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地球宇宙戦記  作者: ピーマンtタコ


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初の接触と開戦

 時は西暦2800年初春。この年、人類は宇宙に戦闘艦を飛ばし始めた。戦闘艦は他惑星への輸送艦の護送任務目的とされているが、真偽は確かではない。ある一説によると2770年には地球はすでに、地球人ではない、別の知的生命体を察知していたとも言われている。それに対抗する目的で建造された、としても違和感はあまり無いだろう。そして同年10月12日。人類は正式に始めて宇宙人、地球側通称コムレイドとの接触を果たした。偶然か必然か。この日はコロンブスがアメリカ大陸を発見したとされている日にちと同じであった。

 初期の頃こそ、互いに始めて異星文明と遭遇したのもあり、慎重な外交を行っていた。しかし、初接触から5年後の2805年夏。何者かのテロにより両国の大使館がほぼ同時刻に爆破された。重傷者は出れど死者は出ずにいたのが不幸中の幸いであったが、この事件は緩みつつあった両国の不安を一気に引き締め、再び初接触時と同様か、それ以上の緊張が走った。

 そして丁度1年後の2806年夏に行われた合同演習で第二の事件は起きた。地球側の1名の兵士がミスで主砲に実弾を装填、発砲してしまったのだ。幸い主砲は外れたが、これを奇襲と考えたコムレイド軍は実弾を装填し反撃に出た。地球側からの必死の呼びかけにより、この場はなんとか収まったが、地球艦艇の巡洋艦2隻中破、駆逐艦5隻小破、死者14名、負傷者205名、という結果は地球側の誤射が原因であり、地球側に非があるとしても、国民感情的には許せるものではなかった。また、コムレイド本国でも地球側の誤射は実は脅しであり、何か不都合があれば我々に危害を加えるつもりだ。という事実無根のデマも拡散されていった。

 そして国際関係は緩やかに悪化。1カ月後、またもや大使館が爆破テロに遭ったことにより、両国はほぼ同時刻に宣戦布告、戦争が始まった。

 初の戦闘は月で起きた。開戦と同時に地球月駐屯軍とまだ月に駐留していたコムレイド特別演習用艦隊が戦闘を開始した。月には艦艇が駆逐艦3隻しかおらず、その3隻は演習艦隊のミサイルの飽和攻撃により即座に撃破された。しかし、長年の宇宙事業によりほとんど攻撃衛星と化していた月はただ黙って見ているわけではなかった。表面に張り巡らされた対艦ミサイル発射管と地上対艦ビーム砲は容赦なく演習艦隊に襲いかかった。1斉射で演習艦隊は半壊したが、ここで撤退しても本国までは帰れないと予想した艦隊は突撃を敢行。そして華々しく散っていった。地球側ではそのまま敵演習艦隊返り討ちにした事実を報道され、コムレイド側では地球側が補給中の艦隊に奇襲を仕掛けた事にされ、演習艦隊は堂々と戦い華々しく散っていったと報道された。

 地球側はまずは太陽系内に駐屯している敵艦隊を殲滅、殲滅後は駐屯し防衛をするため、各惑星に戦艦級5隻、巡洋艦級10隻、駆逐艦級30隻、空母級5隻の計50隻の大艦隊を派遣した。

 そして太陽系全域に展開する艦隊を指揮していたのが名将として名高いルーカス・フィッシャー中将である。彼は30年前の世界統一戦争時にウラジオストク沖海戦にて華々しい戦果を挙げ最終的に開戦時の大佐から中将へと異例の文字通りの二階級特進を遂げた。統一戦争後に生まれた宇宙海軍は海軍より多くの人材が移っており、彼もその一人である。

 彼は敵は冥王星宙域に来ると踏んでおり、準備を完了していた。一方で敵艦隊は中将の予想通り冥王星宙域に侵入。しかし、作戦が読まれている事を知らなかった敵旗艦は機雷に接触、起爆し見事に真っ二つに折れ爆沈。敵艦隊は旗艦が突然爆沈した事により混乱状態に陥っており、中将はその隙を見逃さなかった。数だけで言えば敵艦隊は計150隻強と三倍以上の差をつけられていたが、中将は敵艦隊の中央を駆逐艦15隻、巡洋艦10隻で食い破るようにして突破。2つに分断された敵艦隊は離脱していく巡洋艦や駆逐艦に砲撃しつつ、迂回しながら再び合流する策を打った。しかし、そこまでもが中将の予想通りであった。

 中央を突破された敵艦隊はその際に約20隻の艦艇が沈み、3隻が大破、15隻が中破、2隻が小破していた。そこで一度二手にわかれてから合流と言う手は本来相手の艦隊よりも数が少なくなるため悪手だったが、なにせ機雷で旗艦が沈んだショックと、指揮官が不在の混乱でその様な愚策を取らざるを得なかったのだ。そして中将はまず右翼の艦隊を艦載機とミサイルの飽和攻撃により撃破を狙った。その際に59隻中34隻が轟沈。また、なるべく敵艦隊戦力を素早く削ぐ為、戦艦級、空母級を重点的に攻撃していた。

 その後は突撃していた巡洋艦と駆逐艦が前衛、それに加え後方で待機していた空母2隻が残存右翼艦隊の殲滅を開始した。一方で残りの戦艦級5隻、駆逐艦13隻、空母3隻は左翼の殆どが駆逐艦、巡洋艦級だった事を考慮し、ロングレンジによる砲撃戦を展開。接近しなければ砲を撃てないが、遠距離でも撃てるミサイルの殆どは航空機の対処で精一杯と、左翼艦隊は終始翻弄されていた。

 最終的に地球側の損失は駆逐艦12隻、巡洋艦3隻、艦載機21機に対し、コムレイド側は駆逐艦67隻、巡洋艦31隻、戦艦30隻、空母5隻と、計133隻が轟沈し、撤退という歴史に残る惨敗を喫した。

 この勝利は地球側ではそのまま連戦連勝として報道され、コムレイド側では敗北というのは隠され、あくまでも相討ちとして報道された。しかし、整合性を取るためにこの際に冥王星に配備されていた敵艦隊は180隻を超えていたという事にされ、その情報を信じた国民は敵軍との戦力差を感じ、厭戦気分が少しづつ広まっていったのであった。

戦いの火蓋は、まだ切られたばかり。

投稿する作品としては今作が初であり、まだまだ未熟なところが多いと自分でも思う。その為、あまりクオリティには期待しない方が良い。と、これを後書きで書いても大抵の人はこの駄文を読み終わった後にここを読んでいる事になるから、あまり意味はないかもしれないが。

暖かい目でなくとも、出来れば生暖かい目で読んでもらえると幸いである。

 また、誤字脱字等があったら教えて欲しい。

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