113、どん。どん?………どん⁉
ガルドラを再度送還した花音の下に全員が集まる。
「ガルドラさんを従魔にしたっすか?」
「何か話の流れで、従魔にし欲しいって言われまして。」
「凄いですにゃ♪」
「それで10日後以降に家族で来られるそうですから…どうしましょう?」
「村長に伝えてから村人に伝達だニャ、カノちゃんの従魔ニャらそんニャに騒ぎにはニャらニャいと思うニャ。」
「そうだな…それで家族って何匹?…何頭?…あ~何人居るんだ?」
「さあ?…あ!ちょっと聞いてみます。」
『ガルドラさん、ガルドラさん、聞こえますか?』
『うむ、何かあったか?』
『ちょっと確認なんですけど、家族でお礼にって言ってましたけど、何人で来るんですか?』
『我と妻、それに娘が3人だな。』
『5人…え~っとガルドラさん達種族の数え方は人ですか?匹でも良いんですか?』
『む?匹でも人でも頭でも尾でも何でもいいぞ。所詮は数が分かれば良いだけだからな。』
『あ、そうなんですね、分かりました。以上ですありがとうございました。』
『うむ、それではな。』
「ということで5人で来るそうです。」
「何をしてたんっすか?」
「従魔とは念話と言うのが出来るんで、ガルドラさんに直接確認しました。」
「凄いっすね♪」
「念話かニャ…わーもそこまでは知らニャかったニャ。」
「そうか、分かった。それで次は何を呼び出すんだ?」
「え?当然ヴァフトンスライムですよ?」
「それで何であれが召喚されんだよ!」
「何でって言われても…ガルドラさんが召喚されましたとしか…。」
「まあいい、次も何が召喚されるか分からねぇってことだけ分かった。」
「そうじゃな、出来れば心臓に悪くない者が召喚されることを祈ろう。」
「ああ…。」
「あれ?ギルルドさんとゴルクさん仲良さんですか?」
「それはねぇ!」「それは無い!」
「だがカノン殿と一緒だと…。」
「そうなんだよな、娘っ子と一緒だとギルルドとの諍いがバカバカしくちっぽけに思ちまうんだよ…。」
「そうじゃな…。」
「はぁ~…まあ、仲が良いことは良いことです♪次召喚しますから離れててください。」
全員は少し離れた所に移動する。
それを確認してから花音は再度召喚を行う。
え~っと…ヴァフトンスライム、水…水…水!
召喚魔法陣が出現して1匹の魔物が現れる。
「………な…に?」
花音は出現した魔物の姿を唖然と眺める。
「はん○ょどん⁉」
花音が呼び出したのは見た目が何処かのファンシーキャラクターと似た姿であった。
「ギャーグワーッ。」
「あっ、言語Offにしてたんだった、え~っと、え~っと召喚の間は全部Onにしとこう…これで良し!」
「グワーッ…ここは何処ズラ!おめぇは何モンズラ!」
「これで言葉は通じてますか?」
「⁉………おめえ、おら達の言葉が分かるズラか⁉」
「はい。」
「お、おら、海に居たはずズラ!そしたら急に陸に変わったズラ!どうなってるズラー!!」
「すいません、私が召喚しちゃいました…。」
「カノン殿!そいつはサハギンじゃ!」
「え?サ…ハギン?え?サハギンって、こんなファンシーじゃ…え?えぇぇぇー!」
「何を言ってるか分からないズラが、サハギンと呼ばれてるズラよ?まぁ、呼んでるのは主に人族ズラ。」
「是非とも私の従魔になってください♪」
「別に構わないズラ。」
「そうですよね、急な…え?良いんですか?」
「構わないズラ。」
「やったー♪なな、名前を教えてもらえますか?」
「名前は無いズラ、おら達の間では特に必要じゃなかったズラ。おめぇ付けるズラか?」
「はい♪喜んで♡でも本当に良いんですか?」
「おらの主になるんだから良いズラよ。」
「それじゃあ…。」
第一候補は勿論♪は〇ぎょどんなんだけど…あ、はい、ダメですね。
次はサハギンからギン…キンたんと間違えそうだから却下で…。
「一生懸命おらの名前を考えてくれるのは嬉しいスラが…おら達は陸ではそんなに長時間活動できないズラ、だから早目にお願いしたいズラ。」
「え?そうなんですか⁉急ぎます!え~っと、え~っと…サハどん、サハどんで!」
「サハどんズラか…分かったズラ。」
「それでは、サハどんは私の従魔になってくれますか?」
「分かったズラ。」
「それではこれ着けてください。」
「これは何ズラ?」
「魔力を流す代わりの腕輪です。」
「分かったズラ。」
サハどんが花音から腕輪を受け取って身に着けると2人を淡い光が包む。
「これで終了ですね、ありがとうございました♪」
「帰ってもいいズラか?」
「はい。」
サハどんは花音返事を聞いて川の方へ移動しようとする。
