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短編集

白紙

 私はどこに行けばよいのでしょうか。

 私には何があるのでしょうか。

 何もない、何もメリットも存在しないで、何をすればよいのでしょうか。


 私には、解りません。


 たらい回しにされ、振り回されて、時は残酷にも過ぎてゆく。

 それが正しいのか、間違っているのかなんて、誰も教えてはくれないんだもの。

 探させることにしたのだけれども、落ちた木の棒を誰も拾ってはくれない。

 そして、そこにある私は誰からも気づかれはしない。

 そうして宇宙へ還るのかと、思い、私は無造作に一日を終えるのであった。


「私は何か役に立つことができれば、それでいいんです。」


 何度も何度も足繁く通った坂道の先にある失恋。

 初恋が消えることは、私の中にある景色が消えたも同然だ。

 何もかも、それが何なのか、私にはわからない。

 戻れないよ、戻りたくないよ、そんな言葉の応酬が頭の中にこびりついている。

 流れる雲が、私の流れる涙にリンクする。

 せめぎ合う時の流れに幾重にも、歳は老けている。


 誰にも理解してもらないんだ、孤独にすら見放された虚無。


 頭の中が真っ白だ。

 頭の中は靄で、ただひとつ見える目標へと、ひたすら進んでいく。

 勝手に足が動くのだ。

 怖さなどない。ただ私の思考回路は、「白」という世界しか描かれていない。

 ただ、ただ、真っ白だ。


 どことなく声が聞こえる・・・。

 そして私はどこからか、吸い込まれてゆく。

 そして私は目を覚ますのだ。



 現実へと戻ってきた

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