151、名付け。2人の名前を考えました…今後もこうなんですかね?
遅くなりましたがなんとか投稿出来ました。すいませんm(__)m
マァトゥンの方は次々と起き上がり、女王が声をかけて回っている。
一方レッドウルフの方は…。
「起きませんね…スリーピーさん、レッドウルフさん達は大丈夫なんだよね?」
「ん、大丈夫。」
「それなら何で起きないんだろ?」
「赤いのの輩達よ、そのまま寝たふりを続けるなら獲物として狩るぞ?」
というガルドラの言葉に寝たふりをしていたレッドウルフ達は飛び起きる。
「……。」
「は~…何処かのコメディーアニメを見てるみたいでした…セキさんの仲間は面白いですね♪」
「いや…恥ずかしい限りで…おい!野郎共!」
「野郎じゃなぃ…あっ…。」
「野郎じゃないってことは女性ですか?」
「ん?ああ、雌だ。」
「面白いですね♪」
花音が先程言い返したレッドウルフの方へ歩を進めると…ガルドラに委縮していたレッドウルフたちが一斉に「グルルル…。」と牙を剥き威嚇して来る。
「あ~お前たち、その…お前名前あるのか?」
「え?教えてませんでしたか?」
「教えてもらったような~…ないような~…。」
「言ったような~…言って無いような~…まあ良いです、花音です。」
「カノンか…お前たち!カノンはそこの大きいののボスだぞ!当然大きいのよりも強いからな!伝えたぞ!あとは知らんからな~。」
セキの言葉にレッドウルフたちは一斉にお腹を見せて寝転がる。
「あはは♪セキさんの仲間って統制が取れてて面白いですね♪」
「いや、普段はこんな奴らじゃないんだがなぁ…。」
花音は目当てのレッドウルフの側で屈み、
「あなた私と一緒に村に来ませんか?」
と尋ねてお腹を撫でる。
「くっ…ぁ、あん♡気持ち…良い♡」
我慢していたレッドウルフもつい声が出てしまう。
「え⁉ご、ごめんなさい!」
花音は艶のある声に慌てて撫でるのを止める。
「そっか…普通は分からないから喜んでるんだと思ってたけど………言葉が分かるとこんな反応してる可能性もあるのか……気を付けよう。」
「是非一緒に!」
「え?」
「是非一緒に連れて行ってください♡」
「あ~、え~っと…。」
なんかカルトさんっぽいのが増えたような…。
花音は気まずそうにセキの方を見る。
「はぁ~…分かった好きにしろ!ただ…付いて行くのは構わんが、そこの大きいのも一緒だぞ?良いんだな?」
「え?」
「当然だろ?カノンはこの大きいののボスだぞ?」
「あっ…すいません、さっきの話は無かったことにしてください。」
ガルドラさんと一緒っていうのは嫌なんですね…。
「分かりました、セキさん。」
「何だ?」
「この子と従魔契約しても良いですか?」
「ん?…ん?何故だ?」
「セキさんとの繋ぎとしてどうかと思ったんですけど…。」
「………それは良いな♪俺達としては有難いことだが…カノンの従魔として俺たちの群れに居ることになるが…お前はどうする?」
「え~っと、え~っと…偶にさっきみたいにまた撫でてもらえますか?」
「え?別に良いですけど…。」
「それなら是非!それでお願いします!」
なんか失敗した気がする…でも、もう良いよって言っちゃったからな~、今更やっぱり止めたとも言い難い…しょうがない…うん、諦めよう!
「名前は何て言うの?」
「ありません!」
「そっか、それなら名前を付けようか…。」
「はい♪」
レッドウルフ…赤い狼…せきろう…セキはダメだから…ロウ?なんか女の子っぽくないかな?
