異世界ポリス
評価して下さるとありがたいです。
ちなみに作者はガラスのハートだす。
「伊藤、お前明日から会計課に配属な」
「え、どうゆう事ですか部長?」
廊下を歩いていると、部長がいきなりそう言ってきた。田山巡査部長は俺をいつも叱ってくるが、基本いい人だ…多分。
「お前、この前の事件で上の命令無視して誘拐犯の潜伏地に突っ込んで行ったろ?それでお前はもういらないってさ」
「そんな!だって、あれはあの誘拐犯が攫った女の子をいたぶって遊ぶ屑だったから、急いで捕まえなければあの子が!」
それは先日起こった事件で、誘拐犯の男が身代金を受け渡すように電話してきた際、男は誘拐した女の子の爪を剥ぎながら笑っていたという異常な精神をしていたため、場所が分かってから俺が無理に特攻して行ったのだ。
これはまぁ、反省している…多分。
「お前の言い分も分かるよ?でもそれだけじゃないだろ?思い当たる事」
「いや、ちょっと何言ってるか分かんない…」
汗をダラダラ流しながら目を逸らし、見事な口笛を吹く。
「誤魔化すな!○ンドウィッチマンかテメェ!!口笛も無駄にうめぇし…あれだよ!ボソボソ……(俺がもう手ぇ出すなって言った長官の…)」
「あぁ!長官の汚職?」
「そうそう…って大声で言うなバカ!というかなんでお前一番下っ端のクセにそんな大事件に巻き込まれてんだよ!?」
「いやぁ、たまたまっすよ///」
「褒めてねぇ!?そして男が照れてるところとか見たくねぇわアホ!!」
部長め、何だかんだ言いながらちゃんと突っ込んでくれるな…楽しいくせにww
「ま、部長ちょっと落ち着いて「お前が先にふざけたんだろ!」アレは長官が悪い事をしてるからでしょう?!なんで俺が会計課に!」
そう言うと部長は気まずそうな顔になり
「上から圧力かかってきたんだよ。確かにお前のその正義感の強さは認める、が!アレはさすがに度がすぎる!お前ももうちょっと処世術というやつをだな…」
「分かりません!警察ってのは悪い人を捕まえてどんな時でも市民を救うのが仕事でしょう?こんなの間違ってます!」
そう、俺はそんな警察官になりたい。憧れたあの人のように…
「これは決定事項だ。伊藤巡査、明日より会計課で職務を全うせよ。…幸いお前頭良いんだから、もうこの件に関わらないで大人しくしとけ」
ーーーーーーー
「はぁ、意味分かんねぇ…なんで悪い事をした人間を捕まえちゃいけねぇんだよ……」
ため息を吐きながら帰路についた。
明日からは念願叶ってようやくなれた刑事部捜査一課の刑事ではなく、会計課の警察官なのだ。
「…もう冬か」
ため息は白くなり、鼻先や耳に刺されたような痛みがある。
「路面が凍結し始めて、交通事故とか多くなるだろうな…」
ーーしまった!フラグ立てた!?
俺は昔から勘が良く、こういうフラグを立てた時は大体………
「きゃあぁぁぁ!」
我に返って前の交差点を見ると、1人の子供にトラックが突っ込んで来ている。子供はびっくりしたのか動けずにいた。
その子供から少し離れて、叫んでいる女性がいた。あの子の母親なのだろう。
ーー困っている市民を守る。それがーーー
「警察ってもんだろ!!!」
ふと昔を思い出し、俺は駆け出した。
なんとか間に合い子供を後ろの方に突き飛ばした。
ーー痛いと思うがこうしないと間に合わなかった、ごめん。……それにしても、まだ人を助けたかったなぁ。
そんで、あの人みたいにーー
トラックがやけにゆっくり近づいて来ているように見えた。前照灯の明るさが眩しくて目を瞑る。
そしてーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
ふと意識が覚醒した。しかし、微睡んだ様に目が開かず、フワフワとした感じだ。
「……」
声が聞こえた気がした。ゆったりとしていて安心するような、そんな声が。
だんだんとその声ははっきりして台詞を聴き取れた時、俺は黙って頷いた。なぜか?だってそれは、俺が最も望んだ言葉。最も悔いていた事だったから。
「困っている人々を助けてはもらえないかい?」
頷いた時、俺はなぜか分からないが全てを理解した。あぁ、俺はこれから生まれ変わるのだ。と…
そして俺は転生した
終わらせ方微妙ですね本当申し訳ない。
なら、投稿すんなや!とかは無しでお願いします。自覚してるので…