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第一話 「結婚しよう」

※注この小説はほぼ会話文で構成されております。


謝罪・一度消してしまいました。申し訳ありません。こちらが本編となりますのでよろしくお願いします。

登場人物


エイジ / 高校二年生


カナ / 高校一年生











「……はじめまして」


「……はじめまして」


「突然で申し訳ない。初対面の人。しかし聞いてくれ」


「なんでしょうか」


「結婚しよう」


「はあ?」


「いや、なんというか一目惚れだ。結婚しよう」


「嫌です」


「……そうか」


「あの。初対面で失礼なのですが、変わった所にお住まいなんですね」


「初対面で失礼だが、君にはこれが住んでいるように見えるのか?」


「まさか。あたしには校庭の隅にある桜の木の下に宙づりにされている馬鹿にしか見えません」


「……君、可愛い顔してなかなか口悪いね。一年生?」


「なんですか。ナンパですか。止めてください。あたし、そんな軽い女じゃないですよ」


「いや。一応歳の確認をね。俺、これでも二年生なんだ」


「なかなかマヌケな姿で笑えますよ。先輩」


「だったら笑えよ。後輩。……ところで、ひとつ頼みをきいてくれないか?」


「なんですか」


「見りゃ分かるだろ。結婚してくれ」


「嫌です。というか見ても聞いても分かりません」


「すまん。本当のことを言えば助けてくれ。もう結構な時間宙づりにされてるんだ」


「へえ。それはまたどうして」


「あれ。言葉が通じてないな。俺助けてほしいんだけど」


「まあまあ。どうせなら、もう少しお話しましょうよ。哀れで間抜けな先輩」


「ドSだ。この後輩完全にドSだ。てか、さり気なく哀れってつけんな」




 20分前……



『ふーむ。入学したてで緊張している後輩に愉快なプレゼントをしてやるか』


『えーと、ここをこうして。桜の木の下に立つと宙づりになるよう……』


『……よーし。これで完成だ。愚かで哀れで間抜けな後輩の姿が目に浮かぶぜ。フハハハ』



 完成 → 木の上からジャンプ → 着地 → 設置場所 → トラップ発動



『うわーーーーーーーーーーーー』





「……というわけだ」


「完全に自業自得じゃないですか。自分で仕掛けた罠に引っ掛かるなんて、本当に愚かで哀れで間抜けな先輩ですね」


「あっ! ばか。写メを撮るな! いやあああああ! 止めてええええ! お嫁にいけないいいいいいい!」


「写真のタイトルは『ミイラ取りがミイラ』で決定ですね」


「………………き、気は済んだか」


「そこそこですかね。では。あたしは帰りますので。……あ、そうだ。先輩」


「ん?」


「自己紹介まだでしたね。あたしは一年一組のカナです。カナと呼んでくれて構いませんよ」


「俺は二年四組のエイジだ。呼び方は好きにしてくれ」


「はい。では。先輩。また明日」


「ああ。またな。後輩……じゃなかった。カナ。結婚しよう」


「嫌です」






 初対面でもふたりは仲良し♪






「エイジ……といいましたか。あの先輩。初対面のくせにいきなり求婚とはいい度胸です。しかし、どこかで会ったような……」


「………………なかなか愉快な後輩だったな。こりゃ今年も楽しみになってきた――ってそうじゃねええええええええ! あいつごく普通に俺のこと見捨てていきやがった! ドSだ! あいつは完全なるドSだあああああああ!」






 第一話 「結婚しよう」 終わり



ほぼ会話文の小説なので頭の中でキャラクターを動かしつつ話を進めていただけると嬉しいです。

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