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私、魔王になりました(;´・ω・)  作者: 華丸chan
第三章
132/183

130、11階層へ。到着してません(´・ω・`)

「そろそろ自分は行けるっすけど、ナンの方はどうっすか?」


「私も大丈夫だよ♪」


「それなら行きましょうか、ナンのんにキンたんにお願いがあるんですけど。」


「なんっすか?」「な~に?」


「ヨギリんは秋桜から元の武器に戻しましたからさっきまでのように戦えないと思います、ファイアフライはダメそうなら私が倒しますけど、それ以外の魔物については手助けしてやってください。」


「そんなことっすか、了解っすよ♪」


「あいあい♪了解だよ。」


「すいません、お願いします。」


「お願いします、キン、ナン。」




水の入った革袋を収納に戻して4人は再び9階層の探索を開始。

開始したのだが…。


やっぱり私のミスですね…ヨギリんの動きが悪い、悪いというよりも秋桜を使った戦い方に慣れちゃった所為か動きが少し変になってる…。

このままだと2人の負担が大きいかな?


「ヨギリんちょっとこっちへ来てもらえますか?」


「はぁ、はぁ、何でしょうかお師さん…。」


「すいません2人とも少し待っててもらえますか?」


「分かったっす。」

「うん。」


花音とヨギリはキンとナンから少し離れた所に移動する。


「ちょっと動きがおかしいです、気付いてますね?」


「……はい。」


「それじゃあ、目を閉じて深呼吸してください。」


「え?あ、はい。」

ヨギリは花音に言われた通りに目を閉じ深呼吸をする。


「すぅ~~はぁ~~、すぅ~~はぁ~~。」


「もう一回。」


「すぅ~~はぁ~~、すぅ~~はぁ~~。」


「はい、そのまま目を閉じたままで、ダンジョンに潜ってからの戦闘はなるべく忘れるようにして、今までのヨギリんの戦い方を思い出しながら体を動かしてみてください。」


花音にそう言われてヨギリは今までの戦闘を思い出しながら体を動かす。


「……そうです、ヨギリんは速さと手数を活かして戦うのが今までの戦い方です。」


「ぁ…。」


「思い出しましたね?ヨギリんはダンジョンに潜ってから速さと秋桜の一撃で倒してましたから、少しその戦い方が抜けてなかったみたいです。」


「すいません、ありがとうございます。」


「これは私の所為ですからね…ちょっと休憩してから先に進みましょう。」


「はい。」


「すいません2人とも、少し休憩にしたいんですけど。」


「分かったっす。」「りょうか~い。」


2人の了承を得て休憩をしている間もヨギリは体を動かしている。


「……うん、動きが戻って来てるね。」


「そうっすね。」


「すいません、秋桜が原因で戦い方が少しおかしくなってたみたいです。」


「そうだとは思ってたけど、よく短時間で元に戻せたね。」

「さすがカノンちゃんっす♪」


「たぶん、ダンジョンの魔物でなければいつも通りの動きが出来てたんだと思うんですけどね…今回ヨギリはダンジョンは初めてで、しかも初めて出会った魔物に秋桜を使って戦っちゃいましたから…。」


