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かみかみ  作者: 明日駆
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第5話 “言魂”

 放課後。


 空貴に呼び出された守哉は、高等部職員室へ向かった。


「……失礼します」


 中に入ると、平行に並べられた机の上に座っていた空貴が手招きしてきた。こっちへ来い、という意味だと解釈した守哉は、まさか昼休みの件で怒られるのだろうかと恐る恐る空貴に近づく。しかし、守哉の予想に反して空貴はにこっと笑うと、守哉にねぎらいの言葉をかけた。


「お疲れ様だね、未鏡君。今日は大変だったね?教科書がないと色々大変だろうからね。隣の子に教科書は見せてもらえたかね?」

「いえ……隣のヤツ、ずっと寝ていたから」

「ああ、星町(ほしまち)君だね。彼は、昔はとても明るい子だったんだけどね……。いや、その事はいいかね。それよりも、ほら。これ、君の教科書なんだよね」


 空貴は、机の端に積み上げてある書籍の山を指差しながら言った。


「鞄に入れるスペースはあるかね?なければ明日以降に取り来てもらってもかまわないけどね」

「いえ、大丈夫です。全部入りそうなんで」


 二冊ずつ教科書を手に取ると、ショルダーバッグに次々と詰め込んでいく。全て詰め込んだ後にはショルダーバッグはパンパンに膨らんでいた。かなり重くなってしまったが、なんとか全て持ち帰れそうだ。


「それと、これ時間割表ね。明日は火曜日の時間割だから、間違えないようにね。他にわかならい事があったら、遠慮なく聞いてね。いいね?」


 微笑みながらそう告げる空貴。ふと守哉は、朝から気になっている事を聞いてみる事にした。


「一つ、聞いてもいいですか?」

「なんだね?」

「どうして……俺が神和ぎだって知った時、皆は……」


 途中で口ごもる守哉。朝のホームルームで守哉が神和ぎだと知った生徒達の尋常ならざる様子は言葉にしづらいものだった。すると、その様子を察したのか、空貴は真顔になって言った。


「未鏡君。僕は、大体の事情をトヨさんから聞いているんだよね。君は、天照大神に選ばれ、誘われるがままに日諸木学園に侵入し、天岩戸(あまのいわと)に触れて神和ぎとなった。そうだね?」

「……はい」


 天岩戸、という単語が気になったが、恐らく中等部校舎の中央階段の下にあった、あの変な扉の事だろう。昼休みに確かめに行った時には普通の扉になっていたが。


「外から来た君にとって、この島の不思議に好奇心をそそられるのは仕方ないだろうね。だが、それ以上に天照大神のやり方はとても卑怯なんだよね。本来、卑怯者と言われて罵られるべきなのは、天照大神の方なんだよね。……でもね」


 そこで空貴は一旦区切ると、顔を守哉の方に近づけて続けた。


「君は神和ぎになってしまったんだよね。どんな思惑があったにせよ、自分で選んだ末にね。そして、神和ぎっていうのはね、この島の住人にとっては憧れの存在なんだよね。何故だかわかるかね?」

「……魔刃剣が使えるからですか?」

「違うね。それは神和ぎに与えられた力の一端に過ぎないんだよね。神和ぎはね、この島を守る守護者であり、島の住人達を束ねる王でもあるんだ。そして、その王である証の力を、今の君は持っている。言魂(ことだま)をね」

「言魂……」

「そう。正確には、言魂に秘められている力の一端だけどね。残念ながら、これ以上教えるわけにはいかないが、君に神和ぎたる資質があるのなら、いずれ知る事になるだろうね」


 そこまで言うと、空貴は顔を上げて机の上で背伸びをした。


「ようするに、君が皆から嫌われたのはね、島の住人のほぼ全てが、神和ぎになって言魂を使いたいっていう願望を抱いているからなんだよね。もちろん、その中には僕も含まれる。正直に言うと、僕も君が憎い」


 笑いながら空貴は告げた。しかし、眼鏡の奥の目はまったく笑っていない。その目には、どす黒い憎悪が渦巻いているように見えた。


「僕は教師で、君は生徒だがね。僕は他の生徒達と違って、君をのけ者にする気はないからね。ただし、馴れ合う気もないけどね。まぁ、憎いからといって寝首をかかれる事はないから安心するといいね」

「どうして、そう言いきれるんですか」

「天津罪の一つでね、神和ぎを殺すべからずっていうのがあるんだよね。この島の人間が神和ぎを殺すと神さびになる、といわれているんだよね……っと、もうこんな時間のようだね。いけない、会議に遅れてしまうね」


