特別編 新年なので
エタってからの新年ドーン。
特別編なので本編とは全く無関係です。
ふと気づくと私とレーニャは四方を襖に囲まれた謎の六畳間の空間に立っていた。何故か床が畳で部屋の中央には炬燵が置かれている。しかも隅にガチャガチャするタイプのテレビもある。わぁ、なんて懐かしい光景なんだろう。可笑しいな、私異世界に転生したはずなのになんでこんなに日本らしさ満載の部屋にいるんだろう(現実逃避)
「ここは一体どこなんでしょうか? それに私はさっきまでお嬢様の食事の準備をしてたはず……なのにここに来るまでの記憶がない。お嬢様はどうですか? 」
「私もよ。ここに来るまでの記憶が一切ないなんて不可思議なこともあったものね。ん? これは…… 」
よく見ると炬燵の上に封筒が置いてあった。何かの手掛かりになるかもしれない。手にとって封を開けてみると中には一枚の便箋が出てきた。それに書かれていたのは、
『新年なのでゆっくりしていってね by作者』
という一言だけ。妙に達筆なのが腹立つな。なんかムシャクシャしたから紙をぐしゃぐしゃに丸めて隅にあったゴミ箱にポ〜イ。
誰だか知らないけど、こうなったら周りがドン引きするレベルで寛いでやってやんよ。
「というわけでおこたに入りたいと思います、異論は認めない」
「オコタってなんですか? ああ、この机みたいな奴ですか。……うわぁ暖かいですぅ」
オロオロしてるレーニャを強引に炬燵に押し込むと早速その魔性に取り憑かれてしまい、普段クールな表情はゆるゆるに、語尾も駄目っ娘メイド時代のものに戻ってしまっている。鉄仮面レーニャをここまで骨抜きにするなんて炬燵おそるべし。でもそういえば最近完璧メイドだったから忘れてたけど、レーニャも昔こんな表情を良くしてたっけ。
「ふふ、レーニャは本当に可愛いなぁ」
「ふにゃ!? おおおお嬢様、からかわないでください! 」
「蕩けたように脱力した姿で言っても全然怖くないわよ。あ、蜜柑とって」
ちょっと拗ねたレーニャからいつの間に炬燵の上にスタンバっていた蜜柑を受け取る。色々謎だらけの蜜柑だが色や艶が良くて美味しそうだ。慣れた手つきで皮を剥いて丸ごと口に放り込むと甘味と酸味のバランスが抜群な瑞々しい果汁が口一杯を蹂躙する。レーニャのはしたないという視線が痛いが、この蜜柑に免じて許してほしい。
「却下です」
そんなー。
この後、レーニャの説教を受けつつ蜜柑や天井から舞い降りてくるという謎の登場をしてきたお餅を食べたり、皿回しという名の気◯斬ごっこで部屋をめちゃくちゃにして作者から怒りのお手紙が届いたりするなど寝落ちするまでなんやかんやで私達は楽しんだのであった。
ティナ「新年明けましておめでとう」
レーニャ「おめでとうございます、お嬢様。今年も良いお年でありたいですね」
ティナ「そうね、少なくともエタることないようにしたいわね。ねえ作者さん?」
というわけで新年明けましておめでとうございます。今年も『悪役令嬢に転生したけど物理で世界最強になった件』をよろしくお願いします。作者もエタらないように頑張ります(前科あり)




