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棒を片手に俺はVRMMOを満喫する。   作者: かぼちゃ頭
第1章 新しい世界
3/60

第1話 始まりは押し付けられて

『Next World Online』


VR初となるMMORPGという全国のゲーマーが待ちに待った新世代ゲームタイトルだ。


プレイヤーは冒険者と呼ばれる、職業についた異世界からの人々という設定でNext World Onlineの世界で自由に過ごすことが来出る。

もちろん冒険者と言っても必ずしも戦闘しなくてもいいわけで、武器を作ったり、釣りをしたりと可能なことは様々らしくβテストでも好評だったようだ。


VR自体は数年前から医療用として活用されていたが、なかなかゲームなど遊び方面に活用されず大手ゲーム会社などにMMOゲーム開発の要望などが度々送られていた。


その全国のゲーマーの夢ともいえる願いを叶えたのが『Next World Online』を開発した秋山慎二率いる『ネクスト』だ。


開発期間3年という長い期間を経て発売が発表された去年、ネットでは話題騒然となり今か今かと全国のゲーマーが発売を待ったのだ。


そんなゲームのため入手は困難。初回版の購入など夢のまた夢のはずだったのだが………



「手に入れたぞぉおおおおお!」


雄叫びを上げる圭介。


俺の部屋にて叫ぶのはやめてほしい。ご近所さんに怒られたらどうするんだ。


そんなわけで、1ヶ月前の宣言通り圭介は学校をサボって朝から店頭に買いに行き数少ないソフトを購入してきたのだ。


その無駄な熱意を少しは勉強に向けろよ。


そんなことを思いつつ俺は目の前のソフトを眺めて疑問を口にする。


「なぁ、圭介」


「ん?どうした?」


「なんでソフトが2個あるんだ?」


そう、何故か俺の前には入手困難のはずのソフトが2個存在している。


プレイするならソフトは一つでいいはずだ。


不思議に思っている俺に帰ってきた答えは予想の斜め上の回答。


「お前の分だけど」


「はっ?」


俺の分?

別に購入を頼んだ覚えはないんだが……


「だから、お前の分だって。1人でやるのは面白くないしな」


さも当然といった感じで話を進める圭介。


いやいや、待て待て。


「俺頼んでないんだが……」


「ちょうど今週末お前の誕生日だし、ちとはやいがプレゼントだ」


満面の笑みを浮かべ、ソフトを俺に手渡す圭介。随分と私情の挟み込んだプレゼントだな、おい。


「とりあえずやるだけやってみろよ、お前ゲーム好きだろ?」


「まあ……な」


確かにゲームは好きだがオンラインゲームなど初めてだし自分がやるなんて考えたこともなかった。


ソフトを手渡して満足したのか圭介はそろそろ帰る、と言って自分の家へとかえっていった。


なんか釈然としないなぁ~。


そうして俺は話題のゲーム『Next World Online』を手に入れたのだった。





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