 空貴は腕時計を見て時間を確かめると、近くにあった資料を手にとって机から降りた。それから、守哉の肩に手を置くと、微笑みながら告げた。


「君が背負ってしまった運命はとても過酷だね。ましてや、外の人間である君が神和ぎになったのだから尚更だろうね。運命に押しつぶされないように、精一杯頑張るんだね。僕は君が憎いと言ったが、君が嫌いなわけじゃないからね。僕に協力できる事があるなら言ってほしいね。力になるからね」


 はい、と守哉は力なく頷いた。自分の背負ったものの重荷を実感させられ、これから皆に憎まれながら過ごさなければならないと思うと、どうしても気分が暗くなってしまうのであった。

 そんな守哉の心情を知ってか知らずか、空貴は満足げに頷くと、さっさと出口へ向かった。職員室を出る前に一旦立ち止まり、そうだ、と呟くと守哉の方へ振り返った。


「トヨさんから伝言だよね。本日6時、神代家まで来るように、と言っていたね。神代家は学校のすぐ隣にある家だからね。家の前に小さな畑があるからわかりやすいと思うね。それじゃ、また明日学校でね」


 それだけ言うと、空貴は職員室を出て行った。残された守哉は、壁にかけられた時計を見た。現在の時刻は4時。6時まではあと2時間ほどある。一度寮に帰る事にした守哉は、重たくなったショルダーバッグを肩にかけて下校した。



 ☆ ☆ ☆



 寮の自室で寝転んでいたら、いつの間にか6時になっていたので、守哉は早歩きで寮を出ると神代家に向かった。途中、急ぎすぎたのか右足を激痛が襲い、結局ゆっくり歩いて神代家へ向かった事にした。

 ちなみに、優衣子は例によってロビーで寝ていた。カウンターには本日営業中止と書かれた紙が置かれていたが、そもそも普段から営業する気の感じられない優衣子だった。

 神代家の前にある畑を眺めながら敷地内へ入る。扉の横に取り付けられていたインターホンを押すと、中からパタパタと足音が聞こえてきて、扉が開いた。


「……かみや」


 出てきたのは七瀬だった。白いワンピースの上に今日はエプロンをつけている。はにかみながら七瀬は守哉を家に招き入れると、守哉を客間に残し、おばあちゃんを呼んでくる、と言って駆け出して行った。

 しばらく待つ事3分。トヨが障子を開いて現れた。後ろには七瀬も付き添っている。


「遅いぞ、百代目。既に逢う魔ヶ時じゃぞ」

「悪い、部屋でぼーっとしてた。それより、何の用?」


 七瀬が押し入れから座布団を二枚取り出して敷くと、トヨはそこであぐらをかいた。七瀬は座布団の上で正座する。


「今日より、おぬしに神和ぎとしての訓練を施す」

「訓練って……何をするんだ?」

「力の使い方や敵との戦い方を学ぶのじゃ。これから毎日、逢う魔ヶ時になる前にこの家に来い。よいな」


 塾に通うのと一緒か、と守哉は思った。この島の不思議には興味を惹かれていたので、快く承諾する事にした。それに、うまくいけば七瀬の手料理をご馳走してもらえるかもしれない。寮で出る飯は全てインスタント食品な上、夕飯の時間は何故か8時以降だ。その上、昼飯は優衣子が弁当を作ってくれないために必然的に抜かなければならないので、神代家で七瀬の料理を食べれるかどうかはわりと死活問題だった。


「わかったよ。でも、俺は右足にハンデ背負ってるから、あんまり激しい動きはできないぜ」

「む?この前は普通に走っておったではないか」

「我慢すれば、短時間は走れるんだよ。でも、長時間は無理だ」

「そうか……だが、その点については問題なかろう。おぬしには言魂があるからのう」


 言魂。空貴も言っていたが、空貴は詳しい説明をしてくれなかった。王の力がどうのこうのと言っていた気がするが……。


「その前に、神和ぎの持つ力について説明せねばなるまい。心して聞けよ?」


 守哉が頷くと、トヨはこほん、と一つせきをして話し始めた。


「神和ぎには、この島に眠る神様より授かった参種(さんしゅ)神技(じんぎ)という力がある。外敵からこの島を守るために神より授かった力じゃ。魔刃剣、言魂……そして、精霊術(せいれいじゅつ)。これらをまとめて、魔を(まと)い、魔と闘う術と書き―――魔闘術(まとうじゅつ)と読む」

「ふーん……。それで?」

「魔刃剣はおぬしも知っておろう。一昨日の夜、神さびを一撃で屠ったあの剣じゃ。魔刃剣は使う者に最も相応しい力を宿すという。おぬしの場合、氷結の魔刃剣……氷鮫じゃったか。あれはまた、美しい魔刃剣じゃったのう」


