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私、魔王になりました(;´・ω・)  作者: 華丸chan
第三章
157/183

157、準備中。準備中です手合わせまでもう少し…。

メリークリスマス♪

カルトは正座させられ、ハルサメに説教をされている。

その姿を会議の為にやって来た村長、キルト、クルトが見かけるが…あまりのハルサメの剣幕に、

見なかったことにしようっと判断して、横を通り抜けて武道場に入って行く。




「ん?何か様子がおかしい…のじゃが…。」


「あ、村長さん、もうそんな時間ですか?」


「いや、まだ時間はあるがの、することがなかったんでのぅ…早目に来てしもうた。

ところで、外でカルトが若い頃のハルさんにそっくりな見知らぬ狐人に怒られておったが…あれは誰かの?」


「え?…シナ婆さん?」


「村人は知らニャいからニャ…カンダチも例外じゃニャいニャよ。」

「そうなんですか…村長なのに…。」

「何じゃ⁉何故その様な目でわしを見る⁉」


「ちょっと待つニャ。」

シナ婆さんは1回外に出てすぐに戻って来る。



「許可が出たニャ、カンダチ…あれはハルちゃんニャよ。」


「なんじゃと⁉あ、あれが⁉…変化かのぅ?」


「あれがハルちゃんの本来の姿ニャよ、年を取った姿の方が変化だニャ。」


「⁉…説明はしてもらえるのかのぅ?」


「わーもハルちゃんもよく分かってニャいがニャ、ある時から年を取らニャくニャったニャ。」


「その様な事が…原因は分からんのじゃな?」

「そうニャ。」


「あ、それなら私が知ってますよ?」

「ニャ⁉」「なっ⁉」


「ハルちゃん呼んで来るニャ!」

シナ婆さんは慌てて外へハルサメを呼びに行き、ハルサメを連れて戻って来る。

何故かカルトは首根っこを掴まれたまま引き摺られている。



「それでカノちゃんがわてのこの原因を教えてくれるんだナ?」


「はい。その前に…ここに居る人たちに知られても大丈夫ですか?」


「………良いナ、別に隠すような話ではないしナ、それに知ってた方が良い可能性もあるナ。

わては何故この状況になってるのか分からなかったナ、いくら忌み子として助け合っているこの村であったとしても、わてのこの状況は気味が悪いことには違いないナ…歳を取らないということは普通なら不気味に映るからナ…。」

「「「…………。」」」


「ハルさんが引き籠ったのはそのような理由じゃったのか…。」


「…そうですか、それなら…あ、村長さんはこれ着けてくださいね♪」



花音は腕輪を村長に渡し、村長は何も聞かずにその腕輪を着ける。



「何も聞かないんですね。」


「カノン殿はわしを誰だと思っておるのかのぅ…情報は入って来ておる。」


「っと村長は言ってますけど、ヨギリから伝えられてるだけですよ♪俺には内容がよく分からなかったんですけど…。」


「こりゃクルト!」


「そうですか、ヨギリんが…残りはゴルクさんとギランさんですね。っとハルサメさんの状況でしたね。」


「そうナ。それで…。」


「分かってます。ハルサメさんが歳を取らなくなった、全盛期の若さのままである原因はハルサメさんが進化してるからです。」


「進化かナ?」


「はい。ハルサメさんは現在職業が妖狐になってます。おそらくその前の職業は妖術師だったのでは?と思われます。」


「進化というのはニャんニャ?」


「進化は…。」



ナビちゃんヘルプ!


(ガルドラ様が分かり易いと思います。)


ガルドラさんが?


(はい、ラクネア様も進化していますが、ラクネア様の場合はアラクネの進化前のが多過ぎるので、ガルドラ様が分かり易いです。)


そっか、それで?どう説明したら良いのかな?