「何処へ行くんですか?」
「帰るんズラよ?」
「送還できますよ?」
「そんなことが出来るんズラか⁉それなら頼むズラ、正直ここが何処なのかさっぱり分からなかったズラ、川を下って海に出て帰るつもりだったズラよ。」
「すいません、因みに陸ではどの位活動できるんですか?」
「大体半日が限界ズラ。ただ活動できるってだけズラ、出来れは海の中の方がいいズラ。」
「半日で海希望ですね、分かりました。それじゃあ送還します。」
「頼むズラ。」
「送還!」
花音の言葉に魔法陣が現れてサハどんは送還される。
花音がサハギンを送還したのでまたみんなが集まって来る。
「今度はサハギンか…どうなってるんだ?」
「水をイメージしたんですけど…サハどんが召喚されました、てへぺろ♪」
「サハどんというのはさっきのサハギンの名前かニャ?」
「サハギンにも名前があったんっすね。」
「いえ、名前は特にないそうですよ、サハどんは私が名付けました。」
「また変わった名前付けたんだね。」
「変ですか?まあ…本当はもっと可愛い名前を付けたかったんですけど、時間がないから急いでくれって頼まれまして…。」
「時間がニャい?」
「陸は苦手だそうです。」
「それで急いで戻りたかったんだニャ。」
「そうみたいです、川を下って海に出ようとしてたぐらいですからね。」
「そこまでして早く帰りたかったんだね。」
「しかしサハギンがあんなに大人しいとは…。」
「どういうことですか?可愛かったじゃないですか♪」
「か、可愛い⁉…儂が旅したときに海を渡った話をしたと思うが、海のサハギンは凶暴でな、苦労させられたんじゃ。」
「凶暴なんですか⁉」
「筏に群がって来てな…危うく海に引きずり込まれて死ぬところだった…。」
「話したらそんな凶暴な感じはしませんでしたけど…次召喚しましょう。」
「ちょっと思ったんだがニャ、カノちゃん、さっきのサハどんにヴァフトンスライムの捕獲を頼んだらどうニャのかニャ?」
「あっ!あ~でも大丈夫ですかね?逆にやられたりしませんか?」
「そこは分からニャいニャ、どちらも水中の魔物だからニャ。」
「その可能性があるなら頼めませんよ。」
「そうかニャ…。」
「次召喚しますから離れててください。」
みんなが花音から距離を取ったのを確認して再度召喚を行う。
捕獲、捕獲ね~。
花音が違うことを考えていると召喚魔法陣が現れまた違う魔物が召喚される。
「召喚されたです?ここは…。」
「カノちゃん気を付けるニャ!そいつはアラクネニャ!」
「アラクネ?あ~捕獲って考えてたから…でもアラクネってもっと大人っぽい女性…。」
花音の目の前には下半身はアラクネと言える蜘蛛だが上半身がまだ10歳ぐらいの子供のような幼い容姿であり、花音が思い浮かぶアラクネとは違っていた。
アラクネは周囲を確認して目の前の花音に糸を巻き付ける。
「糸?…洋服とか作れるかな?」
花音は糸が手に入るかもしれないと嬉しそうに笑顔で巻き付いたアラクネの糸を無造作に引き千切る。
「ふみゃ⁉」
「あ、でも捕獲用みたいだから無理かな?聞いてみよう♪あの~。」
そんな花音の言葉を無視して再度糸を巻き付ける、巻き付いた糸はまたしても花音によって引き千切られる。
「ふみゃ⁉」
「すいません、お話を…。」
花音の言葉を無視して糸がダメならと今度は魔法を放って来るが、猫さんパジャマの自動防衛によって防がれる。
「みゃ⁉」
「あのですね…。」
更にアラクネは花音の言葉を無視して直接・物理攻撃を行うが意味をなさない。
何をやっても無駄ということにアラクネはしょんぼりと肩を落とす。
肩を落とし周囲を見る。
「目の前の奴がダメなら…。」
そう呟いて花音の周囲に居る者達に視線を向け、その中でも弱そうなタマに標的を変更する。
自分なら攻撃されても大丈夫と安心していた花音もアラクネの呟きを拾い、実行される前に止めに入る。
「それはダメです、私なら攻撃しても良いですけど…周りの人を攻撃しようとするのはダメですよ♪」
花音は笑顔だが、魔王の憤怒が発動してアラクネを補足する。
キンの時のようなちょっとムッっとした怒りではなく、子供に怒るぐらいの憤怒をその身に受けてアラクネはガクブルと震え出す。
「地震です?………じゃないです⁉う、うちがふ、ふふ、震えてりゅでしゅ⁉………ヒッ!ご、ごべ…ごべんなざいー!うわぁぁ~ん!ゆずじでー!ひっく、ゆるじてー!」
「あっ、泣かせちゃった…。」
サハどん私の中では大活躍…大は大げさかな?活躍予定なんですけど…。
何時になるんでしょうね(。´・ω・)?




