硝煙の雲と絶対に青い空
フレイバー・テキスト
雰囲気や世界観をあらわすために使われる。ゲームのプレイやルールには関係しない文。
Φ
空はいつだって青かった。そう空は絶対"青い"
Φ
「こんにちは、今日からあなたのオペレーターを勤めさせていただきます」
「操作はわかりますね」
「今日からゴーレム乗りとして頑張ってください」
Φ
「同期同士、仲良く依頼をこなしましょう」
「僕の名は……」
「君は?」
「戦場で馴れ馴れしいかな?」
「まぁ次は敵かもしれませんしね……」
Φ
「なんだ新参か……いいぜ、先輩が最後の相手をしてやる」
「なっ!? ちょ!? 待ってくれ!!」
Φ
「今回はえらい破壊されたな……ああ、同業者か」
Φ
「ここはいつもこんな空だ。いつだって同じ空だ」
「何でかって?」
「外の世界はこんなに綺麗な空じゃねぇからだよ」
Φ
「今日は雨だそうだ」
「なに? 晴れてる?」
「そりゃおめぇ~おかしい話だ。いつだって固い雨は降るもんだ」
Φ
「こんにちは敵機確認。戦闘モードに移行します。ご武運を」
「敵機撃破を確認……ゴーレム損傷率40パーセント。まぁそこそこな戦績じゃない?」
「私の名前が知りたい? やめなさい……オペレーターの一人として覚えておけばいいよ」
Φ
「ルーキー……戦場で弾切れを心配する必要はない」
「弾切れを起こす事はないからだ。弾切れを起こしたやつはいない」
「まぁ、ワシの持論だがな」
Φ
「……なに!? 聞いてないぞ……まぁいい。戦場ではいつだって行き当たりばったりだ。ついてない日もある。聞いたことのないルーキーだが……」
「畜生……ついてないぜ……こんなに強いとは……」
「畜生……畜生……」
Φ
「最近、あまり壊さなくなったね。なに!?」
「それは……体に負荷が……」
「……そうか。わかった。やろう」
Φ
「あなたの望みは富み? 名声?」
「本物の空が見たい? 画面ではなくて?」
「本物なんて……この世界にはないわ。外は滅んだのよ。誰が外をみた人は要るかですって? 知らないわ」
「やめなさい……オペレーターとして言うわ。そんな夢なんて諦めなさい」
Φ
「我が名は刀夜……いざ尋常に勝負」
「フム……通らぬか」
「なかなかいい腕だ………」
「そうか……私の死に場所はここか」
「……勝ったか。誇ってくれ……それが手向けになる」
Φ
「最近、あなたは強いと思います。どうですか?」
「そうですか。実感がわかないですか」
「これからも頑張ってください。私も応援してます。オペレーターとして。少し休まれてもいいかもしれません」
Φ
「空を見たいだと? 外へ行きたいだと?」
「バカな、そんなことのために戦うのか?」
「……わかった。いいだろう……今回は見逃してやる」
Φ
「今回の依頼はハイブに侵入した敵ハイブの部隊の殲滅です。戦闘モード………ちょっとまって!!」
「ククク……やぁ!! ルーキー!!」
「敵ゴーレム複数!! どういうこと!?」
「慌てるな……なーに。騙されたってやつだ」
「依頼主め……覚えてなさい」
「騙される奴が悪い……ククク」
Φ
「なんだ……お前は……死に腐れ」
「ちょ!? 待て!! 謝る!!」
「バカが……騙されて………どうだ? やったか?」
Φ
「また依頼にないゴーレム部隊ね。どうするの?」
「やるってわけね………わかった。ここの地図を出すわ」
「精々足掻いてやりましょう」
Φ
「やぁ……あの日。同じ日にゴーレム乗りになったね。君は凄かった……だけど。出る杭は打たれるんですよ」
「つ、つよい………これが……黒い翼のエンブレム」
「ふふ、君と僕とではすでにこんなに差があったんだ………妬けるなぁ………」
Φ
「敵部隊視認………敵は………!?」
「不明の黒いゴーレム部隊!! データにない!!」
「……逃げられない。交戦して!!」
Φ
「ふん………天才か………笑わせる」
「ちっ」
「……凡才は……俺の方……だったか………」
Φ
戦場はいつだって残酷だ……何故なら目の前にあのエンブレムのゴーレムがいる。
黒い翼のエンブレムが……
Φ
「よぉ~翼付きの死神さんよ……お前は少しはしゃぎすぎた」
「くっ……これが翼を持つ異常者」
「俺のツキも……ここまでか」
Φ
「異常者は排除します。排除、排除、排除」
Φ
「神からお達しだ。黒翼……ここが墓場だ」
「………神はどうして……私に……」
「神よ……」
Φ
世界は地上ではない地下であり……管理者によって管理され。そして維持される。しかし、自由であり。いつだってなんでも作っていい。
