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浦川 日歌里ノウラジュウニシ【side:U】

星の残り火

作者: 歌川 詩季

 連想する余地はのこしても、あくまで、星の話として描きました。

 いくら このかがやきに願いをかけても

 それが叶うことはない


 いくら このきらめきに望みをのせても

 それが届くことはない


 いくら このまたたきに祈りをこめても

 それが(むく)われることはない



 ごめんね


 逆恨みでいいから 呪ってちょうだい

 やつあたりでいいから (なじ)ってちょうだい

 いいがかりでいいから (さげす)んでちょうだい


 もともと わたしにそんなちからがあったかどうかは

 いまとなってはわからないけど

 できることなら わたしに残されたひかりを

 すべて燃やしてでも


 あなたの願いを叶えてあげたかった

 あなたの望みを届かせてあげたかった

 あなたの祈りに(むく)いてあげたかった


 だけど もうそのために

 ひかりを燃やしてあげることさえ わたしにはできない


 あなたが見ているかがやきも

 あなたが見ているきらめきも

 あなたが見ているまたたきも


 ぜんぶ わたしの残り火だから

 とうのわたしは とおのむかしに

 燃え尽きてしまっているのだから



 ごめんね


 もともと わたしにそんなちからがあったかどうかは

 いまとなってはわからないけど


 逆恨みでいいから 呪ってちょうだい

 やつあたりでいいから (なじ)ってちょうだい

 いいがかりでいいから (さげす)んでちょうだい



 ごめんね


 ごめん……

 あやまらないで、お星さま。


挿絵(By みてみん)


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【同一課題作品】
炎夢螺《ほむら》
作者:日浦海里先生
― 新着の感想 ―
[良い点] またも、私の妄想ですが、これは、ホントに星の話なんでしょうか?「星の残り火」→「恋の残り火」になって、私には、そう読めます。まあ、ジジイの妄想でしょうけど……。
[一言] 星の想いは この宇宙《そら》のどこに留まってるのでしょうね 光と共に伝わった思いなのか 暗黒の海に留まったものなのか
[一言]  あなたが請け負うべき感情ではないでしょうにと、少し切なく。  その身を失っていても、まだそれでもしてあげたかったと望む優しさに、もういいよ、と声をかけたい思いです。  童話のような。そん…
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