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棒を片手に俺はVRMMOを満喫する。   作者: かぼちゃ頭
第2章 生産の日々
28/60

第25話 こんがり焼けましたぁ~!

初めての調理から1週間。


あれ以来、あまり狩りには行かず厨房で料理ばかりしている俺の料理スキルは順調に上がっていた。


何度も料理を作るうえで分かったのは、調理の際に重要なのがきちんとした処理ということだ。


たとえば、普通にモンスターの肉をただ火で焼くにしても、適当に焼くのと、その時にしっかりと火加減を調整しながら焼くかで完成する料理の味、品質は大きく変わってくる。


ようするに調理する食材に対する正しい知識を理解し、調理する際に様々な工夫を凝らせば品質の高い美味しい料理ができるというわけだ。

品質が上がれば、それだけ味も美味しく出来上がるし、品質は一種の美味しさの基準と言えるだろう。


まあ、どんだけうまい料理を作ろうとも結局は自己満足でしかないのだが……



このゲームにおいて、リアルな感覚はあるがいまだに食欲や睡眠欲などは実装されていない。

それのおかげで、この世界では空腹による飢餓感や眠気と戦わずに過ごせているわけだが、食欲や睡眠の欲求がないということは別にそれらの欲求を満たさなくてもいいというわけだ。


おかげで料理スキルを取っている者などはごく少数であり、大体の人は個人の趣味の範囲で終わらせてしまう。





(ほんとに勿体ないよなぁ……)



確かに、この世界では飲まず食わずで生きていけるかもしれないがこないだセザンさんが作ってくれた料理は本当に美味しかった。


あれは現実世界でもなかなか食べれるものではない極上の味だ。

ということは、アレ以外にもこの世界にはもっとウマいものがあるのでないか?


そう考えるとまだこの世界の食べ物を食べたことのない他のプレイヤーは可哀そうだなぁ……とも思ってしまう。




そして、そんなことを考えている俺は現在クレアシオンの東に広がる草原にて肉の調理中だ。


どうしてこんなところにいるのかというと、新鮮な食材の確保のためだ。

この1週間、様々な食材の知識を集めに街の人にいろいろ聞いていたのだが、その中で聞いた情報の一つで素材・食材アイテムは時間が経つと品質が下がるというのだ。


これには正直、驚いた。

今までアイテムボックスに放り込んでいたアイテムが時間が経てば経つほどその品質を劣化さしていく。

そうなればそれだけ、店での買い取り価格の低下や制作に用いる際、完成品の質の低下など残念な事態しかひき起こらないのだ。


慌ててケディアやティナにも確認したが、これを聞いたケディアやティナもかなり驚いていたので、一般のプレイヤーたちもまだ知らない人が多いのだろう。


そんなわけで、俺は新鮮な食材をその場で調理できるよう道具屋で簡易調理セットを購入し、この東の草原『クレアシオン草原』で食材を入手しながら調理にいそしんでいるわけだ。


俺は適当に積み上げた石の上に簡易肉焼き器を置き、火加減を随時調節しながら、じっくりと肉の旨みを閉じ込めた肉汁を溢さないよう焼き上げていく。


もちろん調理中とはいえ、ここはモンスターの出現する場所なので気配察知を使うのも忘れない。


焼いている肉からは何とも言えない、香ばしい香りが漂いそれだけでも本来ないはずの食欲が刺激され俺は今か今かとじりじりと焼きあがっていく肉を眺めながらその時を待つ。


そうして待ちに待って出来たのが自慢の一品。


----------------------------------------------------------------

【ホーンラビットのこんがり肉】

食品アイテム


狩ったばかりのホーンラビットを時間をかけ、

じっくりと焼き上げた至高の一品。

低ランクの食材を用いてここまでのレベルの調理品は

なかなかお目にかかれないだろう。


品質 8


----------------------------------------------------------------



「おお、随分と褒められてるな」


アイテムの解説を読み、多少にやけながらも俺は焼きあがった肉から香る旨そうな匂いに我慢できずその場で肉へとかぶりつく。


表面のカリッとした肉を食いちぎると、今まで閉じ込められていた肉汁が一気にあふれ出し、柔らかな肉と一緒に口の中へと入ってくる。


「うめぇえええぇえええ!!!」


思わずそう叫んでしまうほど旨かった。


(これは料理はしばらくやめられないな……)


そう一人また料理の深見へとハマっていくのを思いながら俺は一気に肉を貪るのだった……















肉を食べ終えた俺は、若干の名残惜しさを感じつつも本来の目的である食材を求めて、次の獲物を探しにかかる。


クレアシオン草原にいるモンスターは動物系が多い。

さっき調理したホーンラビットを筆頭に、ビッグマウス、レッドドッグなど割と可愛らしそうなモンスターを見かけるが騙されてはいけない。


これらのモンスターは1匹1匹が弱いため大体群れで行動する。

一つの群れでだいたい約10匹前後で行動し、一度の戦闘でかなりの数を相手にしないといけないため、よって暗き森より難易度は高いフィールドとして多くのプレイヤーに認知されていた。



そんあフィールドをたった一人で、鼻歌をも歌いながら歩くシャオというのはある意味、無神経というか普通に考えてありえない行動である。


ここは多くのモンスターが群れを成す圧倒的な数の暴力が振るわれる場所。

そんな場所を一人で歩くなど自殺行為でしかない……と多くのすれ違ったプレイヤーが思うのだが彼らの思いは数十秒後には驚愕へと変わっていく。



先ほどの肉を食べてご機嫌な様子で歩いていたシャオの前に現れたのは地面にある巣穴から出てきた20には届くだろうというホーンラビットの群れ。


キュー、という可愛らしい鳴き声を上げながらも次々に突っ込んでくるホーンラビットにシャオは笑顔を浮かべながら棒を片手に迎え撃つ。


もちろん、彼が笑顔である原因はこのホーンラビットを狩った後の料理なのだがホーンラビットはそうとも知らずにどんどん突進を仕掛けてくる。


ホーンラビットの恐ろしい点は頭に生えた角を生かした突進だ。

驚異的な脚力を生かした突進はかなりのスピードで迫ってくるのだが、シャオはいとも簡単にそれを躱すとその後ろ、次に突進しようと準備していた群れの中に突っ込み大きく棒を振り、薙ぎ払う。


ドガッと明らかに骨が折れるような音を出しながら吹き飛ぶ数匹のホーンラビットたち。それを尻目にシャオは怯んだ様子の残ったホーンラビットを次々と撲殺していく。



僅か3分。



たったそれだけで、20匹もいたホーンラビットの群れは光の粒子へと姿を変えていくのだった―――――――






ステータス


名前:シャオ

種族:ヒューマン

性別:男

Lv12→Lv16


HP:370

MP:66(+13)

STR(攻撃力):22→32(+13)

DEF(防御力):15→16(+21)

INT(賢さ):12

AGL(素早さ):39

DEX(器用さ):15→20(+2)

MND(精神力):8→10

LUK(運):19→21


【ステータスポイント】:0


【スキル】

〈棒術Lv22→Lv25〉〈気配察知Lv14→Lv15〉〈回避Lv9→Lv11〉〈足技Lv5〉〈鑑定Lv4〉〈料理Lv6→Lv16〉


【スキル控え】

〈風魔法Lv7〉


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