はギリギリっすね。見えてるってだけっす。」


「防げんか?」


「たぶん無理っすね。体が反応したときには斬られてるっすよ。」


「私もキンと同じだよ。反応できそうなのは師匠とギルルドさん、ゴルクさんにヨギリンぐらいかな?」


「某が⁉無理無理無理!」


「そこまで否定し居なくても…ヨギリんがグリズさんの背後に回った速度なら対応できると思うよ?」


「あれはそんなに直ぐに使えるものじゃないから…。」


「修行あるのみっすね。」

「そうだね。」





エレンシアの攻撃は防がれるか、躱されるか、受け流されるかの3パターンで、花音から攻撃を仕掛けることはなかった。



ここまで実力差がありますか…まあ、分かってましたよ!

っていうか、あの木刀は何なの⁈ラク姉ちゃんも主さんのことだからって言ってたけど、規格外過ぎ!

あの見た目に騙されたら、すぐに殺れちゃうよ⁉

っと愚痴っても仕方ないし、向こうから攻撃して来ないなら…。



ん~…普通に考えられる攻撃なんだよね……持ち手が長いから両手で持つのか、突きが主体だと思ってたんだけど――⁉



花音が躱した剣は、エレンシアが長い柄のを両手で握った瞬間、その軌道を変更して花音の方へと向かい、花音は慌ててそれを防ぐ。



ふぃ~なんとか反応できたけど…。

軌道が変わった⁉そんなこと出来るの!

って実際に出来てるから出来るんだろうけど……この速度で、この変化って!集中してないとやられちゃう!





「⁉、あんなこと出来るんっすか⁉」


「出来るんじゃないの?私は剣使わないから、よく分かんないけど。」


「自分には無理っす。」


「ラクネアさ~ん。」


「何ですです?」


「さっきのエレンシアさんの攻撃って可能なんですか?」


「普通の者には無理ですです。あれはエレンシア様がうちに攻撃を当てる為だけに習得したものです。

剣速を変えずにその軌道を変えるのに、かなり苦労してたですです。

仕掛けがあるですが、うちの口からは言えないですです。」


「ですよね~。」


「あれはカノンちゃんじゃなかったら、躱すことも受け流すことも危険っすね。」


「ですです。主はよく初見で対応出来たです。うちは初見でくらったですです。」


「あれを初見で反応できる人居ないと思うよ?」


「ですです。ただ、防げたとしても、あれがいつ来るか分からないから、相手は普段以上に集中し続けなければならないです。

結果、集中が切れて殺られるですです。」


「それはあるっすね。自分だったら、攻撃される前に倒しに行くしかないっすね…初撃を防げれば、の話っすけどね。」





これも防がれた⁉ラク姉ちゃんでも初めては防げなかったのに…。


『爆炎弾』



花音とエレンシアの至近距離で爆発が起こり、炎が渦巻く。

その中でもエレンシアは剣を振るう。



⁉――この中で攻撃して来るの⁉っと私は猫さんパジャマのお陰で大丈夫なんだけど、まあ、自爆技でもなければ攻撃もして来るっか!



ナビちゃんどう思う?


(質問の意図が分かりませんが、エレンシア様は火の耐性が強いんじゃないですか?それでもこの攻撃は普段使われてないと思います。)


え?そうなの?


(はい。動きが若干鈍ってますから。)


あ、そうなんだ。私は全然気づかなかったよ。

でもただの手合わせでそこまでしなくてもいいと思うんだけど。


(エレンシア様にとってはただの手合わせではないのでしょう。)


あ~…お姉ちゃんだからね。って一応妹なんだけど…負けられないか♪



花音は渦巻く炎から距離を取るが、エレンシアは花音を追って距離を詰める。



っと、この軌道が急に変わる攻撃は面倒だね。

軌道が変わるときは両手で持つから、そこに注意すれば来ることは分かるんだけど…。




これでもダメなの……。


エレンシアの攻撃は今まで斬撃だけだったところに突きを加える。



「突き⁉」

おぅ…完全に急所狙いの突きですよ……っと!



斬撃に突きが加わり、花音も防ぐのが大変になってくる。



突きが加わったことで防ぎ難い!―――⁉やっぱり‼



エレンシアは軌道変更した攻撃に更に斬撃を一撃―――から突きに、長い柄を利用した相手には突きが伸びたように感じる突きを繰り出す。



「くっ、これも防がれた。」

「その突きは予想してましたから。」

「えっ⁉」

「持ち手の部分が長いんですから、突きの時に握りを少し緩めれば、突きの間合いが急に伸びたように感じて驚きますよねっと!」

「ご存知でしたかっと!」

「ご存知でしたっと!」





「あの突きは自分でも使えそうっすね。」

「柄が長くないと無理じゃないの?」

「長い方が伸びがある分脅威になるっすけど、ほんの少し伸びただけでも意味はあるっすよ。」

「そんなものなのか?」

「そんなものっす。間合いを偽るのは十分脅威になるっすよ。」




しばらく魔法と剣で戦っていたエレンシアが急にバックステップ距離を取る。




「……。」

「……。」

「次に行こうと思います。」

「次?」

「はい。私本来の武器に変えようかと思います。」

「そうでした、その武器は予備武器でしたね。分かりました。」



本来相手に断りを入れる必要はなく、武器を収納して取り出すのに時間はさほどかからないのだが、エレンシアは敢えて花音に断りを入れてから、今まで使っていた武器を収納し、新たに武器を取り出す。




コロナについてのニュースの報道内容が偏り過ぎな気がします。

休校もイベント自粛も感染拡大防止の為ですが、場当たり的だとかの批判は時間が経てば結果もそれなりに出て来ると思います。

その上で、何をどう対応していくのかの方が問題だと思うんですけど…何故か批判的な報道が多いんですよね…。

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