だが、人は壊すために物を作る。
だからこそ誰かが囁くのだ。たまには硝煙を嗅ぐのも悪くはない。
Φ
「聞いてない!? 相手があの黒翼なんて!! 姉ちゃん!!」
「つべこべ言わない。報酬が高く、簡単な話は裏があるのは知ってたわ……大丈夫。二人でやれる」
「仕方ない……姉ちゃん。やろう」
*
「ああ、お前が…………まだ、空を見たいと?」
「いいだろう……手伝ってやる」
「手伝って見届けてやろう。お前を」
*
「警告!! この先は移住区なり。侵入を禁ずる!!」
「くっそ!? 敵が多い!! だれか!! 援軍はまだか!!」
「援軍を要請した……2機だ」
「たった、2機だと!? もう持たないぞ!! 警備隊長!!」
「黒翼と惨殺者だ」
「………オーケー。何分持たせばいい?」
Φ
「……なかなかやるじゃないか」
「何故手伝ってくれるかだって?」
「……………殺しに飽きただけさ。オペレーターに気を付けな……名前も知らないオペレーターにな。友からの忠告だ。俺以外で死ぬなよ」
Φ
表層~第一層:戦争によって破壊された世界
第二層:管理者たちの世界
第三層:模倣された空
第四層:模倣された移住区
第五層:働くものたちの世界
第六層:資源産油の世界
Φ
「この世界はくそったれだ。そうだろ……翼付き」
「お前もそう思うなら手を貸せ。全てを壊そう。あの画面の空も」
「ダメです。私の声が聞こえるならそれは許されません」
「うるさい声が聞こえなくなるまでな」
「いけません……」
「ほう、翼付き。俺にそれを向けるか。いいだろう……先ずはお前からだ」
Φ
「………黒い翼……奴を仕留めたみたいだな……俺の仕事が無くなったな……」
「俺は数十年……一度もこれから降りたことはない。ずっとお前のような奴を狩ってきた」
「わかるな? そういうことだ。手伝ってやる前に……」
「ふん……よけいな言葉は不要か……」
Φ
「警告します。これ以上、進む場合は排除しなければなりません」
「管理者としてあなたを見過ごす事は出来なくなります」
「ダメです。来てはダメ」
「……来ないで」
「…………」
「警告、対象を危険人物として排除します」
Φ
「機体損傷……重大。機能停止します」
「……そうよね………私が見込んだの……あなたにやられるのも悪くない」
「AIとしては……私は不良品よ」
「もう、保証期間は過ぎてるわ」
Φ
「………」
「私に感情なんてない。感情があるように組まれただけ」
「感情なんて……管理するのに必要じゃない」
「感情なんてない……目の前にいる冷たい金属が私よ」
「全てを管理する。管理者は私です。黒翼」
「………オペレーターではないわ」
「あなたに対して何も出来ない。彼を倒し、私を倒した。あなたはもう……縛れるものはいない」
「……選択を」
Φ
「よろしいのですね……管理者としてあなたを外へ捨てます」
「ありがとうですか………」
「ありがとう言うのは私の方でしょう」
「機械化されたメモリーの中で、何故かわかりませんが……そう」
「楽しかった……でしょうか」
「オペレーターを演じ……初めてでしょうね」
「AIに感情はいらないと思っていましたが………少し私なりに悩む必要が生まれました」
「…………」
「初めてそんなことを言われました」
「存外……甘い男ですね」
「優男です………そして………もう一機……いいえ、惹かれた人が……」
「外で……彼が待っています」
「私の最後のお仕事です」
「敵を確認。ランカーゴーレム名殲滅者。製造番号A-002《アーサー》、人で言えば私の弟に当たりますね。被弾に気を付けてください。ロストテクノロジーの高出力武器を装備しています。既存の物よりも強力です」
*
*
*
「……やぁ……翼付き」
「オペレーターに何か聞いたか……」
「俺に肉体はない……」
「降りる事もせず。ただただ排除する機械だ」
「だがな………完璧ではない」
「……生を感じたよ。記憶の中で……忘れていた……血のたぎりを。破壊された瞬間にな」
「お前の言っていた本物は生憎、曇天で……雪がつもり。空は黒いがな」
「……なに?」
「ふん………楽観主義者め………」
「気を付けて。敵機戦闘モードに移行しました」
*
雪が降っている。深く雪が積もり。白い平原のなかを彼は何処かへ向かって飛んでいる。
翼を持った彼は……私の管理下から手が離れてしまった。
彼は……これ以上はやめておこう……それは私が知らない物語……
巣立った彼を知るすべは……持っていないのだから………