「あっ!ロッサ!ロッサってどうかな?」
「ロッサ…ロッサ…はい♪今から私はロッサです♪」
「うん♪気に入って貰えたようで良かった♪それじゃあ従魔契約するね?」
「はい♪」
「ロッサは私の従魔になってくれますか?」
「はい♪」
「それではこれを首に着けますね。」
そう言って花音は銀鉱石で作った首輪をロッサに着ける。
「ありがとうございます!」
「これからよろしくね♪一応説明しておくとね、念話が出来ようになったから私がロッサを召喚する前に声をかけるからね、ロッサの方も何かあったら私に念話して来て。」
「はい!その…撫でて欲しいとかでも…良いですか?」
「うん、良いよ。」
「ありがとうございます!」
尻尾がぶんぶん振られてるんだけど…安請け合いしちゃったけど良かったのかな~…まあいっか。
「それと…色々な動物や人、魔物と会話出来るようになってると思うから気を付けてね。」
「え?ぇ?それはどういう意味ですか?」
「これは私の能力なんだけど、普通は私とロッサって会話出来ないよね?」
「あっ!そう言えばそうですね!」
「その会話できるのが私の能力なんだけど、私と従魔契約した従魔はこの能力が発動するみたいなんだよね~。」
「凄いです!」
「あ~うん、ありがとう。ロッサは狩りして生活してるだろうから、急に他の動物や魔物の言葉が理解出来るようになって慌てることになるかもしてないから気を付けてね。」
「はい!」
このことは…サハどんにも伝えてあげないと。
それに一度従魔の顔合わせもしておかないといけないね…それはガルドラさん一家に会った後にするか。
「終わったか?」
「はい。」
「そうか、それならカノンの強さをこいつらに見せてやってくれ。」
「私の強さですか?」
「ああ、そうしてくれた方が説明が楽になる。さっきこいつらカノンを威嚇しただろ?」
「そうですね。」
「ということは、俺も言ったがカノンの強さが理解出来てないってことだ。
だから説明し易いようにカノンの強さをこいつらに見せてやってくれ。」
「成程…それで何をすれば良いですか?」
「俺たちはそんなに賢くないからな、分かり易いのが良いんだが…。」
「分かり易いですか…分かりました。」
「頼む…お前たち!この大きいののボス、カノンがその力を見せてくれる!それを目に焼き付け、逃げてこの場に居ない奴らにちゃんと伝えるぞ!」
「「「お?おぉぉぉ~。」」」
「半分ぐらい居なくなってるな。」
「奴ら逃げやがったのか!」
「何時?」
「あれじゃない?大きいのが急に出現したとき。」
「「「ああ~。」」」
「お前らな~…まあ、あの辺りから色々あったからな…本当に…色々と…。」
「ははは…それじゃあ行きます。」
「頼む。」
「せい!や~。」
花音は気の抜けたかけ声と共に地面に拳を叩きつけ…ずにポンっと軽く叩くとドン!と地面が陥没する。
「「「………。」」」
「何だそれは⁉…何でそんな気の抜けた…いや……
お前たち見たな!これがカノンの力だ!俺はカノンと取引した。」
以降セキは花音と取引という形で説明していく…。
「俺一人の言葉では信じなくとも、お前たちの言葉もあれば他の者も信じるだろう!」
セキさん、そんなこと考えてたんだ…でも、セキさんボスなのに信じてもらえないのか…何か可哀想…。
花音とセキの説明によりレッドウルフの方は一応話がついた。
一方のマァトゥンの方はレッドウルフが寝たふりをしている間に全員が目覚め、女王が仲間に説明を行っている。
「皆目覚めましたね。」
「はい。生き残っている者達18名無事です。」
「そうですか…皆には悲しい知らせがあります。」
「「「………。」」」
「王の死亡が確認されました。」
「「「な⁉」」」
「故に王の代わりに私が決定を下します、異論はありませんね?」
「当然です。」
「…皆ありがとう。」
「いえ…それで今後どうされるおつもりですか?」
「皆は私達を助けてくれた御方を覚えていますね?」
女王の問いに覚えていると答えた者はわずかであった。
「あのような状況でしたからそれも仕方ありませんか…それでは私の決定を伝えます。」
女王は花音がレッドウルフから助けてくれたこと、その花音の従魔になること、そして花音の庇護下で生活していくこと、代わりに毛皮と乳を献上することなどを伝えて行く。
「そうですか…分かりました。
あの時散り散りになった者達のことは気懸りですが、王亡き今は安住の地を得ることの方が先決です。
