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悪意のある普遍的な思想

肉塊の歯車

作者: レー・NULL

 目が覚めた、今日も何ごともない普通の日。ただただ変化のない毎日。歯車は常に一定に動き、それはそれ以外の動きは出来ない。


 必要な者だという自覚はある。だがそれ、替えの効く量産品として。だからこそ、私はどこにも当てはまらないその形が羨ましくなることもある。その形が大体当てはまっているから、持たない事への憧れなのだろう。


 着替えて、顔を洗う。本当に、何もない。時間は常にループしている。解ることは、いつか老朽化して、そして全く同じ歯車に変えられてしまう。それだけの事なんだ。どこまで行っても変わらない事への安心感と、嫌悪感に霧がかかる。


 当てはまらない者たちは、機械の外に弾き出されて、そして何処にも噛み合わない。使えないものは破棄されて、何事もなかったように機械は動く。そう考えると、今の状態が悪いと言い切ることが出来ない。もしくは、ただ怠けているだけなのかもしれない。


 腕が壊れたら、同じ腕を使えばいい。足が壊れたら、同じ足を使えばいい。それだけの話なんだ。同じものを量産しているのだから、気にする必要は無いのだろう。どちらも気にしていないという話だ。


 あぁ、諦めだけが詰まった心臓を抱えて、外に出る。脳は単純化される、企画化の賜物だ。いくらでも替えの効く物として、ただレールを歩む。それに何かを感じる事さえも出来なくて、そのことに対してさえも、見ようとしていない。


 それでも、外の肉塊を見たら。まだマシと言えるだろう。不揃いな肉塊、過労した肉塊。それらが街の外に捨てられている。外は腐臭だけだ、他には何もない。



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