第七十一話一旦の別れ
俺とヤッチは似非SAMURAIを倒して、他のヤッチと交戦していた死神狩りを狩ろうと、少し探していなくなっていたのを確認したので、一旦賢花を探すことにした。
電話は賢花が交戦している可能性を考えてしていない。
「本当のところはクヌムも探したいが、今は二兎を追っている場置いてはないらしい。さっき何か船内から気配を感じた。戦闘の気配だ。恐らく賢花が応戦しているだろう、人命優先で行くぞ。それに、戦闘していることはクヌムをすでに見つけている可能性もあるしな」
「分かりましたが、クヌムの方を優先したほうがいいのではないですか?バイトとして」
「ふっ、俺は賢花を守るバイトもしているんだ。ここは一石二鳥の可能性にかけるしかないだろ」
「それはそうな気がしますが、それでいいんですかね。もし仮に別々に行動していた場合、クヌムが敵組織に連れてかれてしまう可能性がだいぶん高くなってしまいますが」
まぁ、それもそうか。今この状況で出るかどうかは定かではなかったから頭の中から選択肢を除外していたが、電話して確認しないよりもしたほうがいいか。
俺はそう考えて一応スマホを取り出して、電話をかけてみることにした。
数十秒後、少し呼吸が乱れているような声で賢花が電話に出た。
『糸縁!今どこにいるの?』
『落ち着いてくれ、賢花。とりあえず俺達は死神狩りと交戦していたが、俺の電話に出られるってことは、交戦中ではないんだな?』
俺の言葉を聞いた賢花は少し心呼吸をして間隔を置いてから口を開く。
『うん、交戦中ではないね。でも安心していられるような状態じゃないんだ。クヌムがノルトラの影響で動けなくなっていて、今すぐでもミラさんに見てもらわないといけないと思うの。だから、あんなこと言った手前言いにくいんだけど、運ぶのを手伝ってくれない?』
『分かった。別にそんなこと気にしなくてもいいんだぞ。納豆以外の人間はみんな支え合って戦うものだからな。そんなことより、今どこにいるか分かるか?明確なことは言わなくていい。いまどういう空気感の場所にいるかでいい』
『えっと、今いるのは船の下の方で食材とかが保管されている倉庫部分に私はいるよ。これで大丈夫そう?』
『ああ、問題ない。納豆は万能だからな、それくらいあれば全く持って問題ない』
『ありがとう。だったらこの電話は切らずに私の元に来てくれないからな。ほら、途中で移動してすれ違いになったら嫌だからさ』
『分かった。少しヤッチと話すから、電話を離す』
俺は電話を口から遠ざけて、ヤッチの方を向いて話を始める。
「取り敢えず、賢花がどこにいるのかが分かった。ということで俺は賢花のフォローに回ることになる」
「そうなりますか、わかりました。では私は信仁さんを探しに行ったアルマちゃんの捜査に従事しましょうかね」
「それ、別れるとは言いつつも最終的に集合することになるだけだろ」
「まあ、確かにアルマちゃんの推理はすごいもので、多分もう信仁さんの居場所は分かっていると思いますし、探して見たらそうなってしまうかもしれません。」
ヤッチは一呼吸おいて言葉を続ける。
「でも、逃げ出した死神狩りのこともありますし、こんな状況で未だに出てこない私達のチームの中での最年長であるミラさんが一切姿を見せないのは少し不気味と言ってもいいかもしれませんが。私はただの納豆さんが信仁さんを優先すると言うなら、私が行ってあげないといけない気がするんですよ」
「確かに、アルマが交戦している可能性も十分に考えられるが………………そうだな。アルマはヤッチほどは戦闘に向いているスペックをしていないし、今は納豆の加護がある状態だし、行っても何も問題はないか。分かった、それじゃアルマの方は任せる。俺は賢花とクヌムの運搬をしてくる」
そういって、俺は納豆パワーを使って飛び出すようにその場から賢花がいるであろう場所に向かった。




