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棒を片手に俺はVRMMOを満喫する。   作者: かぼちゃ頭
第1章 新しい世界
11/60

第9話 森の奥深くへ・・・・・・

アクセス数が合計2万5千を超えました!

これからもよろしくお願いします<(_ _)>

「よっす」


朝から元気そうな顔をして挨拶してくる、圭介。

教室に入った瞬間飛んできた挨拶に俺は片手をあげ答えつつ、自分の席へ向かい着席する。


「っで、昨日はどんなことしでかしたんだ?」


昨日話した出来事が相当ツボにはまったのか、ニヤニヤしながら俺の昨日のゲームでの出来事を聞いてきた圭介。

俺は訓練して、宿屋に泊っただけだと伝えると露骨にがっかりした表情でため息をつく。


「なんだ、全然普通かよ」


「普通で何が悪い、あんなこと何度もあって堪るか」


俺は圭介と軽口を叩きながら互いの進行状況を確認する。

とはいっても俺の方は昨日大体話たので圭介の話がメインだが……


「俺はとりあえずPTで森に潜ってレベル上げだな。俺が今Lv5、ほかの奴らは7とか8だけどな」


どうやら一昨日、昨日だけでもかなりレベルが上がったらしい。

やはりPTでの行動だと安定して動けるのだろう。


「途中でフォレストボアを見かけたけど、PTメンバーもお前の話を聞いてたからか満場一致で逃げるになったぞ」


なんか俺の失敗談がすごい活用のされ方をしていた。

若干不満に思いつつも圭介の話の続きを聞く。


「当面の間は俺らは森でレベル上げだ。次の町が発見されるまでまだ時間かかるだろうし」


「ん、発見ってどういうことだ?」


普通なら発見ではなく、移動のほうが正しいだろう。

まるで次の町がどこにあるか分からないかのような言いようだ。


「βテストの時でも同じだったらしいが、新しい街ってのは自力で探すしかないらしいぞ。街で情報集めて、実際に探し出して街の転移結晶を起動させることで解放ってことになるらしい」