 感慨深げに目を瞑って頷くトヨ。何故トヨが守哉の魔刃剣を知っているのだろうか。


「なんであんたが知ってんだよ」

「わしもあの時学校におったんじゃ。昇降口で呆けておったおぬしの命を救ったのは他ならぬわしじゃ。感謝せいよ、百代目」


 ひっひっひ、といやらしく笑うトヨ。そうか、あの時蹴り飛ばしたのはあんただったのか、と守哉は納得した。そういえば、あの時聞こえた声は老人のものだった。命を救ってもらった恩も忘れて、いつか蹴り返してやる、と守哉は復讐を誓った。


「とにかく、魔刃剣に関する説明は後日行う。今回、おぬしのハンデを帳消しにするために、なんとしても習得しなければならないのは言魂じゃ」

「だから、言魂ってなんなんだよ」

「言魂とは、言葉を現象化する力じゃ。想像の本質を外的に発現する、という事じゃな。ようするに、自分の考えた事を現実にする事ができるのじゃ」

「そりゃまた便利な力だな」


 守哉は少し楽しくなってきた。もしそんな力があれば、色んな事ができる。本当に、色んな事が。 

 何気にちょっぴり欲望が見え隠れし始める守哉であった。


「確かに便利じゃが、言魂の発動には神力の他に精神力も消費する。発動時は使う者の精神状態によって精神的負担が変動するし、発動には集中力も必要じゃ。よって、人間に現象化できる想像は限られているのじゃよ」

「つまりどういう事?」

「あまり派手な事はできん、という事じゃ。さらに言うなら、言魂が発動し、その影響が残っている間は常に発動者の神力を消耗する。苦労して大金を作り出しても、疲れて気を抜いたら次の瞬間には消えうせてしまう、という事じゃ」


 それを知って、守哉はちょっとがっかりした。守哉の思い描いた欲望……もとい夢の数々が消えてゆく。


「じゃが、言魂はあらゆる物理現象を無視する事ができる。うまく活用すれば、戦術の幅を大きく広げる事ができるのじゃ。おぬしのハンデとやらをしばらくの間帳消しにする事も可能じゃろうて」

「さいですか」


 長ったらしい話に飽きてきた守哉は、あくびを噛み殺しながら返事をした。心なしか眠気まで感じる。七瀬の話を聞いていた時は、ここまでつまらなくはなかったのだが……相手が婆さんでは、守哉もやる気が出ないのであった。


「気のない返事じゃのう。どれ、百聞は一見にしかずと言うし、見せてやろうかのう」


 そう言うと、トヨは立ち上がって目を瞑った。精神を集中しているらしい。少ししてゆっくりと目を開けると、一言、気合を込めて叫んだ。


「むんっ!」


 すると、今まで曲がっていたトヨの腰が伸びた。なんともいえない表情でトヨを見上げる守哉。トヨは守哉が驚いていると思っているのか、見事な姿勢で仁王立ちしてふんぞり返っている。しかし、守哉にはただ腰を伸ばしたようにしか見えない。


「どうじゃ」

「どうじゃって言われても……」


 腰伸ばしただけじゃん、と守哉は呟いた。いや、心なしかトヨの二の腕や足が若干筋肉質になっているように見える。


「まあ、これだけではよくわからんじゃろう。じゃが、今のわしはスポーツ選手以上の体力を持ち、プロボクサー以上の筋肉を持っておる。おぬし程度なら軽くひねり殺せるぞい」


 どれほどのものか見せてやろう、と言うと、トヨはサンダルを履いて庭園へと向かう。手近な岩の前で止まると、突然岩にかかと落としをかました。岩は、バゴッ、と大きな音をたてて真っ二つになってしまう。

 これにはさすがに驚きを隠せない。不敵な笑みを浮かべてトヨは振り返る。


「これならわかりやすかろう。このように、言魂を用いればわしのような老骨でも足で岩を砕くなど造作もない事なのじゃ。さて、早速じゃがおぬしにも言魂の使い方を教えてやろう。こっちへ来い」


 庭園で手招きするトヨ。守哉は座布団から立ち上がる。玄関に靴を取りに行こうとしたが、いつの間にか七瀬が持ってきていたらしく、はい、と守哉の靴を差し出してきた。

 七瀬に礼を言って靴を受け取ると、廊下に座って靴を履き、庭園に降りてトヨと向かい合う。


「言魂は、起こしたい内容を強く頭に思い浮かべ、その内容を短く言葉にまとめて発声する事で発動する。慣れればもっと簡単に発動する事ができるようになるんじゃが……まぁ、おぬしにはこの方法が妥当じゃろうて。まずは……そうじゃな、この石を空中に浮かべてみるがいい」


 言いながらトヨは手ごろな石を掴み、守哉に放った。守哉は両手でその石を受け取ると、言われた通りに石が空中に浮かんでいる様子をイメージする。


(石よ空中に浮かべ……石よ空中に浮かべ……石よ空中に浮かべ……!)


