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第五十話アレクサンドリア

 アレクサンドリア。かの有名なアレクサンドロス3世のな名前からつけられているエジプトの都市。


 かつて、古代ギリシアの一つであるマケドニア王国の君主であったアレクサンドロス3世が、数々の国に次々と粉砕し侵攻する快進撃を見せていた時に訪れた国。当時他の国の支配下にあったエジプトを開放したとして、エジプト民からとても感謝され、この国の王様にあたる地位であるファラオになり、その後、ナイルデルタの西端に最強の文化の都市作りてー!と思って頑張って構えたのが現在のアレクサンドリアの原型である。


 マケドニア人であったアレクサンドロス3世がつくった都市である為、基本的にエジプト臭のする建物はなく、その殆どがギリシャぽい建物で構成され、現在ではビルに建て替えられてはいるものの、その原型であるものが少し残っている。


「すごい海が綺麗!」


 エコノミー症候群の危機でフラストレーションが溜まっていたのか、賢花がそんな声を上げて楽しそうに弧線の海とそれに沿うビルを見つめる。

 

 太陽の光をほとんど吸収して青だけを反射した海はとても綺麗でこれまでの退屈な旅を洗い流すものだった。


「いやー、他人の金でする旅行ほど楽しいものはありませんねぇ?ただの納豆さん」


「まあ、ここから変な奴らが珍事を起こして観光どころじゃなくなるから、見てろよ」


「この世界に足を突っ込むと決めたときから鍛えては来ましたが、いやさか、面倒事にはあいたくないですな。ゲームしたい」


「良かったな。それならここから雑魚反社をボコスカするワンサイドゲームが出来るぞ」


「それってどこで売ってるクソゲー?」


「今なら、どことも言わずとも全世界中に大好評発売中だ」


「物騒なゲームだこと。それにしても、俺海外に来たの初めてだわ。狂犬病怖い」


「賢花が狂犬病ウイルスのノルトラだが、聞いていなかったのか?」


「いや、別に信仁さんがそうであっても、全然問題ないんだよ、目立つから意識できるし。意識できたら、ノルトラでなんとかなるしな。しかし、ただの狂犬はこっちが油断している内に足元から噛んでくるから油断ならない相手なんだ。その恐怖のせいで、ここに来る前3回以上も打っちゃってるし」


「そうか、俺は納豆抗体があるから全然問題ないな」


「まあ、ただの納豆さんも、ノルトラは効かないわけじゃない人間なんだからご自愛しなって」


 そんな事言いつつ、ヤッチはウナギやエビなどがごっちゃ混ぜになった串を食べる。


「そういえば、前回の任務はどんな感じだったんだ?」


「犯罪組織バルクってのを潰すだけの、学校に登校するくらい簡単な任務だったよ」


 俺達が海とそれを見てはしゃぐ賢花やアルマを見ていると、背後からミラ話しかけてくる。


「飛行機に乗っていた従業員は無事、私がきっちりと返しておいたわ。それと武装集団も」


「お手数おかけました。それで話はそれだけなんですか?」


「ここからが問題なんだけど、さっさとカイロに行くために電車やバス、飛行機は嫌な予感がするから除外して取ろうとしたけど、どっちも次の予約が3日後なのよね」

 

「つまり、ここに3日とどまることになるってことですか?」


「まあ、そういうことね。一応この国でも使える魔法系カード渡しておくから、それでいい感じに時間つぶしておいて。あ、あんまり使いすぎると、魔法の代償という名の、請求がくるから気をつけてねー。後のことは私がやっておくから」


 俺の手にクレカを持たせたミラはそそくさとその場から退散していった。


「休暇ですねー。ただの納豆さん、長い休暇、短い仕事、短い休暇。怠惰社会人の理想サンドイッチですよ」


「自堕落スイッチもオンになりそうだな。そのサンドイッチ」


「しかし、そのサンドイッチはもう、目の前で皿に乗せられている段階ですよ」


「まあ、多分なにか起こるから、そんなスイッチはすぐにオフになるとは思う。それにしても前の任務はこんな感じではなかったんだが、今回は休みが多いな。休みの大半を寝正月に費やした俺にはありがたい」


 そんなことを思いながら、俺は賢花達に休養が舞い込んで来たことを報告しにいった。


―― 

 

『ミサイル班、ちゃんと厄介なノルトラ持ちが、大量に乗っている目的の飛行機は、落としたんだろうな?』


『アレクサンドリア班、問題ない。ちゃんとエジプトの砂漠の方向に落ちて爆発した。あんなんで生き残れるのは、せいぜいクマムシだけだ』


『そういうってことは死んだかどうかは確認していないんだな?お前、昔からそういうところがあったが、生死を確認しないで放置し、シュレディンガーの人間を量産してきたよな。その結果、何人のシュレディンガーが生きていた?』

 

『分かったよ。姉貴、確認してくれば良いんだろ』


『いいや、もう確認しなくてもいい。もし生き残っていたら、もう墜落地点には残っていない。それに、もしエジプトの砂漠に落ちてきたら、私のいるアレクサンドリアにいるだろうからね』


『分かった。こちらは引き続き、この国に入ってくる厄介なやつを尽く墜落させよう』


『そういえば、他の班はどうなってる?』

 

『基本的になにもないらしいけど、たしか、カイロ班がなにか面白いノルトラ持ちの人間がいるっていってたわ。なんでも、ファラオの呪いをノルトラにしたやつがいたらしい』


『なるほど、面白いね。俺もそっちに行きたかったな。こんな庭仕事みたいなものじゃなくて』


『あんたには一年早いわ』

ストックが少なくなってきたので、週に一回日曜日の午後6時ごろ投稿に変えます。

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