うわぁ……、非常にめんどくさい仕様だ。


「βテストの時に見つかったのは、今俺らがいる国『リディア』の南の暗き森の奥にあるエルフの国『ティベルの里』、西にある砂漠の国『サバム王国』ぐらいだったか」


エルフの国と砂漠の国か。

どちらも景色がすごいのだろうなぁ~、と考えていると始業のチャイムが鳴りHRが始まる。


俺は先ほど聞いた話を考えながら、授業の準備をした――――







昼休み。


午前中の授業が終わり、残り2時間の授業が終われば金、土、日と3日間ゲームに没頭できる。

俺は圭介とNWOの話をしながら昼食を取っていると、不意に後ろから声が掛かってきた。


「ねえねえ、それNWOの話?」


元気そうな明るい声、ショートカットに小麦色に程よく焼けた肌はいかにも彼女にぴったりな、というような活発な印象を与える少女。

振り向いた先にいたのはクラスでも人気の高い女子、牧村ひなただった。


「お、ひなたじゃん。珍しいな俺らに声掛けてくるなんて」


圭介が意外そうな顔で牧村の問いかけに答える。


「そんなに意外かな~?」


むむむーと唸るようなしぐさをしながら不思議そうにしている牧村。

確かに普段からあまり会話するような相手ではないな。


「それでどうしてNWOの話に割り込んできたんだ?」


俺は不思議そうにしている牧村に一番気になっていたことを聞いてみる。


「そりゃー、もちろん私もNWOやってるからだよ~」


元気いっぱい、自信満々に答える牧村。


というかこいつもNWOやってたのか。

意外に思っていたのが顔に出ていたのか、牧村は笑いながら話を続けた。


「実はお父さんがこのゲームの開発スタッフと知り合いでね、面白そうだったから頼んでソフト一つ特別に貰ってきてもらったんだ」


舌をペロッとだして、苦笑いのような表情を浮かべる牧村。


「なるほど、それで俺らの話が気になったってわけだ」


「そういうこと」


圭介が牧村に確認をとり、頷く。


「せっかくプレイしたはいいんだけど、あんまり周りにやってる人がなかなかいなくてね……。そしたら二人がNWOの話をしてるみたいだったからさ」


「牧村は今レベルどれくらいなんだ?」


「う~ん、昨日上がったから今は5だったかな」


普通に俺よりレベルが上だった。

この3人の中で俺が最下位か……と考えていると圭介と牧村はどこで、レベル上げしてるだとか、スキルがどうのこうのと互いに情報交換しているようだ。


俺にはさっぱり分からないのでとりあえず手にしていたサンドイッチを口に入れ昼食を澄ましていく。


そんな感じで圭介と牧村さんが熱く語り合っている中、俺は一人悲しく昼食という一人ぼっちの昼休みは5限目の予鈴によって終わりを告げられた。


「あ、もう次の授業か」


牧村さんはそう呟くと、パタパタと手を振って自分の席へと帰って行った。



「なんだか思いもよらぬ人がプレイしてたな」


俺は圭介にそう呟くと、


「だな。牧村さんかなりNWOに詳しいみたいだしこれはゲーム仲間が増えたな」


圭介はにんまりと笑う。



まあ人は見かけによらないんだなぁと思いつつ互いに席に着き、授業を聞くのだった……
















学校が終わると俺はすぐさま帰宅し、ゲームへとログインした。


今日は森のほうに行ってレベル上げをするつもりだ。

あの二人に負けていられない……と俺は装備を確認しフィールドへと足を踏み入れていく。


街の周りのフィールドは初日の時よりはだいぶ人が少なくなっていた。

それでもまあ、見渡せばそれなりに人を見ることが出来るが初日の人混みよりはかなりマシだろう。



俺は広大な草原を後にし、さっそく目的地である正式名称『暗き森』へと向かう。

この名前も圭介に聞いたのだが、正式名称はマップの左上に表示されるらしい。

知らなかったので思いっきり圭介に笑われたがな。




森に着くと初日の時より多くの気配を森の中から感じた。

気配察知にも5,6人の集団の反応がいくつもするので、おそらく草原でレベルを上げたプレイヤーがこちらに移ってきたのであろう。



俺は気配察知を使いながら森の奥へと進んでいく。


暗き森の名の通り奥へ進むほど木が生い茂り、だんだんと日の光が届かなくなっていく。


辺りを警戒しながら慎重に進んでいると……


ガサッ。


と目の前の茂みが揺れた。


音がした瞬間、気配察知に何かの気配が引っかかったので、俺はすぐさま棒を構え、音のした茂みに注目をする。


気配察知に近づくまで反応しなかったので俺はかなり警戒しながら音のした方に意識を傾ける。

しばらく茂みを睨んだままでいると、ソロソロと地面を滑るように出てきたのは蛇のモンスターだった。


鑑定を使いモンスターの詳細を見てみる。


----------------------------------------------------------------

【ポイズンスネーク】Lv2


体長1m半の長さを持つ、毒蛇。

毒は致死性は高くはないが、全身に回ると麻痺状態となる。

なお群れは作らない。


----------------------------------------------------------------



状態異常をもつ蛇か……、厄介だな。

噛みつかれると厄介なので、俺は距離がまだあるうちに仕留めるたいところだ。



俺はどのように戦うかを考えながら、ふとあるスキルを思い出す。



〈風魔法Lv1〉



今まで一度も使ったことはなかったが、せっかくの機会なので試してみることにした。スキルを取ったのに使わないってのはもったいないからな。


一応、魔法は魔法の技名を唱えれば発動するらしいが……


どうなるのか、わくわくしながら俺はポイズンスネークに向かい魔法を使ってみた。


「ウィンドカッター」


唱えた瞬間、ポイズンスネークに向かい小さな突風が吹いた。

小さな突風は一直線に毒蛇を切り付け、鮮血が体から噴き出る。



これが魔法か……


初めての魔法に感動して、一瞬呆然としてしまったが慌てて俺はポイズンスネークの様子を再び伺う。

風なので見えないため地味だが、十分ダメージを与えられているようだ。


俺は大ダメージを喰らったポイズンスネークに追撃を加えるため一気に詰め寄る。

的が小さいため攻撃が当てずらそうだったが、棒の端の方を持ちハンマーのように使い叩き潰すことでHPゲージを削り取る。



ふぅ……

無事戦闘が終わり、俺を息を吐き出す。


訓練をする前だったら突きのみで戦っていたため苦戦しただろうが、棒の扱い方をある程度覚えた今は特に問題なく戦えている。


確かに力を付けていることを実感しつつ、俺は再び獲物を探し森の奥へと踏み込んでいった……


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