 イメージを頭に残したまま、守哉は短く言葉にまとめて発声した。


「浮かべっ!」


 すると、両手に乗っていた石がふわ~っと空中へ浮かんでいく。手の平から30cmほどの高さに到達すると、石は上昇をやめて空中に停滞した。

 やった、と守哉は喜びの声を上げる。途端に石は手の上に落下した。


「あれ……すぐ落っこちた」


 少しがっかりした様子で呟く。トヨは呆れた顔で守哉に言った。


「たわけ。すぐに気を抜くからそうなるんじゃ。……使ってみてわかったじゃろうが、使い手次第で言魂というのは思いのほか簡単に発動する。そのために、言魂を使えるという事を知らんかった場合、日常生活の中で勝手に発動する危険性もあるんじゃ。今回、おぬしに言魂の使い方を教えるのは、それを防ぐ意味もあるわけじゃな」


 そう言われて、守哉は今日の昼食の時間に起こった事件を思い出した。守哉はあの時、男子生徒の持っていた箸が折れて砕け散る事を強く想像していた。その後、折れろ、と何気なく呟いた事で言魂が発動したのだ。あの時は偶然にしては出来すぎだと思ったが、実際は偶然ではなく、原因は自分にあったのだ。 そう思うと、あの男子生徒には悪い事したな、と思う守哉だが、その一方でああいう悪戯に使うのは面白いな、とも考えていた。

 そんな守哉の心情を察したのか、トヨが釘を刺すように告げた。

 

「言っておくが、言魂が逢う魔ヶ時以外でも使えるからといって悪用するでないぞ。言魂を使えるのは神和ぎか以前神和ぎだった人間だけじゃ。調子に乗るとすぐにばれるぞ」

「わかってるよ。気をつければいいんだろ」


 ばれたか、と思いながら答える。とはいえ、本気で悪戯に使うつもりはなかった。もしあんな事件を今後も起こしていれば、すぐに皆守哉を疑う事だろう。そうなれば悪意のこもった悪戯をされる事になるだろうし、そうなった原因は自分にあるのだから被害者面もできない。守哉としては、これ以上皆に嫌われるとこの島で暮らしにくくなるので、なるべく誰かの役に立てるように言魂を使おう、と思っていた。


「とにかく、今日は逢う魔ヶ時が過ぎるまで言魂の練習じゃ。とことんしごいてやるから覚悟せい」

「なあ、それはいいんだけどさ、神さびとかどうすんの?次はいつ戦うんだ?」


 守哉はこの前初陣だったのだ。一撃で倒せたとはいえ、次は倒せるかわからない。神様も次はそううまくはいかないと言っていたし、できれば十分に練習して次に挑みたいと考える守哉だった。


「その点ならば心配いらん。神さびは一週間に一回、逢う魔ヶ時にしか現れんのじゃ。荒霊は時を選ばずに出現するが、そっちはわしが処理するから心配せんでいい。詳しい説明は後日してやろう。今は言魂を完全に使いこなせるようになる事だけを考えるのじゃな」

「へいへい、わかったよ」


 守哉が気のない返事を返すと、トヨは不意に何かを呟いた。すると、周囲の石ころが突然飛び上がって守哉の頭に猛スピードで殺到した。


「いだだだだだだだだっ!!何すんだクソババア!」


 たんこぶまみれになった守哉が叫ぶ。石から逃れるように逃げ惑うと、空中に浮かんだ石ころは守哉の頭を追撃してきた。さらに、急に右足を動かしたために右足に激痛が奔り、あまりの痛みに動きが止まった守哉に、いつの間にやら数を増やした石ころが襲い掛かる。


「ちょ、これ痛いっ!やめ、ちょ、悪かった、何で怒ってんのか知らないけど俺が悪かったっ!」

「怒ってるわけではない、やる気のないおぬしに根性を注入してやっとるだけじゃい。痛いのがイヤなら言魂で止めて見せんか。……あと、誰がクソババアじゃ!トヨ婆様と呼ばんか!」

「誰がそんな呼び方するかっ……っていだだだだだだだだ!!わーっ!ちょっとタンマー!」


 両手で頭をかかえ、みっともなく地面を転がる守哉。助けを求めるように七瀬の方を見ると、縁側で正座していた七瀬はぐっ、と両手で握りこぶしを作ると、がんばって、とだけ言った。薄情者ーっ!っと守哉が叫ぶと、わしの孫娘を侮辱したなぁっ!とトヨが叫び、さらに守哉を襲う石ころの数が増えた。あまり派手な事はできん、とは言っていたが……これは派手じゃないのだろうか。


 結局、逢う魔ヶ時の訓練が終わる頃には、守哉の頭はたんこぶだらけになってしまった。

 

 ちなみに、守哉が言魂を使えたのは最初の一回だけで、訓練は石ころに追い回されただけで終わった。

 無理もないが。

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