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棒を片手に俺はVRMMOを満喫する。   作者: かぼちゃ頭
第2章 生産の日々
33/60

第30話 露店での一日

8月17日 内容が29話と被ってたので書き直しました。


始めて露店を開いてから3日………

週末となった今日、俺は朝からNWOの世界へと来ていた。


「さてとっ、今日も頑張りますかぁ~」


俺は大きく体を伸ばしながら、いつもと同じ場所で露店を広げる。

土日のため朝から多くのプレイヤーがログインしており、朝からクレアシオンの街は多くの人で賑わいを見せていた。


「へぇ~、露店ってこんな感じで開くんだな」


そんな賑やかな大通りで露店を開く作業をしている中、後ろから呑気な知り合いが1名、感心したようにこちらを見ている。


「………お前見るぐらいなら少しは手伝えよ」


「手伝うっても敷物敷くだけだろ?」


「ほら、そこ端持って」


俺は暇そうにしていたケディアを強引に敷物を持たせテキパキと露店を完成させる。


「んじゃま、お邪魔しま~す」


俺が露店に販売する料理を並べている間にケディアは一足先に露店の上で座る場所を確保し、料理を並べ終えるとケディアの隣へと腰を下ろす。


「案外露店って狭いんだな」


「そら、元々1人用だからな」


若干手狭になった露店の内側で、俺はケディアから貰ったホーンラビットの肉を焼き、ケディアは露店から道行く大通りの人々を観察していた。


じゅー、とごんがりと焼ける肉の音を立てて辺りにいい匂いが充満していく。


「良い匂いだぁ………」


辺りに漂う肉の香りにケディアからじゅるりと涎の音が聞こえてくる。

改めて、周りを見ればケディアだけではなく周辺の露店の主や通行人がチラチラとこちらを見ていた。


「もちろん、その肉食わせてくれるんだよな?」


いかにも当然!と言った顔でこちらを見てくるケディアに俺は振り返って焼きあがった肉を口に突っ込む。


「ん、んんーー!?」


アツアツの焼きたて肉がケディアの口に入れ終えると、俺はまた別の肉を焼き始めた。


何やら後ろで悲鳴が聞こえた気がするがきっと嬉しさと美味しさのあまりに叫んでしまったんだろう。


うん、喜んでもらえてよかったよかった。


「ハァハァ………、お前は鬼か!?」


肉を食い終わったのか息を切らしながら叫ぶケディア。


「タダで肉を食えたんだ、ありがたく思え」


「あの渡し方でありがたく思えるとか、どんな聖人君子だよ…………」


ゲッソリとした顔で呟くケディアを背後にしながら俺は肉の香りに釣られてきた客に代金を貰うと料理を渡す。


「にしても、お前がPTにいれば飯には困らないんだけどなぁ~」


「そういや今日、お前PTで狩りに行かないのか?」


「今日はお昼からだな」


「それで暇だったからここに来た………と」


「ばれたか」


苦笑しながら露店の内側で手持無沙汰にしているケディア。

暇なら、一人で狩りにでも行けばよかったんじゃないか?と尋ねると……


「オンラインゲームで一人で行動するとかよっぽどな酔狂なやつだと思うがな」


と返された。

確かにオンラインゲームでソロプレイする人というのは珍しい。

基本的にPTプレイを前提として設定された敵をたった一人で戦っていくのは精神的にもつらいものがあるし、なにより面白みがない。


「オンラインゲームっては一種のコミュニケーションの場だからな、武器を手に入れるにしろ、回復アイテムを手に入れるにしろ必ず誰かと関わることになる。誰かと会話しながらバカ騒ぎするから面白いんだろ?」


「確かに」


まあ、今のところ俺はその酔狂なプレイヤーの一人だがな。

そんなオンラインゲームに関する話やくだらない話をしているとまた一人お客が来たので俺は会話を一旦中断して対応にあたる。


「いらっしゃい」


店に現れたのは身長180㎝ほどの男性だ。


「たまごサンドとホーンラビットのこんがり肉を貰えるか?」


そういって目の前に表示されるトレードの画面で、金額を確認すると俺は料理を相手に渡す。


「まいどあり~」


決して安くない料理が売れ、俺はホクホク顔でお客を見送ると後ろでのんびりしているケディアに声を掛けた。


「っで、いつまでお前はいるつもりだ?」


「んー、昼まで」


「よし、暇なら素材狩ってこい」


「えー」


「タダで調理してやる」


そういった途端、ガバッと起き上がるとすぐさま装備を整え始めた。

食い意地の張った奴め。


「あ、そうだ。お前露店はいいけど気をつけろよ?」


「?」


「今はまだそんな知られてないかもしれないけど、その内餓えたやつらが来るはずだからな」


「携帯食料があるだろ」


俺は笑いながら言うと、ケディアは微妙に困ったような顔をしながら俺の疑問に答えた。


「あー、お前携帯食料食ったことないのか」


「ああ」


「なら、一度食べてみるといいぞ。二度と食いたくなくなるから」


そう言い残すとフィールドへと向かうケディア。

なんだったんだ一体?

普段バカなことしてるくせに、たまーに意味深なことを言ってくるからなアイツ。


そんな考えを抱きながら俺はまた料理作りを再開する。

とりあえず、今日の販売が終わったら携帯食料を食ってみるか…………


















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