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第4話 魔法陣を描きましょう


「ふぁぁあ」


 眠い。昨日、魔法陣を覚えるために夜更かしをしたのがかなり響いたみたいだ。前世のテスト前の詰め込みで一夜漬けした時のノリでイケるかと思っていたが、5歳の体には流石に厳しかったようだ。


「リオン様、失礼します」


 メイドが、服を着替えさせてくれて寝癖のついた髪も整えてくれた。


初めの頃は自分でやろうとして拒否していたが、父上に『これはメイドの仕事で、それを奪うつもりか』と怒られ、それに従っていると、もう慣れてしまった。


「そうだ、朝食の前に昨日の確認を軽く済ませよ」


 昨夜に何度も繰り返し描いたので、動きがすっかり体に染み付いており、10秒もかからずに描き終えた。

 確か昨日初めて写した時は5分ほどかかってたと思うのでかなりの成長だ。念の為お手本の物と見比べてみたが、ミスなどは見つからなかった。


「リオン様、もう皆様は席に着いております。お急ぎください」


 メイドに急かされたので、急いで食卓へ向かった。




 朝食を取っている途中、父上が突然話しかけてきた。


「リオンや、昨夜は夜更かししておったようだが、何をしていたんだ?」


「魔法陣を覚えていたのです。魔法を使うために、ドールから魔法陣を早いうちに覚えた方が良いと言われました」


「そうか、結果は期待しているからな」


 緊張したぁ〜。突然父上が話しかけてくるものだから、テンパって早口になってしまった。

 しかも、期待しているとか言われてしまった。これ、もし失敗したら追放されるんじゃ無いか?嫌だぞ、そんなの。

 貴族としての生活は、前世と比べたらインフラとかがあんまり整ってない部分もあるが、それなりに快適で離れがたいからな。

 その後は特に何も無く食事を終え、今日の家庭教師の時間になった。





 

「リオン様、魔法陣は覚えてきましたか?今からテストをしますので、早速準備をして下さい。」


 紙とペンを出して、テストの準備をした。事前に確認していたから自信はある。


そんな感じでテストでは、カンニングしないようドールに見られてたので緊張したが、結果はもちろん合格だった。

 全部ミスなしで合格と厳しい条件だったが、難なく突破した。


「流石ですリオン様。2回くらいやり直すかと思っていたのですが、まさか一回で合格するとは」


 褒めてもらえたのでとても気分が良い。俺って天才なのかな?天才だろ。


「それでは、遂にお楽しみの魔法の練習に入りますよ。先ずは火属性の第一級魔法『着火』です。これは単に火を起こすだけなので特に難易度も高くなく、魔力を流し過ぎさえしなければ特に事故とかも起きないので、魔法を初めて使う時にはこれが一番良いと言われています。ですので先ずは『着火』を練習しましょうか」


 と、いうことで早速魔法の練習を始めた。最初は自分の魔力を魔法陣に使うために分けるところだったが、昨日俺が思い付いたオリジナルの魔力操作の応用で、糸を太くしたイメージで糸を一本引っ張ってくれば簡単に出来た。


「すごいですね。何かコツでも掴んだんですか?」


「うん、そんなとこかな」


 褒められて嬉しいが、オリジナルで正規の方法ではないので少し複雑だ。


「次は魔力で魔法陣を描きましょう。今持ってきた魔力覚えた通りに線を引けば、簡単ですよ」


 言われた通りに魔力を、ペンで魔法陣を描く時のように動かすと、何度も練習して体が覚えていたので特に引っかかることもなく魔法陣を描き終えることが出来た。


「特に間違いなどはありませんね。では、魔法陣を描いている魔力を()()の部分に全部流し切って下さい。そうすれば発動できますよ」


 ドールが『ここ』と言って指した場所に向けて魔力を注ぐと、魔法陣を描いた場所の上辺りに突然火が現れた。何か火元があるでもなく、何もなかった場所に現れたのだ。


「うわあ!これ、魔法が発動したの?」


 俺が驚くと、ドールが解説してくれた。


「今魔力を流した場所は、発動紋と呼ばれる、魔法を発動させるための場所です。魔力で魔法陣を描くと、魔力がその魔法陣を覚えます。その後に発動紋に魔力を流すことで、魔法が発動できるのです」


 魔法を発動させるためのものということは、おそらく全ての魔法の魔法陣に含まれている。つまり、これ単体を覚えておけば、どんな魔法を覚える時も、発動紋と一緒に覚える必要がなく、覚える手間が省けるだろう。

 ぼんやりそんなことを考えていると、ドールから新情報が飛び出してきた。


「魔法には、おおまかに分けて2つの種類があります。無から有を作り出す具現化魔法、現象を起こす現象魔法です。細かく分けると覚えるのが大変ですが、今は気にしなくて大丈夫です。この2つには、魔法陣において、明確な違いがあります。ここにある5属性の魔法陣を見て下さい。この中で水と土は具現化魔法、火と雷と風は現象魔法に分類されます。それでは、同じ分類の魔法、違う分類の魔法を見比べてみてください。なにか、共通点や相違点が見えてくるはずです。」


 ドールに指示されたので、見比べてみる。

 とは言っても、昨晩さんざん描いたので、その時にここが同じだとか、ここが違うとかは幾つか気づいている。後は、その中から問題の魔法を分類している要素を見つけるだけだ。


 5分ほど考えて、候補を幾つか絞り出してみた。

 ところが、具現化魔法にあって現象魔法にある要素、現象魔法にあって具現化魔法にある要素がそれぞれ複数存在する。

 これらの中から魔法を分類している物を見つけないといけないのだが、明確にこれとこれ!って言えるものが無い。


 一応学校で習っていたことは大体覚えているのでそれらの組み合わせが何通りあるのかは紙に書き上げてみたが、そこから先がとんと見当もつかない。全ての組み合わせを順に挙げていくという手もあるが、そんなので解っても面白く無いのでそれは最終手段だ。

 うんうん唸っていると、ドールが俺の書いていた紙を見て、声を上げた。


「リオン様!素晴らしいです。正解ですよ!」


「はあ?」


 ドールは今何言ったんだ?正解って?わけがわからないよ。彼の言った言葉の意味を考えていると、ドールがネタバレしてきた。


 

 

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