(ガルドラ様は進化されてサナトスダークウルフになってます。進化前はダークネスウルフになります。

サナトスダークウルフに至るのはダークネスウルフだけですから。)


分かったありがとう。




「ガルドラさんで説明するとですね、ガルドラさんのサナトスダークウルフはダークネスウルフからの進化ということになります。」


「サナトスダークウルフはダークネスウルフが進化した姿だったのかニャ…。」


「進化…それでわてはこの若い姿で固定されてるのかナ?」


「そうですね、進化のメリッ…利点は能力が上がるのは当然ですが、寿命が2倍ほどになることと、その人の全盛期の姿で固定されるということですかね?」


「それで…それで進化する条件は分かるのかナ?」


「条件は…。」




ナ~ビ~ちゃん♪


(進化の条件は一定の能力を超えていることと、ギルルド様の例がありますが、心ですね。)


ああ…ギルルドさんか~、早くお箸の使い方教えてあげなきゃね。




「進化の条件は一定能力を超えていることと、心です。」


「一定の能力と…心、かナ?」


「ギルルドさんは武士に成りたいと言ってました。あっ、この先はギルルドさんには内緒でお願いします。

知られると、武士に成れなくなる可能性がありますんで…。」



花音の言葉に全員が了承したのを確認して続きを話す。



「ギルルドさんはお箸が使えないから、武士になれないと思い込んでるようですが…。」


「思い込みかニャ…。」


「実は箸は関係ないんです、箸が使えない…それがギルルドさんの心の中で懸念となって武士に成ることを妨げてる状況ですね。」


「それでギルルドには内密ということかのぅ…。」


「ギルルドニャらその事実を知ったら、さらに悪い方向に行きそうだニャ…。」


「可能性は高いナ…心かナ…。」

ハルサメはちらりとシナ婆さんを見るが、数回首を横に振るだけに留める。



「以上です。それと村長さん達には申し訳ありませんが、お話はもう少し待ってもらうことになります。すいません。」


「それは構わんが…何故じゃの?」


「それは…。」

花音はこれまでの経緯を村長たちに説明する。



「「「………。」」」


「…すいません。これは私の責任です。」


「いえ、キルトさんが謝る必要はありませんよ…それに謝罪はシナ婆さんからもらってますから。」


「そうニャよ、これはわーの責任ニャ。」


「いや、責任は村長であるわしにあるのぅ…カノン殿すまんかった、タマのことは気にせずに思うようにやってもらいたい。

それで何かあれば、それはわしが責任を負うことじゃ。」


「カンダチだけでなく、わ-も同じニャ。カノちゃんは思うようにやってくれれば良いニャよ。」


「ありがとうございます。それでエレンシアさんと私の手合わせを村人にも見てもらいたいと思ってます。」


「ふむ…そのエレンシアという者は強いのかの?」


「どれぐらいの強さなのかは分かりませんが、ハルサメさんと同等か、それ以上です。」


「「なっ⁉ハルサメ様と⁉」」


「そうか…この村以外の強者、この村しか知らん村の者達には良い刺激にはなるかのぅ…分かった。

キルト、クルト、カルト。悪いが村の者達を集めて来てくれ。」


「「ハッ。」」

「えっ⁉嫌ですわ。」


「そこで断るのかのぅ…。」


「カルトさんお願いします。」


「はい♪喜んで♪」

そう言ってカルトたちは村人を招集に向かう。



「「「……。」」」


「もう、カノン殿が村長をせんかの?」


「嫌です♪」


「笑顔で即答されてしもうたのぅ…まあ良いわい、安全は…ハルサメやシグレでやれるかのぅ?」


「無理ナ。」


「即答かの…理由は?」


「エレンシアの攻撃は防げても、カノちゃんは無理ナ。」


「ふむ、カノン殿?」


「え~っとですね、私の攻撃は村人の方に行かないように、見学者は私の後ろに居てもらいます。

それで、私が作った壁の中で見学、万が一の為にハルサメさん達にも注意はしてもらいたいです。」


「壁とな…。」

「カノちゃんがさっき作ったのニャら、ちょっと危険だニャ。」


「だということだったので、壁の内側に覗き見防止…見てるときには指で視界を確保して、指を離せばそれが塞がるような物を作って配置します。」


「ふむ。」


「それで大丈夫だとは思いますが、出来れば壁に身を隠してもらった方が安全ですね。」



『主、こちら準備で来たです。』


『分かりました。』



「これからラクネアさんたちを呼びま……ん?」