「あ~納得っす、ダンジョンの魔物との戦いは秋桜を使っての戦闘しかしてないっすから、その魔物をみれば勝手に体がそれで動くんっすね。」


「そっか…そういうこともあるよね。」


「今ならまだ修正するのにそんなに時間はかからないと思うんですけど、しばらくは2人ともヨギリのことお願いします。」


「了解っす。」「あいあい。」




「さて…ヨギリん!その辺にして休憩しないとこの先きつくなりますよ。」


「はい。」


「ヨギリんは良い師匠に出会えて羨ましいっすね…。」


「はい♪某はお師さんに出会えてよかったと思ってます♪」


「ハッキリ嬉しそうに言われるとムズ痒いです。」


「あはは♪カノンちゃんそういうの苦手みたいだもんね♪」


「私も…マスターに、会えて…幸せ♪」


「ちょっとスリーピーさんまで⁉」


「「「ははは♪」」」






「ヨギリんは休憩出来ましたか?」


「はい!大丈夫です。」


「このままで行けば、11階層ぐらいで晩飯の時間っすかね。」


「そんな感じですか?」


「そうだね…多少前後するぐらいだと思うよ?」


「それならここで戻りますか?」


「どうして?」「どうしてっすか?」


「シナ婆さんの話では15階層に転移門があるって話でしたけど、ここもそうだという確証はありませんし、なかったらまた1階層まで歩いて戻らないといけませんから…。」


「そうだね、どうする?」


「そうっすね…11階層を見てから判断したんでも大丈夫とは思うっすけど…。」


「そうだね、帰りは道が分かってるから、そんなに時間はかからないと思うしね。」


「そうですか…それなら取り敢えず、11階層を目指しましょうか。」


「ゴーっす♪」

「行こうか♪」


「分かりました。」




4人は再び9階層の探索を再開。

ケイヴアントが5体現れて、2体をキンが、もう2体をナンが相手をしている間にヨギリが残りの1体と戦う。

先程と違い、確実に斬れるところに攻撃を当て前足を2本落としから最後に止めを刺す。


1体倒すとすぐにナンの方へカバーに向かう。

ナンが相手にしている2体の内1体をヨギリが相手にして、ほぼ同時に2体を倒す。

倒したらナンとヨギリは更にキンの方へ…。



ケイヴアントを5体倒して花音はケイヴアントの亡骸を収納していく。


「うん、ヨギリんも元に戻ったね♪」


「そうっすね、でもケイヴアントっすからケイヴバット、ケイヴラットが現れたときは気を付けるっすよ。」


「分かりました。」



そして進んでいると左右からファイアフライが1体ずつ2体現れる。


「さすがに2体同時はきついっすね…。」


「カノンちゃん1体頼める?」


「分かりました。」


花音は返事と同時に左へ動き、綺麗に頭の部分だけを切断して倒す。


「「「……。」」」


「あれ、木刀…だよね?」


「自分の武器でも斬れないんっすけどね…さすがカノンちゃんっすね♪」


「さすがはお師さんです、武器は関係ないんですね…それでファイアフライはどうやって戦えば良いんですか?」


「スダレが居るときは風の魔術なんだけど、居ないからね。」


「こういう時はっすね、ファイアフライのお尻部分が柔いっすから、1人が囮になってファイアフライを引き付けて、その間に後ろに回って背後からって感じっすね。」


「分かりました、某が囮に…。」


「いや、囮は私がやるから、ヨギリんはキンと一緒に背後から攻撃して。」


「…分かりました。」


打ち合わせを終えて3人は残りのファイアフライへと向かう。




その間花音は…。


「キモイ…。」

と言いながら、ファイアフライを木刀でツンツンと突っついている。


「あれ?」


「マスター?」


「いや…。」

更に木刀で突っつきながら確認して、ファイアフライの亡骸を引っくり返して木刀で突っつく。


「あ~そういうことか…。」


「どう…したの?」


「ん?このファイアフライって頭部と背中は硬いんだけど胴体部分…お腹とお尻が柔らかいの、それなら引っくり返せれば楽に倒せるじゃないかな?っと思ってね。」


「そっ。」


「そうだよ。」


と花音は確認を終えてヨギリたちの方を見れば…キンの剣が深々とファイアフライのお尻に刺さってる所だった。


「三年殺し⁉」


「三年?」


「いや、気にしないで…。」


「そっ。」


「うん、お願いします。」


花音は身震いしながらお尻を押さえてスリーピーと話をして、ファイアフライの亡骸を収納してからキンたちの方へ向かう。




「その倒し方は…胴体部分が柔いんですから、引っくり返して倒すってことは出来なかったんですか?」


「え?出来るっすよ、でも今回はこの倒し方をヨギリんに教える為っす。」


「そうなんですか…。」


「本当はスダレの魔術で引っくり返して、私かキンが起きないように牽制してる間に止めをって感じなんだけどね。」


「今まではヨギリんが一撃で倒してたっすから、それに3人居ないと折角引っくり返してもすぐに起き上がられるっすからね、それが出来ないときの倒し方っす。これならヨギリんの速さがあれば1人でもなんとか倒せるっすからね。」


