第55話 旅立ち
訓練を始めて1週間。
学校から帰って、ひたすら自らの理想の戦い方を求め、森で戦い、ネルヴィに挑み、返り討ちに合うという日々を繰り返した結果……
【ステータス】
名前:シャオ
種族:ヒューマン
性別:男
Lv17→Lv21
HP:370→430
MP:66→90 (+13)
STR(攻撃力):37→47 (+13)
DEF(防御力):16→22 (+21)
INT(賢さ):12→20
AGL(素早さ):39→50
DEX(器用さ):20→25 (+2)
MND(精神力):10
LUK(運):21 (+30)
【ステータスポイント】:20+20
【スキルポイント】:6
【スキル】
〈棒術Lv26→Lv30〉〈気配察知Lv15→23〉〈回避Lv13→Lv21〉〈足技Lv5→Lv11〉〈鑑定Lv4〉〈料理Lv21〉〈風魔法Lv7→Lv9〉
【スキル控え】
【称号】運命神の加護 戦姫の愛弟子
【装備】武器:夜木の棍
防具:頭
胴 魔力布の衣
手 魔力布の手袋
脚
足 骨の靴
アクセサリー 対の指輪(右)
訓練開始時よりはだいぶステータスが上昇したと思う、うん。
特に上昇幅が大きいのは気配察知と回避スキル。
まあ、原因はネルヴィなのだが……
容赦のないネルヴィの攻撃にさらされ続けた結果がこの異常な上昇値である。
そして、何より大きいのはキャラクターレベルが20を超えたということだ。
ステータスポイントのボーナス、スキルスロットの2個目の開放などいいこと尽くし。
STRとAGLを重視した特筆して低いステータスが存在しないよう割と万遍なく振っている。
極振りだと、少し攻撃受けるだけで死んじゃうとかありえるしね。
そんなマンガみたいなプレイは俺には無理である。
そんなわけで、1週間かけてやれるだけレベル上げに勤しんだ俺は遂に準備を整えクレアシオン草原を超えようとしていた。
各種ポーション、特殊アイテムのテントを含めた野営準備などなど準備は万端。
情報もレストランの店長から知ってる限りは聞いたし、街の方でもいくつか有力そうな情報を入手したし、迷う確率は少ないはずである。
「よしっ!!」
気合は十分、声を張り上げ俺は草原へと向かうべく門を潜りぬける。
目指すはウルム!
こうして俺の第2の街を目指す一人旅は始まったのだった――――――
出発して、数時間。
俺は早くも諦めかけていた。
「何もねぇ……」
そう、何もないのである。
だだっ広い草原を一人、東へとある情報を基に歩いて行くというのは存外非常に退屈なものであった。
入院しているときの、病院で一人寝ている気分と言ってもいい。
辺りは夕暮れ、薄暗くなりつつあるフィールドからは何か知らんモンスターの鳴き声。
……どこの人外魔境かと叫びたくなる。
まあ、ファンタジーの世界だから仕方ないのかもしれないが、無駄にリアルっぽい部分を取り入れているせいか非常に不気味だ。
考えてみても欲しい。
徐々に暗くなる空に見知らぬモンスターの鳴き声が聞こえる草原を、1人歩いて行
くのである。
さらに、いつ襲われるかも分からず常に気を張りながらの移動のため、神経も徐々にすり減っていく。
もはやホラー映画の中に迷い込んだ気分。
ちょっと涙目である。
俺ホラーとか苦手なのに。
……無理やりにでもケディアを拉致るべきだったかな。
そんな物騒なことを考えるぐらいには少々さみしく思う旅であった。
「おっ、目印発見」
そうして、1人寂しく草原を歩いている俺は目印を見つけたので思わず声を上げる。
目印。
それこそが今回の旅の重要項目。
というか、これを聞いてなかったら俺も迷っていただろう。
この情報を入手したのは半ば偶然と言ってもいい。
たまたま出会ったNPCの商人に、ウルムに行くなら草原で馬車の通った跡を探せと言われたのある。
馬車の跡があるということは、そこを通ったということ。
つまり、街と街の間を移動する行商人の跡ということである。
それを辿っていけば、どこかの街には着くだろうと少々適当だがもっともらしい情報を基に俺は今回のウルムへの旅を実行したのだ。
ただ、その商人が言うには交易が滞って数か月。
元の行商路がモンスターや天候によってかき消されている可能性があるという。
つまり、跡が途切れ途切れというわけだ。
現に俺が移動してきた中で、馬車の跡があったのは途中まで。
数百メートル続いたと思えば、途切れてまた馬車の跡を探すという作業の繰り返しで俺はここまで進んでいた。
既にクレアシオンの街は見えず、見えるのは広大な草原のみ。
本当はもっと進みたいところだが、モンスターが活発的になる夜にもうすぐ踏み入れようとしている。
無理をしてまたクレアシオンに死に戻るというのは、さすがに遠慮したいところだし、目印も見つけた以上、今日はここまでにするか。
俺はそう考えをまとめると、テントの設営のため付近のモンスターを気配察知で探り一気に倒していく。
流石に草原というフィールドの数が多いが、あの神山の猿どもに比べたら可愛いものだ。
猿たち(あいつら)上手く連携して、交互に連撃を繰り出してくるからな。
あと、微妙にタイミングをずらしてくるし。
辺りのモンスターを一通り駆逐したらテントを張って、ログアウト。
こうして俺のウルムへの旅初日は幕を閉じたのだった――――――――
感想や評価お待ちしています。




