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狼女と芝犬

作者: 秋葉竹

なら、いいかな。


駅の構内の売店で

売ってる日傘を

しっかりと選んで買ったから

大丈夫だと思った。



惚れやすい君を

抱きしめつづけていたいって希望は

雨が降る日には

日傘で代用するみたいな馬鹿な感じだ。



いつまで待っても

終わりが始まらないから

どよもす海よりはい上がって来た

水龍の髭がとても痛いよ?



流れおちる滝の白さが

跳ね上がる水しぶきの痛さが

悲しみを噛んで飲み込んでる僕を

傷つけてるね、そっと。



ららら、ららら、らん。

歌う辺境の雨音。



君はこの駅から

どの世界へ行きたがっている?

はるか彼方の蟹の星座には

重さがないって知ったのは

あのアニメでだ。


そこで僕はこの葉っぱをばら撒き

君を隠してしまって

夏まで待って

吸血してしまおうと計画したんだ。


僕の大好きな君のことを

君は大嫌いって言うけど、

君の大好きって言う僕のことを

僕は大嫌いなんだ。


時計の針は

決して逆には回らないって

時に閉じ込められたという

アリスに教えてもらった深い夜、


こんばんは、って

真っ正面から目を見て挨拶したと思う。



僕の箱の中には

お腹いっぱいの狼女と痩せた芝犬が

仲良く暮らしているんだ。

傷つけあいながらだけどね、そっと。




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