「成程…。」

「そうなんですね。」


キンは倒したファイアフライの亡骸を引っくり返してヨギリに説明していく。


「頭部と背中は硬いっすから、ヨギリんの武器じゃあ傷一つ付けられないっす、でも胴体部分はそうでもないっすから、ヨギリんの武器でも倒すことは出来るっすよ。」


「キンは某の武器ではファイアフライには…。」


「そうっすよ、普通じゃ傷一つ付けられないっす。」


そう言ってキンはファイアフライの亡骸を再び引っくり返して、頭部と背中に剣を突き立てる。


「自分のこの剣でも殆ど刺さってないっす。」


ヨギリはキンを真似て同じように自分の武器を突き刺してみる。


「ダメですね…。」


「でしょ?木刀で斬っちゃうカノンちゃんがおかしいんだよ。」


「え?あっ、あぁ…あれ別に木刀で斬ってる訳じゃないですよ?」


「そうなの?」「そうなんっすか?」「そうなんですか?」


「はい、剣速による鎌鼬…風の刃って感じです。」


「あれっすか…それなら納得っす。」



「探索を続けよっか。」


「ゴーっす♪」


「キンそれ気に入ったの?」


「なんか元気になるっすよ♪」


「そうなんだ…それじゃあGoだね。」


「ゴーっす♪」






9階層の探索を再開してしばらく進むと10階層への入口を発見して10階層へ降りる。


「ここが10階層ですか…9階層までと変わりませんね。」


「そうっすね、次の11階層から変わるみたいっすからね。」


「10階層までは変わらないよ…聞いた限りではだけどね。」




襲って来るケイヴアントとケイヴスパイダー、そして逃げ出すケイヴスパイダー…。

襲って来るケイヴバットとケイヴラットそれにファイアフライ。

中身がショボい宝箱と花音が収納していく鉱石。

9階層までと何ら変わらない探索をして11階層への降り口を発見するが…今回ここに門番、ゴーレムが居た。




「あれなんっすかね?」


「何だろうね?ゴルクさんもギルルドさんからも聞いてないけど…。」


「そうなんですか?見た感じ鉄の塊みたいですけど…。」


「そうですね、どうしますか?」


「取り敢えず攻撃してみるっす。」


「了解。」「分かりました。」



キン、ナン、ヨギリが攻撃を仕掛けるが、傷一つ無くダメージも与えた様子がない。

それを見てキンは一旦引くように指示を出す。

ナンとヨギリは頷き鉄のゴーレムから距離を取る。



「さて…どうするっすかね、全然倒せる気がしないんっすけど…。」


「だね~、ギルルドさんたちこれを倒してるのかな?」


「たぶん倒してないと思うんっすけどね…。」


「そうなの?」


「あれ、師匠の刀でも傷付けられないと思うっすよ。」


「そっか。」


「動きが遅いですから、避けて入り口に入ることは出来ると思います。」


「ヨギリんの案が正解だと思うっす、入り口よりあのデカ物の方が大きいっすからね、入り口に逃げ込めば追いかけられないと思うっすよ、でも…カノンちゃんどうするっすか?」


「3人では全然ダメですか?」


「そうだね。」「そうっすね。」


「それなら私が少しやってみます。」


そう言って花音は木刀でいつものように鎌鼬をゴーレムに飛ばしてみる。


「あ…ダメですね、傷は付けれましたけど、切断までは無理でしたね…それなら…。」


花音はゴーレムに近づきストマックを殴る。


「いやいやいや、いくら何でも素手じゃ…。」


ナンがそう言ってる傍からゴーレムはガラガラと崩れ落ちて行く。


「ダメ…じゃなかったね…。」


「そうっすね。」


「お師さんって秋桜必要ないんじゃないですか?」


「だぶん必要ないっすね。」


「そうだね、カノンちゃんの拳が一番強力な武器なんじゃないの?」


「可能性はあるっすね。」




花音はゴーレムの残骸を収納に回収する。


あっ、透明な魔石だ…無属性だったかな?マァトゥンキングも無属性だったけど、それより大きい魔石だ。


花音はその魔石も回収する。


「それ回収してたっすけどどうするんっすか?」


「それ?」


「さっきのデカ物の残骸っすよ。」


「あぁ…あれ鉄に見えましたけど、鉄じゃないみたいなんで素材としてヨギリんたちの武器を作ろうと思います。」


「あれで作るの?」


「はい、キンたんの武器でも傷が付いてないですから、鉄よりは硬いでしょ?」


「そうっすね、これでも鉄は傷を付けることは出来るっすからね。」


「ですよね、これを使えばニグルさんもギルルドさんの刀を修復できると思いますし。」


「そうなんっすか⁉」


「鋼ですからおそらくですけどね…11階層に進む前に食事にしましょうか♪」




11階層手前で終了しました…。


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