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テトの冒険  作者: ともピアノ
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剣士と魔導師

「イタイ、イタイ、イタイ、イタイ」


ヒナは何度も何度も雑木林を、手で避けながらくぐる。


「ヒナーーーー、ヒナーーーー、ヒナーーーー」


テトが、ヒナにまつわる木を避けては、避けてはした。


そして、叫んだ。


雑木林のトンネルを抜けると、そこは、川が広がっていた。


澄み渡る水の流れる余韻がいつまでも続けーと、言わせて


しまう、魅了される、自然のイタズラは、優しくない。


「ヒナーーーー、川だーーーーーーーーーーーーー」


流れる水にダイブしたいのを、こらえてテトはヒナの手を


引いて背を軽く押して川に近づける。


「ウワッ、川だーーーーーーーーー」


ヒナは、足元を気にしながら、川を見ている。


陽の光は弱まり始めてはいたが、二人には充分過ぎる程、


キラキラと、水面を照らしていた。


水は浅瀬で、岩がゴツゴツとして連なっていた。


「ヒナーーーー、行くぞーーーーーーーー」


テトはヒナが圧倒しているのをよそに、ヒナの手を引いて


奥へと進んだ。


驚くには、まだまだ、だぞっと言いたげだが、我慢した。


「ウワッーーーーン、テトーーーー、テトーーーー、ンモ


ウーーーー」


ヒナはもう少し、見ていたい気持ちが、砕かれた感じだっ


た。


ヒナ、喜んでるぞーーーー。


イイぞ、イイぞ、イイぞ、イイぞーーーー。


ヨーーーーーーーーーーーーーーーーーーシ。


これから、・・・・イイぞ、イイぞ、イイぞーーーー。


岩場は避けて、土のある場所を静かに進んだ。


しばらくして、また、雑木林が、現れたが、今の二人には


川の事しか頭になかった。


雑木林を、更に抜けると、いよいよ川だった。


開けた景色は空と水を二分して、奥へ奥へと続いている。


川の水は陸よりも広く大きい面積を作っていた。


「ヒナーーーー、水だーーーー、水だーーーー、しっかり


水だーーーー」


テトは、水が膝まで浸かる所まで、川に入って、喜んでい


る。


「テトーーーーーーーーーー、冷たいーーーー」


ヒナは、水辺で、水に触れている。


テトの足元を魚が何度もすり抜ける。


「ウワッーーーーーー、ヨッ」


テトは、転びそうなのを、後一歩でこらえた。


「テトーーーーーー、ウワッーーーー」


ヒナの目の前の水面を魚が何匹も泳いで通り過ぎて行く。


「ハッハッハッハ、ハッハッハッハ、ハッハッハッハ」


テトは、ヒナを見て笑っている。


「ハッハッハッハ、ハッハッハッハ、ハッハッハッハ」


ヒナも、テトが笑っているのを、見て笑っている。


イイぞーーーーーーーーー、イイぞーーーーーーーーー。


ヒナ、笑っているー。


川に着くまで、色々あって、大変だったけど、笑ってくれ


て良かった。


安心したよ。


ヨオーシーーーー、もっと、もっと、もっと、ヒナを喜ば


すぞー。


フッフ、フッフ、フッフ、フッフ、フッフ。


「テトーーーー、テトーーーー、テトーーーー」


ヒナが、靴と靴下を脱いで中まで浸かったテトを呼んでいる。


「アッーーーー、ヒナー、ゴメン、ゴメン、今そこに、行


くから、待っててーーーーーー」


テトは、ヒナの所まで戻った。


「ヒナー、リュックを、向こうに置いてきて、水の中に入


ろうーーーー」


テトは、ヒナと一緒に、川を楽しみたくて仕方がなかっ


た。


「えっ、んー、ちょっと待って、置いて来る」


ヒナは、リュックを置きに向かう。


「テトーーーー、アッ、冷たいーーーー」


ヒナは、靴と靴下を脱いで、脚をくるぶしまで、浸かる。


「ヒナ、こっちまで、来いよーーーー、気持ちイイよーー


ーー、早く、ハッハッハッハ、ハッハッハッハ、ハッハッ


ハッハ」


テトは、ヒナの様子を、見て笑っている。


ヒナには水が思ったより冷たかった。


しばらくは、その場を動けなかった。


そして、髪も気になり揃えて束ねてゴムで頭の上にくるん


だ。


ドレスも、気をつけていた。


「テトーーーー、これ、これ、濡れちゃうよーーーー」


ヒナは髪とドレスを指差して、テトに合図している。


「ハッハッハッハ、ハッハッハッハ、ハッハッハッハ、え


っ、えっ、」


テトは、ヒナのさとす事を理解出来ていなかった。


ヒナは水際で、川の水を触ったり、覗いてみたりしてい


る。


「ヒナーーーーーーーーーー、ホラっ、ホラっ、ホラっ」


テトは、ヒナを呼びながら、水をすくって、身体に掛け


た。


「ウアッ、テト、ナニ、ウアッ、テト、ナニ」


ヒナはいきなりの水掛けに、戸惑っている。


「ハッハッハッハ、ハッハッハッハ、ハッハッハッハ、


ヒナーーーー、ホラっ、ヒナーーーー、ホラっ」


テトは、笑いながら、ヒナに水を掛けている。


「テトーーーー、冷たいよーーーー」


ヒナは、避けながら、笑っていた。


「ヒナーーーー、どうしたーーーー、水掛けっこしよう


よ、ヒナーーーー、楽しいよーーーー」


テトは、ヒナの所にやって来て、水掛けをする。


「テトーーーー、ちょっと、待って、ちょっと、待って」


ヒナはテトの手を掴む。


「ヒナー、何、何、どうした、どうしたー」


テトは、ちょっと、自信無くなっている。


アレッ、ヒナは喜ぶと思ったのに。


んー、んー、楽しんでない。


楽しくない、楽しくない、楽しくない、楽しくない。


楽しんでない、楽しんでない、楽しんでない、楽しんでな


い。


んー、んー、嫌がっている。


水掛け、ヒナと一緒にするの楽しみにしてたのに。


濡れるのが、嫌なのか、濡れるのが、楽しくないのか。


「テトーーーー、髪が、ドレスが、濡れちゃうよーーー


ー」


髪、ドレス、・・・・そうなのか、そうなのかー。


濡れるのが、・・・・そんなの気にするのかー。


ヒナーーーーは、・・・・女の子だもんな。


気にする、気にする、気にする、気にする。


気にする、気にする、気にする、気にする。


ヒナーーーーは、・・・・女の子だもんな。


嫌がる、嫌がる、嫌がる、嫌がる、嫌がる。


嫌がる、嫌がる、嫌がる、嫌がる、嫌がる。


ヒナーーーー、もっと、もっと、もっと、楽しい事しよう


なーーーー。


ヒナーーーー、きっと、きっと、きっと、喜ぶ事しような


ーーーー。


ヒナーーーー、僕は、ガンバル、ガンバル、ガンバルか


ら。









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