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テトの冒険  作者: ともピアノ
32/49

剣士と魔導師

テトは、ヒナが、悲しんでいるのを、静かに待っていた。


ヒナーーーー、涙は、・・・・まだ止まらないか。


悲しんでも、・・・・仕方ないよーーーー。


あれは、本当に、仕方なかった事だ。


僕たちだけじゃなくても、誰でも、そうしたよ。


あんな・・・・ピラニアを目の前で見たら、これは、ヤバ


イと考えて、始末しただろう。


これで良かったんだーーーー。


悲しむのはもう止めようよー。


もう、いいんだ、済んだ事だよ。


「グスグス、グスグス、グスグス、グスグス」


ヒナは、泣いていた。


涙は、消えてはいなかった。


ヒナーーーー、どうしよう、・・・・このままでいいのか


・・・・もう少し、待とう。


「ウー、ウー、ウー、ウー、ウー」


ヒナは泣いている。


テトーーーー、どうしたらいいのーーーー。


こんなに涙が出て来る何て、・・・・私、どうなってるの


テトーーーー、・・・・・・・・もう少し待ってねー。


どうにかして、どうにかするから、・・・・クソーーーー


涙が、まだ残っている。


テトーーーー、何もしゃべれないけど、・・・・待ってて


ねーーーー。


クソー、クソー、クソー、涙を、消したいーーーー。


・・・・テトが、・・・・川に連れて来てくれたのに。


クソー、クソー、クソー、クソー、クソーーーーーーーー


ーーーー、涙よー、消えてちょうだい。


テトーーーー、待っててねー、待っててねー。


テトは、ヒナが、声を出してくれるのを、静かに待ってい


た。


そして、川の方に歩いて行き、小石を投げ、何かを考えて


いる。


答えが見つかったのか、ヒナの所に戻って来る。


ヒナーーーー、テトは、ヒナの手を取る。


そして、場所を移す様に、川の奥へと連れて行く。


ヒナは、テトに引っ張られるまま、川下を奥へと進む。


川の水が、少しずつ視界から消えて行く。


背丈より高い林を進んでいる。


「テトーーーー、どこに行くのーーーー」


ヒナは少し、心配そうに言う。


「いいから、いいから、こっち、こっち」


テトは、ヒナの手を取り、先を進む。


いきなり、林の目が、キツくなり、右、左と進まないと


行けなくなる。


「テトーーーー、大丈夫、ここでいいのーーーー」


ヒナは不安がっている。


「ヒナーーーー、大丈夫さー、行こうーーーー」


テトは、真剣に何かを確認する様に進む。


段々、左右へは、行けなくなり、屈んでないと行けなくなった。


林の目のトンネルを進んでいる。


「ヒナーーーー、ちょっと、眼をつむってーーーー、合図


するまで、眼を開けたらダメだよーーーー、イイーーーー」


テトはヒナを促す。


「えっー、・・・・分かったー、眼をつむるのねーーーー」


ヒナは、答える。


テトはヒナの手を取りながら、林のトンネルを屈んで進ん


でいく。


林のトンネルは、右、左、と入り組んでいる。


「ヒナーーーー、まだ眼を開けたらダメだよー」


テトは、ヒナの前を塞ぐかの様に前に立ち止まる。


「ふうーーーー、ヒナーーーーーーー、イイよーーーーー


ーーーーー」


テトは、息を深く吸いながら、タイミングを取って言っ


た。


「エッー、アッー、ウアーーーーーーーーーーーー、何、


コレーーーーーーーーー」


ヒナは声を上げた。


「ジャジャジャジャーーーーン、テトーーーー、自慢の秘


密基地でーーーーーーーーーーす」


テトは、両手を広げて自身満々にヒナに秘密基地を見せ


る。


そこには、八メートル四方の開けた場所が現れ、そこに、


二人の背丈よりは少し小さな、でも、中は何部屋もありそ


うな広さの、かやぶきの家があった。


「テトーーーー、分からんけど、・・・・スゴイねーーー


ーーー」


ヒナは言葉を失っている。


「ちょっとまあーーーー、少し早かったけど、仕方ない、


どうかな、・・・・ケッコウしっかりしてると思うけど」


テトは、自慢げに、かやぶきの家を揺する。


かやぶきの家が少し崩れる。


「ハッハ、ハッハハッハ、」


ヒナが少し笑う。


「ウオーーーーーーー、ヒナが笑ったーーーーーーーー」


テトは、ヒナが笑ったのを見て喜んだ。


ヒナが笑ったーーーー、ヒナが笑ったーーーー。


ヨーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーシ。


「ヒナーーーー、こっち来て、こっち」


テトが、ヒナの手を取って、かやぶきの家の中へと連れて


行く。


「テトーーーー、テトーーーー、分かったから、分かった


からーーーー」


ヒナはテトについて行く。


かやぶきの家は二人の背丈よりも低く、屈んでいないと入


れなかった。


入り口の玄関の様な、約二メートル四方の狭い部屋を奥に


抜けて、少しすると、両側に、約三メートル四方の部屋が


あり、テトは更に奥へと進んで行く。


約十メートル位進むと、かやぶきの家で一番広い六メート


ル四方の部屋に出た。


「ヒナーーーーーーーーー、着いたよ」


テトは、ヒナに声を掛ける。


「アッーーーーーーーーー、やっと、着いたのーーーーー


ーーーー、フウーーーー、少し休もうよーーーー」


ヒナは、疲れていたが、中々、思ったより、広さがあるの


に驚いた。


そこだけは、立つ事が出来る様になっていた。


「ヒナーーーー、疲れたねー、他の部屋は後にして、ここ


で休もう」


テトも疲れていた為、他の部屋も見せたかったが、後にし


た。


二人は、かやぶきで作ったベッドに寝そべった。


そこからは、空が見える様になっていた。


「テトーーーー、空が見えるーーーーーーーー」


ヒナは、空がこんな場所から見えるのに感動している。


「そうさーーーーーー、ここからの空は、特別なんだーー


ーーーー、ヒナに見せたくてーーーーーー、隠れた空があ


るんだって」


テトは立ち上がって、空を指差している。


「隠れた空かーーーーーー、イイなあ、イイなあーーーー


ーー」


ヒナは、隠れた空を空想した。






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