第7話:イリュシアの遺産
第6話でシャドウが裏切り、シャドウとの対決がはじまります。
シャドウが裏切ったのには理由がありました。シエン、シャドウの謎も解明され、イリュシアの遺産が守られるのか、最後のストーリーとなります。お楽しみに
壮絶な戦闘の熱気が、イリュシアの遺跡の広間に漂ってた。女神像の守護者を倒し、あとは女神像に聖剣セラフィウスを捧げることで終止符がうたれると思った瞬間、シャドウに裏切られ攻撃をしかけられた。
シエン「なぜこんなことをする?」
シャドウ「これから死ぬやつが知る必要はない!」
シエンとシャドウの一騎打ちが始まりました。ケイル、リーナ、アリアは二人の闘いを見守りました。
シャドウは素早い動きで攪乱し、シエンに攻撃を仕掛けてきた。シエンはその攻撃をしのぎながら、一瞬の隙に攻撃するように狙っていた。シャドウの激しい攻撃にシエンが後ろに引いた瞬間、シャドウは「これで最後だ!!」と叫び、一直線にシェンの心臓めがけて攻撃してきた。攻撃が単調になったことで、隙が生まれ、その隙をついてシエンが剣をつきたた。一瞬早くシエンの剣がシャドウの右肩に剣が突き刺さり、シャドウは倒れこんだ。シャドウにとどめを刺そうと近づいた時、広間の中央に位置する女神像が再び謎めいた光を発し、シエンに語りかけきた。「我が名はイリュシア。シエン、お前は私の血を引く者、イリュシアの末裔である。そして、シャドウもまた末裔。そして、あなたの父です。」
シエンはその言葉に驚き、動揺した。「俺がイリュシアの末裔で、シャドウが俺の父だって!」
動揺し、困惑しているシエンになおも女神像は語りかけてきます。「シャドウは魔物から私を守るために遺跡訪れ、魔物と戦いましたが、魔物の王に敗れ、体を乗っ取られてしまいました。」女神が真実を伝えるやいなら、シャドウが苦しみだし、シャドウの体から黒い影がでてきた。その影は大きく。聞いているだけで足がすくむような声を発していた。
黒い影は次第に具現化され、魔物の王があらわれた。
魔物の王「わしの計画の邪魔をしおって!全員皆殺しにしてくれるわ!!」
魔物の王とシエン達の最後の闘いが始まりました。ケイル、リーナ、アリアも戦闘に加わり、魔物の王との最後の決戦が始まった。
ケイルが魔物の王の攻撃を盾で受け止め、アリアが弓を頭めがけてうつ、リーナも魔法で魔物の王の体を切り裂こうとし、シエンも聖剣セラフィウスで魔物の王に切りかかった。
攻撃を一気にうけ、負傷したかと思われた魔物の王であったが、ニヤリと笑い「われに攻撃は効かぬわ!」というと体がすぐに再生してもとに戻ってしまった。
一同は愕然とするが、その時シャドウが叫んだ。
シャドウ「シェンの聖剣セラフィウスであれば再生能力を遅らせることができる。再生するには多くの魔力が必要だ!何度も再生できるわけではない。あきらめずに攻撃するんだ!!」
シャドウの言葉で、全員気持ちを切り替え攻撃を繰り返しました。魔物の王は攻撃されても再生され、なかなか倒すことはできませんでしたが、聖剣セラフィウスにより再生が遅れ、徐々に追い詰められた。
魔物の王がリーナに狙いをさだめ、一瞬で距離を縮め攻撃をしかけようとしました。シエンはリーナを守るため、リーナのもとに走って近づこうとした瞬間、魔物の王はシエンに向かって攻撃してきました。リーナへの攻撃はフェイントで、狙いはシエンでした。シエンさえ先に倒してしまえば、聖剣セラフィウスの力も発揮できず、勝てると思ったからです。
シエンは一瞬の隙をつかれ、心臓を突き刺されようとした瞬間、シャドウが割って入り、魔物の王の剣を体で受け止めました。
シエン「シャドウ!!」
シャドウは血を吐きながら「シエンいまだ!!」
魔物の王は「ええい、こざかしい!!」と叫び、シャドウの体から剣を抜こうとしましたが、シャドウが最後の力を振り絞り、剣を抜か線ませんでした。この一瞬の隙を狙い、シエンは魔物の王の首を切り落としました。聖剣セラフィウスが光を発し、魔物の王の体を浄化し、魔物の王は消えてなくなりました。
シエンはシャドウに近づき、涙を流しながら「父さん。。。」
シャドウは微笑みを浮かべながら「シエン、すまなかった。イリュシアの遺産を守ってくれてありがとう。お前達のことを誇りに思う。」
シエンは横に首を振り「そんなことはない。父さんは俺の誇りだ。イリュシアの遺産を守るためにずっと一人で戦っていたんだ。魔物の王にずっと支配されて、苦しかったよね。」
シャドウ「お前のおかげで、支配から逃れることができた。ありがとう。これからは、幸せに暮らしておくれ・・・・」
シャドウは最後の言葉をシェンに伝えた後、息絶えた。
シエンはしばらくシャドウの前で泣き崩れましたが、心を落ち着かせ、女神像の前にたった。
シエン「聖剣セラフィウスをお返しします」といい、女神像の前に聖剣セラフィウスを捧げた。
すると聖剣セラフィウスと女神像が眩い光を放ち、イリュシアの世界を光で包みました。するとイリュシアの世界から魔物がすべて消えてなくなりました。
リーナ「これですべて終わったのね。」
シェン「ああ、終わった。さぁ村に帰ろう」
シエン達はイリュシアの遺跡を離れ、それぞれの道に進んでいった。
アリアは飛行船で、エルミウムの村にみんなを送った後、自身の村へセレスティアへ戻り、静かに余生を過ごした。
ケイルはエルミウムの村戻り、数日休んだのち、また新たな冒険へと出かけていった。
シエンとリーナは、エルミウムの村に戻った後、しばらく町の人に囲まれ、冒険の話しを語りながらゆっくりと過ごした。
エルミウムの村も落ち着きを取り戻し、シエンとリーナは村はずれの小さな丘の上に二人で座って、夕日を眺めている。
リーナ「本当にいろんなことがあったわね。」
シエン「ああ、本当にいろんなことがあった。」
リーナ「これからはどうするの?」
シエン「しばらくは村でゆっくりするさ。村の復興もまだ完全じゃないしな。」
リーナ「そうね。シエンがすぐに旅にでちゃうかと思って、不安だったんだ。」
シエン「リーナ。いつも俺のことを支えてくれてありがとう。」
リーナ「シエンも私のことを支えてくれてありがとう。」
シエン「いつかまた冒険に行くと思うけど、その時はリーナも一緒だ。ついてきてくれるかい?」
リーナは嬉しそうに「ええ!もちろんよ。私はずっとシエンと一緒よ!」
二人はそのあとみつめあい、そっと唇を重ね、新たな冒険と未来を前に笑顔で誓い合った。
長い冒険の末、シエンと仲間たちは魔物の脅威を終結させ、イリュシアの遺産を守りました。
一行はそれぞれの道に進んで歩んでいきます。
シエンは村で一旦過ごしますが、またどこかで冒険に旅立つことになります。その時にまたお会いできればと思います。読んでくださりありがとうございました。