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棒を片手に俺はVRMMOを満喫する。   作者: かぼちゃ頭
第1章 新しい世界
17/60

第15話 合流と下準備

ストック尽きてしまったのでちょっと更新は不定期に・・・・・・

次話は書き上げ次第投稿いたします!


今日も学校を終えると俺は一目散に家へと帰り、ゲームへとログインする準備を始める。


夕食の準備と、数ページのテキスト課題を片づけたころには時刻は夜の7時半を回っていた。


さてと、今日は依頼された薬草を採りに行く準備をしなきゃな……

俺はVR機を被りゲームの世界へと入り込んでいった――――







いつも通り宿屋で目覚めた俺は、部屋を出て1階へと降りてセザンさんの姿を探す。

昨日は聞きそびれたが、薬草についてとどこにあるかを聞いていなかったから確認しておくためだ。


「セザンさん」


セザンさんは宿屋の受付で帳簿を書いていた。

俺は薬草の特徴と群生地が森のどこらへんにあるのかを聞いてみる。


「詳しく説明してなかったわね。ごめんねぇ、これが採ってきてほしい薬草なのよ」


そういって店の奥から取り出してきたのは、先端が少しもみじ色に染まった緑色の葉だった。


「これをすり潰して、お湯で溶かして飲むのよ」


薬草の使い道を説明してくれるセザンさん。

俺はその説明を聞きながら薬草に鑑定をかけた。


----------------------------------------------------------------

【暗薬草】

素材アイテム


日が当たらない森に生える薬草。

風邪などの病気に効果が高く、

一般の人が良く利用する。


品質 4


----------------------------------------------------------------


ふむ……、日が当たらないところに生息しているのか。

確かに暗き森なら生息に適した場所だな。


場所の方はセザンさんがここら辺と記された地図をくれたのでそれを頼りに森の中を進むことになった。

奥のほうまで行けば、だいぶ生えているらしい。


「でも、気を付けてね。奥に行けばいくほど、フォレストボアに遭遇しやすいから」


セザンさんにそう忠告され、俺は宿屋を出る。



今回は薬草を手に入れるだけなので、極力戦闘は避けていきたいが、フォレストボアの縄張りに入るので何が起こるかは分からない。


俺はそう考えると、メニューを開きある人物に連絡をした―――――









広場で待つこと数分。

噴水前で先ほど連絡したメンバーを待っていると、一番最初に来たのは……


「こんばんわ」


今日知り合ったばかりの中島……、いやこの世界では『ミーニャ』か。

ミーニャは現実とは違い、長い髪の色は銀色で、その銀色の隙間からは少し長い耳がちょこんと飛び出している。もともと整った顔立ちをしているためなんというかどこかの国のお姫様みたいだ。


俺がぼぉーとミーニャに見惚れていると、後ろから聞きなれた声が飛んでくる。


「よっす……って大丈夫かシャオ、ぼぉーと口開けて」


「はろはろ~」


圭介……じゃない『ケディア』と牧村である『ティナ』が俺たちの方へと歩いてきていた。


「悪いな、急に呼び出して」


俺は正気に戻ると、3人に集まってくれたことに感謝を伝える。


「いいよ~、どうせ急いでやる事なんてなかったし」


「私もティナと行動するだけですから」


ティナは相変わらず元気そうな声で問題ないと答え、ミーニャも微笑みながら頷いてくれた。


「っで、急に森に行くから付き合ってくれっでどういうことだ?」


ケディアの方は……というと、俺が呼び出した理由が気になるのか若干ワクワクした顔でこちらを見ていた。

まあ、面白いことに真っ先に飛びつく奴だしな……。おそらく俺がまた何やらかすかを楽しみにしているのだろう。圭介らしいといえば圭介らしいが。



この3人が集まったのは単純に俺が呼び出したからだ。

先ほど俺は宿屋を出た後、森に行く前に3人に声を掛け、森に依頼で行くから手伝ってほしいと連絡して広場で3人を待っていたわけだ。


ケディアはPTを組んでいるため難しいかと思ったが、なんでも毎日一緒というわけでも無いらしく、二つ返事で了承してくれた。


そんなわけで俺は3人が集まったため、今回の森に行く目的である、宿屋の娘が風邪で倒れたため、薬草を必要としていること、期限や場所について説明する。そして最も重要なフォレストボアが出るということも伝えるのを忘れない。



「なるほど、そういうことね~」


「そういうことなら喜んで手伝いますよ」


ティナとミーニャは笑顔で了承してくれた。

残りはケディアだけなので、ケディアに視線を向けると圭介は珍しく不思議そうな顔をして考え事をしている。


「ケディアは来るのか?」


「っと、悪い悪い、俺も行くわ」


俺が声を掛けると、ケディアはビクッと反応すると、少し狼狽えつつも了承してくれた。考え事をするなんてあのバカには珍しい。


「それで、その薬草が生えてるとこってフォレストボアがいるんだよな?」


「ああ、出来れば遭遇したくないがな」


今はレベルが上がっているが現状でも厄介なモンスターなのには変わりない。


「う~ん、森に行くのはいいがお前その装備で大丈夫か?」


ケディアはそういって俺の装備……というよりは服を可哀そうなやつを見る目で見ていた。


確かに……さすがに初期装備のままじゃ厳しいか。


俺の装備は初期の普通の服とズボン、ただの棒。

ところが、この3人は装備が明らかに俺と違う。


まず、ケディアだが真っ赤に燃えるような赤い髪に、顔を少々弄ったのか現実より少し顔が小さくなっていた。装備は鉄製の大楯に片手剣、革の鎧に鉄の籠手といった重装備だ。おそらくPTなどでタンク役を務めているのだろう。


一方、ティナの方は盗賊なのだろうか?

腰に短剣を2本、革鎧を肘や肩、胴回りや腰など要所にだけ身に着け身軽な感じだ。だが、ティナは種族を獣人にしたのか茶色の髪から猫耳がひょこひょこと動いている。


最後にミーニャだが、腰に1mぐらいの杖を差し、暗めの紺色のローブを羽織っている。頭から少し尖がった耳が見えるため種族をエルフにしたのだろう。


「装備かぁ……」


昨日露店を見たときにちらっと見たが高かったため、止めておいたのだがさすがにまずいか。


「まっ、とりあえずは森に行く前にシャオの装備を整えなきゃな。シャオ、所持金いくらだ?」


ケディアが明るく言うが、俺はメニューを開き3人に見せる。



「5万前後か……、まあぎりぎりだが部分、部分で装備すれば何とかなるだろう」



結局、俺たちは森に行く前に装備を整えるため大通りへと向かうのだった―――――――

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