表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

女神は駄女神に認定されました。

 

 ────────約2年後──。



「ルーク!どこに居るの!ルーク!」


 ん?母様の声だ。


「あーい!母たま!!」

「ルーク!どこにいたの?心配したんですよ?」


 私は2歳となりヨチヨチですが歩けるようになりました。


 生まれてすぐのことなんて興味無いでしょ?だから省きます!と言うより、省くまでもなく何もしてません!特筆すべき事はゼロです!


 あ、嘘吐きました。特筆すべき事結構ありました。あ、でも期待しないでくださいね?在り来りなので。


 まず、私の転生後の性別は男でした。しっかりと股の間にちっちゃなぞうさんがいましたよ。


 そしてどうやら私には年の離れた兄が居るそうです。母様の年齢が余計にわからなくなりました。現在兄様は学校に行っているそうです。全寮制だそうで、おそらく私も将来は……。


 あと我が家は公爵家だそうで。爵位とかよくわかりませんが、現時点で分かることは1つ、あ、2つかな?3つかもしれません。


 1つ、とにかく金持ち。屋敷めっちゃ広いし、私、迷子になりました。屋内で迷子とか幼少期にショッピングモールの二つあるトイレの出口間違えて以来でしたね。


 2つ、恐らくとても偉い。貴族として地位が高いと思われる。だって、私が生まれてから他の貴族がめっちゃお祝い来てました。誕生日もです。みんなペコペコしてましたね。取引先のお偉いさんにあった平社員みたいでした。見たことないけど。


 3つ、2つ目に含まれるかもしれないけど、領地が村とか町って規模じゃない。街とか都って規模してる。たぶん人口と広さやばいです。長男じゃなくてよかった。兄様に頑張ってもらおう。


「奥様!坊っちゃまは見つかりましたか?」

「ええ、いたわ。よちよち歩きができるようになった途端に屋敷中を動き回って……怪我をしないかハラハラするわ。」


 そうなんですよ、屋敷中を探検したりしたんです。これが結構広くって楽しくてですね……今子供っぽいとか思いました?自覚はあります。


 いやぁ、歩けるようになったのが嬉しくてね。きっと地球の赤ちゃんが歩けるようになった途端、1人でピューってどっか行っちゃうのは嬉しかったからなのかなぁーとか思ったりしてます。


「もう、どこに行っていたの?探したのよ?」

「ほんがたぁーくさんのとこでしゅ!」

「また?まだ字も読めないでしょうに……楽しいのかしら?」


 そうなんです、当たり前のことなんですがまだ字が読めないんですよ。フリとかじゃなく、本当に。

 あと口調も。私としてはちゃんと話しているつもりなんですが、舌がついてこない。これぞホントの舌足らず……


 そしてこの世界の文字は日本語じゃなく、どっかの民族が使ってそうな訳の分からないものでした。英語でもなかった。アリアも何かつけてくれれば良かったのに……あのよくある“多言語理解”的なチートを。


『欲しかったんですか?』


 ?!アリア?様?


『今更そんな“様”とかいいですよ〜!で、欲しかったんですか?』


 え、付けれるんですか?


『いえ、もう無理ですけど。』


 無理なんかーい!!じゃあなんで聞いたし?!


『欲しいなら転生前に言ってくださればお付けしたのに〜。早く言ってくださいよね!もう!』


 もう!はこっちのセリフだわ!そういう事は早く言え!


『欲しいなら転生前に言ってくださいよね!!(1.5倍速)』


 やると思った!アリア、ノリいいからやると思った!


「ルーク、どうしたの?ぼーっとして。何かあったの?」

「うーん、ねむいの……」

「あらあら、それなら先に戻って眠れるよう用意してきますね」


 ばあやに少し呆れられてるが寝たふりをすれば、アリアと話しててぼーっとすることも無いし疑われない。


「ありがとう。よろしくね、ばあや」

「いえいえ、これが私のお仕事ですからね」

「さ、ルーク。お部屋までは頑張って歩きましょうね?」

「あぃ……」



 私は母様に手を引かれ部屋まで行き、ベッドに入った。


「ゆっくり休むのよ?起きたら横に居ないとかはやめてね?」

「あい?」


 いないかもしれないからとぼけとく。探検に行ってるかもしれないし。


「おやすみ、ルーク」


 私は目を閉じ寝たフリをした。


(さあアリア、これでゆっくり話せるよ?)

『なんの話しだったかしら?お茶飲んで待ってたんだけど、』

(何呑気にお茶してるの、暇なの?暇なのね?)

『ええ、暇よ!』


 認めやがった、コイツ……認めやがったぞ!


『そ・ん・な・こ・と・よ・り!話の続き!』

(あぁ、転生前にチート欲しければ言ってよねって話ね)

『それです、それそれ。あ、性別の件すみませんでした』


 やっぱり。知ってて言わなかったな、この女神。駄女神か?


『あ、それとチート能力でしたっけ?それは一応つけてありますよ!』

(え?!なになに?知りたい!!)

『今後のお楽しみです!何個か付けてあるので楽しみにしててくださいね!』


 1個じゃないんだ……、じゃあなんで多言語理解を付けなかったのよ。1番よくあるやつなんじゃないの?


『あら、お茶がなくなっちゃったわ。ってことでまた今度ね〜!』

(え?お茶がある間だけだったの?!これ、)

『いや?単に私が飽きたのです!!』


 ?!なんて自由な神なんだ……。これぞまさに自由の女神ってか?やっぱりアリアは駄女神かもしれないな。


『あ、ちなみに改名はダメでした!では!』

(あ、ちょっ!アリアー?)


 ──────────シーン……。反応ナシ!!


 電話で一方的に切られた気分だ。ふん、もういいし。不貞寝する!あとアリアは駄女神に決定!








次の投稿は2日後になりますm(*_ _)m

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