「どうかしたのかニャ?」


「いえ、ちょっと…。」



『ラクネアさん。』


『なんですです?』


『ガラスとかないですよね?』


『ガラスです?ガラスって何です?』


『え~っとですね、透明で…透明じゃなくても良いんですけど、壁みたいに塞いでもその先が見える板みたいな物です。』


『向こう側…あ~それなら心当たりがあるですです。』


『あるんですか⁉』


『ですです。』


『それってすぐに用意出来たりしますか?』


『用意です?どれぐらい必要です?』


『可能なら武道場の横幅ぐらいですね。』


『それは無理です。』


『ですよね…。』


『さすがにあの広さを覆う量はすぐには無理です、時間があれば用意出来ると思うです。』


『あっ、すいません。伝え方が悪かったですね、これで伝わるのか疑問だったんですけど…横の長さ15メートルほどで、縦に5センチぐらいであれば良いです。』


『メートルとセンチがよく分からないです。でもそんなに大きくなくて大丈夫ということは理解出来たと思うですです。でも…さすがにあの長さはすぐには無理ですです。』


『あ~そっか、これも伝え方が悪かったですね。

そうですね…1つ1つの長さが短くても、合わせてそれぐらいの長さになれば問題ないです。』


『あ~…それなら少し時間があれば集められると思うですです。』


『本当ですか⁉』

『ですです。』


『お願いしても良いですか?』


『分かったです。すぐに用意するです?』


『出来ればお願いします。』


『分かったです。用意出来たら念話するです。』


『すいません、お願いします。』




「今ラクネアさんから念話がありまして、ガラスも用意できるとのことなので、見学者の安全はどうにか確保できそうです。」


「ガラスとは何かの?」


「ガラスは透明な板のことです。」


「透明な…そうかの、そこはわしらではよく分からんから、カノン殿に任せるとして…わしが気になっておることを訊いても良いかの?」


「良いですけど?」


「いや、カノン殿ではなくてのぅ…ハルさんにじゃな。」


「わてにかナ?答えられる内容なら答えるがナ…。」


「そんなに難しい話ではないのぅ、何故カルトを説教しておったのか…ということじゃの。」


「ああ、あれかナ。カルトが変なことを言い出したからナ。」


「変なこととな?」


「そうナよ。さっきのタマという娘の件でナ…。」


「タマのことでかのぅ…。」


「カンダチも気付いたと思うがナ、カノちゃんが殺すかもと言った言葉の意味がナ…。」


「ああ、カルトは理解出来てなかったのかのぅ…。」


「そういうことナ。」


「この村で、カルトたちの年齢の者達でその様な状況はなかったからのぅ…仕方がないの。」


「そうかもしれないがナ…カルトは殺すという言葉の意味をそのまま捉えてしまったナ。」


「それもわしの責任じゃのぅ…。」


「確かにそうニャんだろうがニャ、それはそんニャ状況がニャかった、皆そんニャことを思わなくて良くニャったというこニャよ。」


「確かにナ…そこはカンダチは誇っても良いんじゃないかナ?」


「いや…そこは先々代の功績じゃのぅ…。」


「そうだとしてもナ、それが今も続いているのは先代とカンダチが村長として頑張ったからだナ。」


「そうニャね…色々失敗もするがニャ、そこだけはわーも認めてるニャ。」


「そこだけとは酷いのぅ…。」


「わーもカノちゃんが来るまで死んでた口だからニャ…だから認めるのはそこだけニャ。」


「シナちゃん…。」

「…シナ」



『主、準備で来たです。』


『…。』

『主?』


『すいません、ありがとうございます。召喚しますね。』


『はいです。』




すいませんでしたm(__)m

何故謝ったかと言うと…前話の後書きでクリスマスについて書きました。

単に知識不足で、24日もクリスマスの可能性がありました。

最初のメリークリスマスを調べたら…メリーは愉快な、笑い楽しむという感じだそうです。

ついでにメリークリスマスは省略された言葉だそうですよ?

さて本題の謝罪の件ですが…ユダヤ暦では一日の始まりが日没から始まっているそうで、24日もクリスマスに該当するそうです。

ユダヤ歴を使ってるなら可能性がありますね…。

気になられた方は調べてみてくださいm(__)m

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