女王の判断は間違ってません。」
「皆ありがとう。」
マァトゥンたちは女王に従うということで説明は終了した。
この後直ぐにドン!という音と地面が大きく陥没している光景を見て
ああ、この人の庇護下なら安全だろうと、女王の英断を受け入れる。
「カノン。」
「何ですか?」
「俺たちはもう行くが問題ないな?」
「ん~……ないですね、ロッサのことお願いしますね。」
「ああ、分かった。野郎共!」
「野郎じゃない!」
「くっ…。」
「なんか締まらないですね…。」
「言うな、お前ら羊4匹持って戻るぞ!」
「「「ぉ?おぉぉぉー!」」」
セキの言葉にレッドウルフたちは声を上げてセキを先頭に帰って行く。
「カノン様。」
「様は止めてください。」
「それでは何とお呼びすれば良いですか?」
「カノンで良いですよ。」
「そんな!」
「主よ、この美味…こ奴らの気持ちも考えてやれ、庇護される相手を呼び捨てでは呼び難かろう。」
「そんなものですか?」
「我とて主と呼ぶようにしておるのだからな。」
「そう言えば…カノン殿からいつの間にか主に変わってましたね…。」
「で、あろう?我は主の従魔であるからな、従う者が主をカノン殿と呼ぶのは他の従魔に示しがつかん。」
「そんなもんですか…それなら主、マスター、花音、から好きに呼んで下さい。」
「分かりました。それならば…私共も主と呼ばせて頂きます。」
「分かりました、それで用件は何ですか?」
「従魔契約を皆の目の前で行って欲しいのですがよろしいですか?」
「女王さんがその方が良いと言うなら、私は特に問題ありませんよ?」
「では、それでお願いします。」
「分かりました、それでは従魔契約を行いましょう。」
「はい。」
「え~っと、名前を教えてもらえますか?」
「名前ですか?」
「はい。」
「名前があったと思うのですが…女王と呼ばれて、名前を呼ばれなくなって久しいので忘れてしまいました。」
「忘れたって…それなら私が名前を付けても良いですか?」
「是非お願いします。」
「分かりました、ちょっと待ってくださいね~…。」
また名付けですか…女王さんだからクィーン?なんかピンとこないね…女王といえばエリザベス、でもそのままってどうなんだろ?……うん、止めとこう。
「エリーザでどうですか?」
「エリーザ…拝命いたします。」
「いえ、別に押し付ける訳じゃないですから嫌なら別のを考えますよ?」
「え?ぃ、いえ、エリーザ良い名前です!」
「本当ですか?」
「はい!私は気に入りました!」
「そうですか……。」
花音の沈黙に女王改めエリーザはびくびくしながら続きの言葉を待つ。
「それでは、エリーザは私の従魔になってくれますか?」
「はい!」
エリーザはホッっとして返事を返す。
「それではこの足輪を付けてください。」
「足輪?」
「この輪の中に足を通りてくれれば自動的に大きさが調整されます。」
「あぁ…え?そんなものが有るんですか?」
「どうなんでしょうね?私の作った物だけかも知れませんけど…今度ニグルさんにでも確認しておくかな?」
花音が独り言を言っている間にエリーザは足輪に足を通し、花音とエリーザを光が包み従魔契約が終了する。
「え?終わっちゃいましたね…。」
「え?す、すいません?」
「いえ、少し考え事をしてたんで…兎に角従魔契約も終了しましたから村に向かいましょうか♪」
「はい。」
「っとその前に…ガルドラさん、ありがとうございました。」
「特に礼を言われるようなことはしてないがな。」
「それでもお礼は言っておくべきですよ。」
「そのようなものか?」
「そうですよ♪それでガルドラさんを送還しますけど…。」
「頼む。」
「これ持って帰ってください。」
花音はレッドウルフから分けて貰ったマァトゥンをガルドラに渡す。
「良いのか?」
「はい、その為にセキさんから1体貰ったんですからね。」
「そ、そうだったのか…有難く頂戴する。」
「はい♪それでは送還しますね……送還!」
「良し、それじゃあエリーザさんとお仲間さん達は村に向かいますから、私の後に付いて来て下さいね。」
「はい。」「「「はい」」」
花音を先頭にマァトゥン達がその後に従って歩き、更にその後方にスリーピーの分体15匹がついて村への帰路につく。
年明け10日頃まで投稿の頻度が少なくなると思います。
可能なら週に2話、最低でも1話は更新したいと思います。
すいませんがご理解のほどを…何で年末って忙しくなるんでしょうね?




