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第五十二話平和だったらいいな

 メルヘンチックな気分で博物館を堪能した俺達は、時間があったのでアレクサンドリア図書館に行くことにした。


 館内は天井が高くとても開放的でたくさんの椅子と机、本棚が置かれている。


 ヤッチ、賢花、アルマは本を借りてくると言って奥に消えていった。なので、俺は適当に暇を潰すことにする。


 館内を回ってみると、実に日本では見ない感じの図書館である。規則正しく並んでいる背の高い柱、光の差し込む三角が肩を組んだように連なった天井。


 流石、美しい図書館と言われる程のものであった。

 

 そういえば、俺は特別措置によって高校生をしなくても卒業できる通称、いい御身分だが、普通の高校生はこの時期に図書館などで勉強をしているんだよな。

 

 どうしようかな、勉強自体は出来ない方じゃないし、一応大学は行っておいた方がいいが、ここにいる理由を考えるとノルトラ研究所に就職のお誘い(強制)とか来たら面倒だしなー。

 

 とか考えつつ、大きなテーブルについている椅子に座ったら、同時期に真正面に座って来た人間と目があった。


 辺りが全部空席なのにもかかわらず、俺の前に座ってきたのだ。

 

 その人物は、ここが図書館であるという真実を失念してしまっているのか、俺の顔をずっと見つめてくる。


 もしかして、これって、一目惚れ!?…………まあ、そんなことは俺相手に起こったら、この世すべての結婚が一目惚れになるから、ないとは思うが。


 それに、見ているだけで惚れ惚れするのは納豆くらいだし。


 そうだったら、なんでこいつは俺の前に座ってこっちを見てくるんだ。

 

 …………アレか?ここで保護しないといけないっていう系の人間か?いや、そいつはカイロにいるはず、ここからカイロは100キロ程度離れている。それで賢花のように、俺達が保護しないといけないくらいの希少性をもったノルトラの持ち主だったら、どこから狙われるか分かったものではない公共機関を使えない筈だ。


 では、徒歩でここまで?いや、ゲームの主人公じゃあるまいし、そんな長距離移動、眼の前にいるおそらく納豆菌を持っていない人間にできるわけがない。


 俺はどんな格好をしているか、悟らぬように一瞬だけ見た。


 その容姿は、とても凛々しい顔立ちで、黒髪、エジプトなら結構いる感じの顔でモダンな着こなし、俺より背が高い推定女性。


 そして、長距離移動をしてきたとは、とても考えられないくらい日焼けしていない。


 それに纏っている空気感から、俺達の保護はいらなそうな感じがした。


 面倒くさいし、話しかけてみるか。


『こんにちは、今日はいい天気ですね。なんで俺の前に座ってるんですか?』


『これからアレクサンドリアでは珍しい雨が降ってくるらしいから、気をつけたほうが良いわよ。それと、私がここに座っている理由?』


 そういった瞬間、推定女性は椅子から飛び上がり、机に足を上げて俺の額に銃を突きつけてきた。


『私はチンケで無力な言葉より、行動で示す派なのよね。これを言えば理解してくれる?』


 なるほど、闇側の人間ってことか。


『フランスにいる、目的が非現実超えて二次元だった厨二病の組織を潰したくらいで、イキってたら駄目よ』


 まあ、あの何言ってるかわかんない雑魚程度でイキってはないが、そうだな。


『行動で示すって言う割には、喋るんだな』


『ただの17くらいのガキは、額に銃口を当てたら、速攻気絶するんだけどね。あんたはそうじゃないらしいね』


『俺には納豆があるからな。全くもって、怖くなんかないんだわ』


『自らノルトラを明かすなんて、自殺行為よくやるわね。虚勢を用いた脅しはプロには効かないわよ』


『その言葉の最後、一寸違わず返してやる』


 俺がそういって不敵な笑みを浮かべた瞬間、推定女性が引き金に力を入れて引こうとする。


 気性が荒いな。しかもその上、血気盛んだ。こんな監視カメラがあるところで銃をゼロ距離射撃とか。


 俺は天井を見てみると、偶然か必然か監視カメラの死角であることに気づいた。


『一応、俺に死んでほしい以外はないとは思うんだが、聞いておこう。要求はなんだ』


 まあ、どうせ賢花だとかの引き渡しだろうから、どんな要求でものNOを貫くが。


 そんなことを思いながら、どうせ突っぱねるんだし適当に聞いていると、予想外の言葉が聞こえてくる。

 

『ちょっと、納豆のパーティに招待されてもらえないかしら?』


『え?行く』

 

『そう、それなら話は早いわ。私の後ろについてきて頂戴』


 俺は楽しい納豆パーティについていくことなった。


――


『こちら、アレクサンドリア班。全班のリーダーに通達する。SDМBVFの厄介な人物の一人である納豆マンの拉致に成功。繰り返す、納豆マン拉致に成功』


『まさか、あんなふざけた作戦、少数でフランスの大手犯罪組織バルクを潰した相手には、上手くいくわけ無いと思っていたが、まさか成功してしまうとは。まあ、我々にとってはとても好ましいものだ。私は鼻歌でも歌いながら適当に配線を切って破壊工作に勤しむとしよう』


『ほう、良い感じじゃの。儂もブレイキングダンスと共にガスと粉塵の準備をしよう』


『後はノルトラを無効化するだけに人間と、増える系の人間だがまあ、こちらにはミサイルもある。納豆菌がいなければいくぶんか、楽になるな。祝に百インチのモニターで、綺麗な自然の風景が音楽と共に流れる系の4K動画を33×4の解像度で、見るとしよう』


『それってなんのモザイクアート?』

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